十年ゴム消し (河出文庫 い 10-1)

著者 :
  • 河出書房新社
4.10
  • (13)
  • (10)
  • (6)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 162
感想 : 13
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309409726

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「忌野清志郎」の詩と日記による私小説『十年ゴム消し』を読みました。

    「忌野清志郎」に関する著書は、8年前に読んだ「連野城太郎」作品の『GOTTA!忌野清志郎』以来ですね…

    -----story-------------
    「しかし、あの頃はほんとに、ヒマだったんだな。
     こんなにたくさん字を書くなんて、ほんとにやる事が無かったんだと思うよ。
     でも、それも今じゃみんなチョー消しさ。
     十年や二十年なんて、ゴム消しさ。」

    永遠のブルース・マンが贈る詩と日記による私小説。
    時代を超えて語りかけるみずみずしい言葉の数々。
    自筆オリジナル・イラスト多数収録。
    「忌野清志郎」という生き方がよくわかる不滅の名著!
    解説=「宮沢和史」
    -----------------------

    1987年(昭和62年)に六興出版から刊行され、六興出版倒産後、1993年(平成5年)に河出書房から刊行された作品です。

    1970年代の「RCサクセション」の低迷期に書き綴られた清志郎の詩と日記と私小説… 本人のイラストも掲載されています、、、

    詩は苦手なんですが… 本作品に綴られている詩は、「忌野清志郎」の当時の心境が滲み出るような内容で、ついつい作品に入り込みながら読めちゃいましたね。

    そんな中でも、少し明るい未来が見えてきた感じの、

    「おいらの中で
     もうすぐ 何かが実る
     天気のいい日に
     それを つみに出かけよう
     メロディーは もうすぐ
     つかまえられる
     歌が そこまで来てる。

     それでは
     ごきげんよう!」

    とか、なかなか現状が打破できないことへの苛立ちを感じる、

    「一日二十四時間を
     眠って
     食べて
     ピアノを弾いて
     ギターをかかえて
     字を書いて
     ほとんどそれで
     おしまいだ。

     新聞をとったって
     読んだりはするまい
     外では何が起こっているか知らない
     知りたくない。

     選挙なんて うるさいだけだ
     そう 関係ない。
     ぼくの部屋の中には
     歌が
     とび散っているから
     満たされた毎日を
     ぼくは この中だけで
     暮らしたい。」

    とかが印象に残りましたね。

    もう亡くなってから10年以上が経ったんですねー 寂しいな。

  • めっちゃ自分のことばっかり書くやん〜女の子といちゃいちゃしたいとかそんなことしか頭にないの?笑 いや、そんなときめっちゃあるよなあー タイマーズみたいな清志郎が見れると思ったけど、こんな自分のことでいっぱいの清志郎も、すごい好きやなあ
    素直でまっすぐで、かわいい言葉たちやった
    そんな中にときどき、どきっとするくらい哲学的な詩もあって、考えたり感じたり行ったり来たりした

  • 清志郎のセンチメンタルな部分が色濃く出てる。強引なロックンロール感の主張も無く、当然女々しくも無い。等身大のブルースといった感じ。「十年や二十年なんて、ゴム消しさ」。こんなセリフをいつか言ってみたいもんだ。

  • こけしとか、みかんとか・・・
    それだけでもう、最後まで楽しく読めた。

  • キヨシローさんのエッセイみたいな日記みたいな。
    若い頃!って感じがでてた。わりと赤裸々な。
    でも詩っぽいのが多かった。だからリアルなんかもやけど。

  • 当時の彼女、奥さんになった人の存在が本当に大きいんだなぁ。
    忌野清志郎の考えていることは分からないことだらけだけど、すごく心に響く。

  • 私の辞書的に大切な本。通勤バックの中..いつも持ち歩く。
    P227~が..切なくて好き。みかんの気持ちがわかる気がするし..愛するって..簡単に終われない気がする。

  • よくわからないけれど
    なんだか惹かれる、
    そんな本でした。

  • RCサクセションの俗に言う「暗黒時代」の日記や詩。
    借りたのは六興出版版でしたが。

  • 私が持っているのは単行本のほうです。
    いつぐらいに買ったんだっけ?
    彼がなくなる3・4年前だったかとおもいます。

    彼特有の色彩感覚と文体にとても惹かれます。
    20代の頃にに野外コンサート行ったことあます。
    私なりに頑張って髪にメッシュとか入れて気合いれて望んだのにいざ会場についてみたら回りはもっと凄くてがっつり敗北感を味わったっけ。
    あの時買ったRCサクセションのタオルはまだちゃんと家にあります。

全13件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

バンドマン。1951年4月2日-2009年5月2日。1968年、高校在学中にRCサクセション結成。1970年、「宝くじは買わない」でデビュー。「ぼくの好きな先生」「雨あがりの夜空に」「トランジスタ・ラジオ」「スローバラード」「い・け・な・いルージュマジック」など多くのヒット曲を放ち、日本のロックシーンの開拓者として、後続のバンドマンたちへ多大な影響を与える。1991年にバンド活動休止後も、ソロ活動のほか俳優、絵本の執筆、サイクリストなど、活動は多岐にわたる。また日本語の使い手としての才能も高く評価されており、『エリーゼのために』『十年ゴム消し』『瀕死の双六問屋』など著作多数。

「2020年 『使ってはいけない言葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

忌野清志郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×