NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)

  • 河出書房新社
3.44
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本棚登録 : 408
レビュー : 62
  • Amazon.co.jp ・本 (442ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309410982

作品紹介・あらすじ

新人から作家歴四半世紀を超えるベテランまで、8人の作家による競作。海洋SF、未来SF、時間SFなどそれぞれに趣向を凝らした8編。

感想・レビュー・書評

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  • 日本SFの新作短編を収録したアンソロジー。

    ●上田早夕里『ナイト・ブルーの記録』
     海洋無人探査機の元オペレータは死を目前にして、ある体験を語り伝えようとした
    ●図子慧『愛は、こぼれるqの音色』
     かすかに歌声が流れる闇のなか、半裸の男女が舞い、溶けゆく
    ●須賀しのぶ『凍て蝶』
     時を超えて立ち現れた北壁。それは探し求めた禁断の門
    ●石持浅海『三階に止まる』
     単なる機械の故障という以上の何かが、あのエレベーターには、ある
    ●友成純一『アサムラール バリに死す』
     ヘンタイ作家・友成純一は、異国の地に果てた。一編の草稿を遺して……
    ●宮内悠介『スペース金融道』
     惑星"二番街"の新星金融支社を震撼させた、アンドロイドの怪事件
    ●東浩紀『火星のプリンセス 続』
     あなたワ、娘と火星、どちらかを選ばなくてワいけない
    ●伊坂幸太郎『密使』
     颯爽としたヒーローはどこにもいない。哀しい現実だ……超絶技巧の時間SF、誕生

    以上の8編。
    上田さんの作品目当てで借りてきた一冊でしたが、他の作品も楽しめました。
    図子さんの作品、リンクする作品をどこかで読んだような・・・。もっとホラーっぽい話だったけど面白かったんだよなぁ。
    須賀作品は先が読めるし、どことなく女性向けノベルズの名残が伺えてしまう。
    石持作品、最近長編で良い作品が出ていない中、この短編はなかなか面白怖くてよかったです。
    友成作品、独特の書き方&世界が楽しめます。でも本人の人生が一番小説っぽいかも。
    宮内作品、主人公とユーセフとの掛け合いが面白かった。
    東作品は続きもので・・・、いまいち話が見えず残念。
    伊坂作品、伊坂さんがSF書くなんてびっくり。「ごきげんようおひさしぶり」のあの虫がこういう使われ方をするとは!

  • 収録作品(全8作)
    ●上田早夕里『ナイト・ブルーの記録』
     海洋無人探査機の元オペレータは死を目前にして、ある体験を語り伝えようとした

     人間と機械の感覚的な融合
     MMAS(ヒト機械同化症候群)

    ●図子慧『愛は、こぼれるqの音色』
     かすかに歌声が流れる闇のなか、半裸の男女が舞い、溶けゆく

     セックスの感覚を「移し替える」技術、キネクス。
     黒丸は小遣い稼ぎのつもりで、仕事上知り合ったカレンとその本番に挑む。
     が、あまりに高得点をたたき出した彼女は業者に目をつけられ、体に負担があるにも関わらず再度の収録を強要され、死亡してしまう。
     彼らに復讐する黒丸。超暴力的とされた、彼の頭には脳チップが埋められていた。
     復讐により、彼は収監される。 

    ●須賀しのぶ『凍て蝶』
     時を超えて立ち現れた北壁。それは探し求めた禁断の門

     ある日、おやじの忘れ形見の絵を買ってくれた少女、ヨール。
     その絵にはどこにあるとも知れぬ断崖絶壁のある山岳が描かれている。
     だがそれは「不死の体」を与える「彼ら」の城だった。
     しかし、秘密を話すと不死は潰えてしまう。
     ヨールはその秘密を僕に話し、終を迎え、僕もまたそれをエーシャに話し、終わりを迎え用としていた。
     僕とヨールの娘である、エーシャに。 

