青少年のための自殺学入門 (河出文庫)

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 475
レビュー : 42
  • Amazon.co.jp ・本 (151ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309408095

作品紹介・あらすじ

死ぬ自由くらいは自分で創造しよう!-死の音楽、死神占い、死と賭博等の考察から、自殺機械の作り方、上手な遺書の書き方、動機の立て方、場所の選び方、自殺のライセンスまで、死と真面目に戯れ、方法化し、受け身の死を排し、"充分に生きるために"死の確固たる思想を打ち立てることを軽妙な筆致で提唱する、寺山版自殺マニュアル。

感想・レビュー・書評

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  • 初、寺山修司!
    最初は、自殺の方法とか手順とか、遺書の書き方とか、そうした物理的な自殺の話が続く。

    そして彼は言う、「ギリギリ追い詰められた中小企業の経営者の倒産による自殺は、自殺のように見えるが実は“他殺”である。膨張しすぎた資本主義社会の歪みから出てくる自殺は、自殺いかんを問わず他殺であるから、私の〈自殺学入門〉のカテゴリーからはみ出す」。
    なるほど、わたしが時に考えること、それからこの国が生み出している数多くの自殺者は、他殺であって、彼が言うところの自殺ではないのだ。

    わたしは彼がこの作品の中でいう〈自殺学〉をきちんとは理解出来ていない。彼が美しいとする自殺に、わたしはむいてない。
    けれど、「家出/死」以降に描かれているのは、紛れもなく、この世界で、一生懸命生きようとしている者の肉声だ。まるで、体は家を出ていても、心は家から出ることができていない、そんなわたしの叫び声だ。

    ありきたりになってしまうけれど、死ぬことを考えることは、どう生きるかを考えること、さらに、親を捨てられるか否かにかかってるのだと思う。
    わたしが自分自身に向き合っている今、この作品に出会えて本当によかった。
    「家出のすすめ」「書を捨てよ、町へ出よう」も読みたいと思いました。

  • 自殺に関するエッセイがたくさん読めて良い
    特に遺書の書き方が面白かった!
    思っていた自殺が実は他殺だったってことに気づかされて目からウロコでした

  • 今、数多くおこなわれている自殺は、実は他殺で自殺ではないという指摘は鋭い。

  • 自殺は自己表現、という所に衝撃を受けた。

    私だったら、白い花と赤い花で満たされ、アンティーク調の家具がある部屋で、人形(私と同じ服を着、同じ髪型)を抱いて、天蓋付き寝台で服毒自殺したいです。思いきり、恥ずかしいほど、少女趣味に走る。

    まだ素敵な、舞台に相応しい動機が見つからないし、自殺の価値も無い人間なので、当分先延ばしになりますね。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「当分先延ばしになりますね。 」
      ずっとズ~っと先延ばしにしてください。きっと別の舞台が見つかりますヨ、、、
      「当分先延ばしになりますね。 」
      ずっとズ~っと先延ばしにしてください。きっと別の舞台が見つかりますヨ、、、
      2013/09/10
  • 「自殺」という言葉の意味、概念がこの本を読んで少し変わった。
    「自殺」は「生から逃げてゆく死」ではなく、「もう一つの生へ向かっていく死」である、というのがこの本の言わんとすることである。
    しかし、この概念で死んでいく人は圧倒的に少数であると考えられる今の日本の自殺についてこの本で捉えることはできない。

  • 自殺、死、家出をテーマにしたエッセイ(なのかな)。
    テーマがテーマだけに寺山っぽさがにじみ出ています。
    「家出のすすめ」や、「書を捨てよ~」より、読みやすいので、入門編としてもいいのではないでしょうか。

    本書での、寺山の定義では、ノイローゼでの自殺は病死、借金苦での自殺は(政治的な)他殺ということで、「何一つ不自由がないのに、突然死ぬ気になる」という不条理の死のみを「自殺」としています。

    その辺りを押さえずに、タイトルだけ見ると誤解が生じるかも。

  • 理想の死に方を考えてるけど自殺もありだなと思った

  • どう生きるかと同じくらいどう死ぬかも重要

  • そもそも「自殺」って何?を追求したくて、ふと手に取りました。生きることの尊厳があるならば、それと同じだけ死の尊厳もある。創造的な死について筆者の思想が語られていた。本当の自殺を遂げるというのは高度で難易度が高い。

  • いかにも寺山修司らしい作品。
    自殺学、なんて格好よくタイトルをつけてはあるが必ずしも自殺を薦めるわけではない。
    「自殺」をテーマにしながらもそこにあるのは「自分自身を演出せよ」という寺山作品に共通するテーマであると思う。

    死にたいと感じたとしても、感じなかったとしても。

    最後の最後まで自分の人生を楽しみ、精一杯生き抜けというメッセージを感じた。
    特有のロマンチシズムがおしだされているのがいいと思う。
    彼の作品を読むなら是非、仲間入りさせて欲しいオススメの一冊。

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著者プロフィール

1936年青森生まれ。早稲田大学教育学部中退。歌人、詩人、小説家、劇作家、劇団「天井桟敷」主宰など、マルチな才能を発揮し、60年代のオピニオンリーダーとして活躍。83年没。

「2018年 『栞子さんの本棚2 ビブリア古書堂セレクトブック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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