NOVA 10 ---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)
- 河出書房新社 (2013年7月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (648ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309412306
感想・レビュー・書評
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SF
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NOVA 10 ---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)
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好きも嫌いもフツーもあるけど、文庫版っていうのは手を出しやすいんだよな。
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第一期完結。シリーズ全十巻で第三十五回日本SF大賞特別賞受賞。最終巻は円城塔、片瀬二郎、北野勇作、木本雅彦、倉田タカシ、柴崎友香、菅浩江、瀬名秀明、伴名練、森奈津子、山野浩一、山本弘。
(2013年)
— 目次 —
菅浩江『妄想少女』
柴崎友香『メルボルンの想い出』
北野勇作『味噌樽の中のカブト虫』
片瀬二郎『ライフ・オブザリビングデッド』
山野浩一『地獄八景』
山本弘『大正航時機綺譚』
伴名練『かみ☆ふぁみ!』
森奈津子『百合君と百合ちゃん』
倉田タカシ『トーキョーを食べて育った』
木本雅彦『ぼくとわらう』
円城塔『(Atlas)3』
瀬名秀明『ミシェル』 -
面白かったのは山本弘『大正航時機綺譚』(オチに唖然呆然)、伴名練『かみ☆ふぁみ! 』(途中でパラドックスに落ちてないか?)、瀬名秀明『ミシェル』。特に瀬名秀明にはこのまま『虚無回廊』の続きも書いてほしい。
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SF短編って、1つ1つがきらきらしてますなぁ。
そしてSFって守備範囲が広い。 -
書き下ろし日本SF短編アンソロジーの第10巻。今回でとりあえず打ち止め。
ラストにふさわしく、バラエティに富んだ現代日本SFの最先端を一冊で楽しめる。
菅浩江「妄想少女」、柴崎友香「メルボルンの想い出」、片瀬二郎「ライフ・オブザリビングデッド」、山本弘「大正航時機綺譚」、伴名練「かみ☆ふぁみ! ~彼女の家族が「お前なんぞにうちの子はやらん」と頑なな件~」円城塔「(Atlas)^3」がそれぞれ趣向が変わっていて楽しめた。
2009年12月から始まった『NOVA』だが、このアンソロジーで初めて知った日本の作家も多く、毎回どんな作品が読めるのか楽しみにしていた。あらためて1巻から掲載された作品を振り返ると、錚々たる作品が並んでいるのがわかる。編集の大森望氏には感謝。いつか第二期も開始してほしい。 -
最終回らしい、好きだったのだがなぁ。
最初が良い。55歳のおばさんの現実味あふれる実生活とそれを乗り切るための妄想。「妄想少女(菅浩江)」は好みの作品だ。諦念と言う概念がいい。仮想敵の諦念と私も闘おう。
「メルボルンの想い出(柴崎友香)」は大阪府大の方。でも作品の意味がサッパリわからない。
苦手な「味噌樽の中のカブト虫(北野勇作)」は相変わらず面白くない。
ゾンビの「ライフ・オブザリビングデッド(片瀬二郎)」も意味不明。中丸がなぜライフのあとだけにあるの?
X電車が好きではなかった作者さんの 33年ぶりの新作「地獄八景(山野浩一)」もやはり合わず。地獄巡り?
だから時間SFに期待して「大正航時機綺譚(山本弘)」へと進む。なかなか楽しい落語風ドタバタで良かった。
次の「かみ☆ふぁみ!(伴名練)」はタイトルのイメージ通り意味不明でパス、
同性愛の「百合君と百合ちゃん(森奈津子)」はサッパリ面白くない。
「トーキョーを食べて育った(倉田タカシ)」には少し期待。終末世界だから。でも、説明不足なのか、作者さんが勝手に世界に閉じこもったのか、乗れないまま読了。
いい作品の予感があるダウン症とライフログのお話は「ぼくとわらう(木本雅彦)」は、再読したい。後半のミームの部分は私にとって新鮮な解釈に思えるから。
そして苦手な「(Atlas)〔3〕(円城塔)」。やはりパス。
「ミシェル(瀬名秀明)」には大いに期待したのだが、腰痛のせいか乗り切れなかった。再読候補だ。