    ●石持浅海『三階に止まる』
     単なる機械の故障という以上の何かが、あのエレベーターには、ある
     
     3Fに止まるのは、なにものかが僕らを三階に誘おうとしてor悪意を削り取るためにそうしたのであった。

    ●友成純一『アサムラール バリに死す』
     ヘンタイ作家・友成純一は、異国の地に果てた。一編の草稿を遺して……

     自堕落で酒と女に溺れたジュニチは現地の奇病「アサムラール」を発病して没した。

    ●宮内悠介『スペース金融道』
     惑星"二番街"の新星金融支社を震撼させた、アンドロイドの怪事件

    スペース金融道
    1st
    アンドロイドXの「夜逃げ」。

    ●東浩紀『火星のプリンセス 続』
     あなたワ、娘と火星、どちらかを選ばなくてワいけない
     読みたい

    ●伊坂幸太郎『密使』
     颯爽としたヒーローはどこにもいない。哀しい現実だ……超絶技巧の時間SF、誕生

     相手と握手をすると、ほんの6秒間の時間を奪い取れる「時間スリ」の「僕」は、ある組織から、某研究施設からゴキブリを奪い取ってくるよう依頼される。

     大きく変えず、しかし世界を救うための、致し方がないが絶対的な犠牲となってしまうことが決められていた「私」。ゴキブリを世界に送り込むがためにその犠牲が予定されていたが、「僕」の活躍により、窮地を救われる。

  • NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)

  • 36:図書館でじわじわと借り続けているこのシリーズも5冊目。今回は須賀しのぶさんと伊坂幸太郎さんが読める、というわけでとても楽しみにしていました(上田早夕里さんは「リリエンタールの末裔」にて収録作を読んでいたので)。
    今回の「5」は粒がそろって読みやすかったと思います。特別に意味不明だというのでもなく、期待外れだというのもなく、充実の一冊でした。
    宮内悠介さんの「スペース金融道」がすごくツボったので、他の作品も読んでみようかな。(こんな楽しみ方ができるのも、アンソロジーならではですね!)

  • 伊坂幸太郎の安定感

  • クリュセとスペース金融道は単行本にて読了済み。再読でも「スペース金融道」は面白い。1番印象深かったのは上田さんの「ナイト・ブルーの記録」読み終わっても後まで響く上質なSF短編。「愛は、」「凍て蝶」は女性らしい作品。「三階」「密使」は読みやすい。「アサムラーム」はだいたい実話なだけになかなかリアル。どこまで実話か知りたいような知りたくないような。
    全編通して面白く読めたけどやっぱり「スペース金融道」が飛び抜けて面白かった。

  • 上田早夕里が気になる作家リストに入りました。

  • SF。アンソロジー。
    気に入った作品は以下の三作品。
    上田早夕里「ナイト・ブルーの記録」
    海洋SF。読みやすい文章が好き。
    須賀しのぶ「凍て蝶」
    幻想ホラー。ちょいSF。不思議な雰囲気。
    石持浅海「三階に止まる」
    ホラーミステリ。オチが良い。

  • 上田早夕里 『ナイト・ブルーの記録』
    図子慧 『愛は、こぼれるqの音色』
    須賀しのぶ 『凍て蝶』
    石持浅海 『三階に止まる』
    友成純一 『アサムラール バリに死す』
    宮内悠介 『スペース金融道』
    東浩紀 『火星のプリンセス 続』
    伊坂幸太郎 『密使』

  • 好みでは「ナイト・ブルーの記憶」、面白かったのは「密使」かなー。「スペース金融道」はかなりちゃんとしててむしろがっかり(笑)

  • 上田早夕里さん目当てで借りました。
    「完全なる脳髄」が中々濃厚な設定の上に軽快な運びだったのが印象的だったので。「ナイト・ブルーの記憶」は期待通りでした。しかも最後はじんわり浸透してくる余韻。暫く嵌りそうです。
    伊坂幸太郎さんの「密使」が面白かった!話題作ばかりな人だなあと思い読んだ事無かったのですが。SFとしてはライトな部類でしょうが、ストーリーが素晴らしかった。
    宮内悠介さんの「スペース金融道」も拾い物でした。これは面白いSFですね!漫画やアニメなどビジュアル化してシリーズ化したら人気出るんじゃなかろうか。

  • なかなか読めなかった、読みかけで進まなくて諦めたものもあるし。
    「三階に止まる」は読みやすかった。
    「凍て蝶」は悲しかったけどとてもよかった。でもやっぱり嫌なテーマ・・・。
    「愛は、こぼれるqの音色」がとてもセクシャルで、ぼんやり読んでいたら最後の展開に震えてきちゃったよ。

  • 図書館
    http://booklog-m.jugem.jp/?eid=62&guid=ON
    ブクログのオススメ本、読んでみました。須賀しのぶさんが書いていると聞いて^▽^
    どれも面白かったです!
    一番気に入ったのは「スペース金融道(宮内悠介)」ほかの作品も読みたいと思わされました。
    「ナイト・ブルーの記録(上田早夕里)」も面白かったです。たしか12年の星雲賞受賞した方ですっけ。

