十蘭レトリカ (河出文庫)

著者 :
  • 河出書房新社
3.88
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本棚登録 : 119
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309411262

作品紹介・あらすじ

十蘭の前に十蘭なく、十蘭の後に十蘭なし。破天荒へ向けての完璧な計算、予想を裏切り期待を裏切らないウルトラC。最高の達成度を示す異色の傑作群。「胃下垂症と鯨」「モンテカルロの下着」「ブゥレ=シャノアヌ事件」「フランス感れたり」「心理の谷」「三界万霊塔」「花賊魚」「亜墨利加討」の圧巻八篇。

感想・レビュー・書評

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  • それぞれ趣の異なる8つの短編、中編からなる一冊です。ちょっとばかり古風な文体で、難しい漢字表記が多いので、少々読みづらい気もしましたが、それでもグイグイ惹きこまれてしまうのは、やはり作家の力量なのでしょうネ。中でも〝亜墨利加討〟には心打たれるものがありました。

  • 舞台は様々、話も歴史ミステリー有り恋愛有りと様々ですが底に流れるものはやはり十蘭独特の文章と世界でした。

    『心理の谷』は最後の最後でいきなり方向が変わって置いていかれた感がありますが『ブゥレ=シャノアヌ事件』の葬られた歴史が暴かれる展開、『三界万霊塔』の息を吸うように行われる残酷さと狂気の描写はやはり上手いなぁ、と感じ入ります。
    『フランス感れたり』のシニカルとコミカルの間のような哀愁感も読んでいて切なくなりました。

    この本で一番好きなのは『ブゥレ=シャノアヌ事件』ですがどの話も鋭い文章と博識でぎらりとしています。

  • 帯に澁澤龍彦絶賛とあり、またタイトルにも魅かれて、かなり大きな期待を持って読み始めたのだが…。どうも作者のレトリックが私には波長が合わず、十蘭の世界にうまく入り込めなかった。

  • やっぱり面白い。そして、だけど、やっぱり落ちがよくわかんない。そこがいい。
    「心理の谷」は最後の一文の有無で全体の印象が180度変わってしまう。最後で「えっ……」と思わせたまま終わってしまうので、消化不良というかひきずるというか、なかなかスッキリとさせてくれないの。
    恋する男女もパリのお嬢さんもわるいやつらも砂漠の英雄も肝っ玉おっ母も太鼓の名人も…… 実際の当時の雰囲気を知るわけではない現代の読者にも、なんだか往年の空気が忍ばれるような、それでいて、小粋でおおらかな正真正銘エンタメ小説で。
    河出のこのシリーズ、まだまだ続くのかしら、国書の全集の収録作との比較(底本の異同とか)があったら便利だが…。文庫解説ではあまりそのへんは触れてませんね。

  • 資料ID:92120067
    請求記号:080||K
    配置場所:文庫本コーナー

  • 文章が苦手でした。残念。

  • ラストの「亜墨利加討」が幕末ものだったので個人的に面白かったです。

    ※収録作品
    胃下垂症と鯨/モンテカルロの下着/プゥレ=シャノアヌ事件/フランス感れたり/心理の谷/三界万霊塔/花賊魚/亜墨利加討

  • 胃下垂症と鯨/モンテカルロの下着/心理の谷

  • 国際的な話が多い。息もつかせずグイグイ引き込まれ最後にストンと落とすところが見事。面白かったのは「胃下垂症と鯨」「ブゥレ=シャノアヌ事件」「心理の谷」

  • 著者の作品に初めて触れたのだが、行間に滲むその博覧強記ぶりにまず圧倒され、溢れ出る言葉の旋律が心地良い。生島治郎の「黄土の奔流」を思わせる冒険譚あり、幕末を舞台にした波乱万丈の復讐劇ありと、収録されている八編の短・中編はそれぞれ異なる趣で楽しませてくれる。

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著者プロフィール

1902-1957。作家。雑誌『新青年』などで活躍。「鈴木主水」で直木賞受賞、「母子像」で国際短編小説コンクール第一席。

「2015年 『内地へよろしく』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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