愛娘にさよならを (河出文庫/刑事 雪平夏見)

著者 :
  • 河出書房新社
3.75
  • (26)
  • (79)
  • (56)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 539
感想 : 56
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309411972

作品紹介・あらすじ

「ひとごろし、がんばってください」-幼い字の手紙を読み終えると、男は温厚な夫婦を惨殺し、水に沈めた。残された「ひとごろし、がんばりました」というメッセージ。二ヶ月前の事件で負傷し、捜査二課を離れ、娘・美央からも引き離された雪平は、娘への思いに揺れながら、再び捜査へ…。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 雪平夏見シリーズ第四弾。272ページと短め。でもシリーズ中では一番面白かった。無駄が無かった。やっぱりどんでん返し的展開ですが、伏線回収が徹底され、読後はなるほどなーでした。前作では撃たなかったのに、今回は撃った。被害者を出さないようにしてるんだな。娘さんとどうなるか、続編が気になります。

  • 雪平は不器用だけれど、娘・美央に向ける母としての愛情はけっして浅くない。
    美央と語らう場面での雪平は、多くを語らないだけに深い母としての思いが伝わってくる。
    安藤とのコンビもいい。無茶ばかりする雪平の暴走を何とか食い止めようとするが、結局は雪平と行動を共にしてしまう安藤なりの思いが切ない。

    隠蔽された真実があきらかになったとき、雪平の下した決断が哀しく切ない。

  • いっきに1日で読んでしまった。
    読んでいる間ずっとドキドキハラハラして先が気になってしかなかった。
    哀しい事件だったけど、犯人に共感はできない。
    雪平、安藤、林堂、平岡、山路は魅力的でこのシリーズを通して好きな人物。
    でもこの作者毎回少しだけ説明が足りない。伏線を回収しない。
    そこが私には少し気になってしまって最後の1ページを読んだ後すっきりしないが、次を読みたくさせる手法なのだろう。
    著者の手法にまんまとはまっている私である。


  • 『ひとごろし、がんばってください』
    の謎が解けた時
    哀しみだけが広がっていた

  • 雪平パート4。

    このシリーズの面白いところは、本の話始めが、必ず前作とつながっていること。
    前作から数ヶ月後。とかではなくて、本当に前作の終わりと繋がっている。
    それは、まるでドラマのように。
    だから、シリーズ一気読みをするタイプの私には、ぴったりの作品たち。

    主人公は当然無傷で活躍する。
    それが、大きく覆される。
    今までとは違った雪平を見られる作品。
    安藤刑事は、立派なバディになっていて、かっこいいコンビ。

    最後にまさかの出来事が描かれていて驚いた。
    まさか、あれをストーリーに組み込んでくるとは。。
    雪平親子に幸あれ。。。と、思う。

  • 「ひとごろし、がんばってください」-幼い字の手紙を読み終えると、男は温厚な夫婦を惨殺し、水に沈めた。残された「ひとごろし、がんばりました」というメッセージ。二ヶ月前の事件で負傷し、捜査二課を離れ、娘・美央からも引き離された雪平は、娘への思いに揺れながら、再び捜査へ…。

  • 雪平シリーズ第4弾。

    前作の続きシーンから入るのが秦さんぽくてドラマっぽい。未央ちゃんになにが!とおもったらそういうんじゃなかった。
    プロローグが大事なこのシリーズ。少女はどう関わってくるのか興味津々で読み進めましたが、珍しく後半なんかあっけなかった。犯人もあっけなかったし最後もあっけなかった。ちょっと残念。

  • ‹内容紹介より›
    「ひとごろし、がんばってください」--幼い字の手紙を読み終えると、男は温厚な夫婦を惨殺し、水に沈めた。「ひとごろし、がんばりました」というメッセージ。二か月前の事件で負傷し、捜査一課を離れ、娘・美央からも引き離された雪平は、娘への想いに揺れながら、再び捜査へ……。

    ーーーー
    前作で、犯人に銃口を向けながら、撃てなかった雪平は、逆に銃弾を3発浴び、左腕に麻痺が残ります。
    捜査一課から警務部監査官室へ配属となり、事務作業を担当することに。そこでの上司の家で行われたパーティーに招待され、新たな職場を楽しみ始める雪平。しかし、そのパーティーの直後、上司夫妻が惨殺され、犯人を目撃しつつも逃してしまうという失態を演じてしまいます。
    「刑事」ではなくなっても、独自に捜査を進める雪平と、それを非公式にバックアップする山路と安藤。
    捜査官以外で、捜査会議に出席したり、拳銃を所持して捜査に当たったりできるの?と思わなくはないですが、そこは「刑事・雪平夏見シリーズ」のパワーで押し切ってもらいましょう。

    娘との関係も気になるところです。
    元夫・佐藤が殺害され、美央は佐藤の両親に引き取られます。祖父母のもとで暮らす美央の気持ちは「雪平と一緒に暮らしたい」というものでした。
    雪平を憎み、美央を放そうとしない祖父。
    果たして二人の関係はどのようになるのでしょうか。

    親権復活のために「捜査(仕事)よりも娘を大事にします」というアピールをしなければならなかった雪平でしたが、またもや犯人に銃口を向けることに。
    撃てば、美央とは暮らせなくなるかもしれない。
    撃たなければ、目の前で子供が殺される。

    雪平の決断は?


    次回作もとても気になります。

  • タイトルで「まさか美央ちゃんと・・・?!」と思ったら違って良かった。
    雪平さんボロボロだけど刑事でもないけどこれからどうなるんだろう。。。
    続きが読みたい。

  • なんだか軽くホラー(´・ω・`)でもおもしろくて一気に読んでしまったー!

全56件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1968年生まれ。小説家・脚本家・演出家・映画監督。2004年『推理小説』で小説家デビュー。同作はドラマ&映画化。著書に『And so this is Xmas』『女子大小路の名探偵』他多数。

「2023年 『Change the World』 で使われていた紹介文から引用しています。」

秦建日子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×