    「凍て蝶(須賀しのぶ)」は幻想ホラーファンタジーとでもいえばいいのかしら…
    須賀作品は主人公のジェットコースター人生が面白いと思ってるんですが、本作は「主人公が謎めいたヒロインと出会い、ある事件があり、ヒロインが過去を語る」という流れ。語られる過去は激しいんですが、過去のことなんですよねー。波瀾万丈の人生送ってきたヒロインの人生のクライマックス部分って感じ……
    うーんうまく言えない´・ω・` ヒロイン視点でもうちょっと長い話で読んで見たかった。

  • この本も伊坂幸太郎以外は初めて読む作家さんばかりでした。

    今回はSFを中心とした5巻の短編集

    よく調べないで買ってしまった(-_-;)

    SFってあまり得意じゃないんですよね~

    印象に残ったのは

    「3階に止まる」石持浅海著
    「凍て蝶」須賀しのぶ

    やはりSFはあまり好みじゃないなぁ。

  • 全体的な印象としては、これまで(1~5)のNOVAシリーズの中で最も可もなく不可もなくという感じでした。突出して面白いと思うものもないし、全くのクソと思うものもないって感じで。
    強いて言えば、「凍て蝶」と「愛は、こぼれるqの音色」が結構良かったかなあと思いました。
    「クリュセの魚」を最初に読んだ時、今後の展開が楽しみだなあと思っていたのですが、回を追うごとにどんどん残念な感じになってきている気がするのですが・・・・。NOVA8でこのシリーズは完結したらしいので期待しておこうと思います。

  •  SFアンソロジー。
     これもSFの裾野の広さを感じるラインナップ。正統派から、ミステリアスなものまでいろいろとある。
     面白かった。

  • ScienceFictionというより、『少し不思議な物語』といった話が多く、少々物足りない感が残る。とはいえ、内容的には十分楽しめる一冊。収録されている「愛は、こぼれるqの音色」だけは救い様のない結末で、暗い気分になってしまった。

  • 大森望氏の編集するSF短編集。国産SF短編が掲載される雑誌が廃刊になってしまったので、この文庫シリーズを立ち上げたらしい。伊坂幸太郎の中編が入っていることに惹かれて購入。

    気にいった順
    1:図子慧「愛は、こぼれるqの音色」
    図子慧なんて、中学生以来だ。コバルトで硬派な感じだった印象だが、あれからずっと書いていたんだな。
    2:宮内悠介「スペース金融道」
    「銀河ヒッチハイクガイド」みたいで愉しかった。デタラメすぎる。
    3:伊坂幸太郎「密使」
    期待し過ぎた。ラストは伊坂節だが、ちょっと無理がないか?

  • 書き下ろしの日本SFの短編集です。
    図子 慧の「愛は、こぼれるqの音色」のハードボイルドな感じが気に入りました。
    あと、私が気に入ったのは石持浅海の「三階に止まる」。ものすごく怖くなりそうなネタをさらりと表現。
    それから、伊坂幸太郎の「密使」。こんなヒーローもありか。ということですが、それ以上に、こんな密使は嫌だということで。

  • 今巻は自分の好みの作品ばかり。特にお気に入りは四作。伊坂幸太郎「密使」、謎の組織の暗躍といい、伊坂さんらしさが溢れた時間SF。素晴らしい。宮内悠介「スペース金融道」、量子金融工学とかよくもまあそんな発想を、と思いましたが、その突飛な発想を含めてコミカルで楽しかったです。須賀しのぶ「凍て蝶」、幻想的な恋物語が素敵です。上田早夕里「ナイト・ブルーの記憶」、「華竜の宮」に連なる世界観の物語をまた読めたことが嬉しいです。他、東浩紀「火星のプリンセス 続」の展開がまるで読めないので続きがかなり楽しみです。

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著者プロフィール

東浩紀(あずま ひろき)
1971年東京生まれ。批評家・作家。ゲンロン代表。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。専門は哲学、表象文化論、情報社会論。
著書に『存在論的、郵便的』(サントリー学芸賞思想・歴史部門)、『動物化するポストモダン』、『クォンタム・ファミリーズ』(第23回三島由紀夫賞受賞作)、『一般意志2.0』、『弱いつながり』(紀伊國屋じんぶん大賞2015受賞作)ほか多数。『ゲンロン0 観光客の哲学』は第5回ブクログ大賞人文書部門、第71回毎日出版文化賞受賞作。

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