ミーのいない朝 (河出文庫 い 9-2 BUNGEI Collection)

著者 :
  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309406343

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  • 川からふく風が猫の声を運んできて、
    "私"は学校のフェンスに宙吊りになっていた子猫を連れて帰る。
    数度の引っ越し、離婚、転職…
    "私"の人生の転機を寄り添った三毛猫ミーとの二十年。

    飼い主と猫の間にはその数だけ物語がある。
    それらがみんな幸せで暖かなものでありますように。

  • 1977年の夏の終わりに出逢った仔猫。誰が押し込んだのか中学校のフェンスに身体を押し込まれて怯えきっていた猫。この牝猫をミーと名付け共に暮らすようになる。舞台は府中から国分寺、そして品川へ。その間にも仕事を解雇され、夫とは別居し、最終的には夫ではなくミーと暮らす事を選択した東京に生きる女性の姿がある。著者と20年もの時を過ごしたミーとの出会いと別れを描いたこの1冊は、猫の「老い」というものを考えさせられた。

  • たまや、アブサンシリーズ、以上に猫のエッセイのなかで一番感動した。30代前後の働く女性としての共感も大きい。この本の言葉と出会えてよかった。
    猫と住める家探しに疲弊して怒りをぶちまけるところのセリフ。
    谷村志穂さんの解説。猫たちの生命が、いつもそうして誰かの心とともに輝いていることを願わずにいられなくなる。

  • 稲葉真弓の『ミーのいない朝』が忘れられません。先代の猫を亡くしたばかりで読んだので涙が止まりませんでした。要所要所で挿入される稲葉さんの詩がまた素晴らしい。動物と暮らす者の不安とよろこびが見事に表現されています。(nueteki_0706さん)

  • とてもいいお話でした。 私も今飼っている猫と良い思い出を作っていきたいです。

  • ミー、さようなら。二○年間ありがとう。父が死んだ時も、夫と別れた時も、私はこんなに泣きはしなかった。愛猫ミーと過ごした幸福な日々。その出逢いと別れを通し、ペットを超えた深い絆を描く感涙のエッセイ。

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著者プロフィール

1950年、愛知県生まれ。作家。著書『エンドレス・ワルツ』『琥珀の町』『抱かれる』(いずれも河出書房新社)、『ホテル・ザンビア』(作品社)ほか。

「1994年 『自殺者たち 一日一死』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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