すいか 2 (河出文庫)

  • 河出書房新社
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本棚登録 : 420
レビュー : 47
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309412382

感想・レビュー・書評

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  • 西瓜のお化け提灯、基子さんの独立記念紅白饅頭、
    間々田さんのプチ整形[笑]
    後半も、葛藤しながらもみんなで過ごす明るい時間が
    ゆっくりと流れるハピネス三茶。

    人間が時として持ってしまう焦げた感情。
    でも、それを否定じゃなく
    そういうものは誰だって持っているけど、恥じなのは
    そのどうしようもない感情を人にぶつけてしまうこと。
    どんな嵐もきっと過ぎ去るから、どんなに自分が荒れ狂っても
    元の自分が戻ってくるのを信じて、じっと我慢するしかないと
    教えてくれる夏子さん。

    オマケのそれから10年後のハピネス三茶。
    ゆかちゃんとの約束を果たしに帰ってきた夏子さん。

    泣いたり笑ったり少し変化したりしながらも
    変わらないハピネス三茶の輪。
    「いってらっしゃい」「おかえりなさい」
    の言葉が言えることは最高に幸せなことだと改めて思う。

    1日1日、繰り返しのように積み重なっていく毎日。
    似たような1日だけど、全然違う毎日。

    ひまわり、カレー、床の穴。
    眩しすぎるほどにかけがえのない、夏の日々。
    雨の後のハピネス三茶の中庭は、
    ほんのりと優しい希望の匂いがする。

  • 大好きなドラマ「すいか」。
    とにかく台詞が心にしみる作品だったので、購入。
    やっぱり、観ても、読んでも、台詞のすばらしさは秀逸。
    優しくて、おもろしくて、慈しみがあって。
    生きることが、楽しくなる。

    この本を買ってよかった…と思ったのは、
    あとがきに、作者の作品を創作するにあたっての
    「こだわり」を読めたこと。
    それは、やはり予想通り、いや、予想以上に、とてもあたたかいものだった。

    また、ドラマ終了から十年後の「ハピネス三茶」が
    読めたことも、すごく嬉しかった。
    それぞれが、ちゃんと十年を経て、ちゃんと暮らしていて、変わらず、ユニークで楽しくて、あたたかくて。

    何度も何度も読み返す脚本の本、になりそう。

  • とてもいい。
    宝物になりそうな一冊(あ、二冊か)。

    ドラマの視聴率が最低だったなんて、信じられない。
    話の内容の他にも、基子さんやゆかちゃん、絆さんの着ていた洋服とか、いつもすごくかわいくて魅力的な要素がたくさんあったのに。

    本で読むと、( )の部分がとても楽しい。
    ト書き、という部分かな?
    特に基子さんの(煮詰まる)は、この時ドラマで基子さんはどんな表情してたか、確認したくなりました。
    泥舟のママも、ほとんどしゃべらないけどあの表情には、たくさんの思いが思 込められてたんだな〜とか。

    10年後のハピネス三茶もまた、嬉しいおまけでした。

    • ようちんさん
      え~っ!!早速本屋さんへ!
      10年後のハピネス三茶・・・??
      ああ、楽しみです!
      え~っ!!早速本屋さんへ!
      10年後のハピネス三茶・・・??
      ああ、楽しみです!
      2013/08/17
    • oyumyさん
      ようちんさん、コメントありがとうございますっ!

      そうです、10年後のハピネス三茶がおまけが(とは言えないほどのボリュームで)ついてるんです...
      ようちんさん、コメントありがとうございますっ!

      そうです、10年後のハピネス三茶がおまけが(とは言えないほどのボリュームで)ついてるんです!
      とっても素敵なドラマでしたよね。
      2013/08/17
  • 読んでいてほっこり幸せな気持ちになる。結の箱を埋めに、基子と絆がドライブして行く時のやりとりが好き。

  • 2003年に放映された連続ドラマの脚本。友人がこのドラマがよいといっていた。最近文庫本で出版されたということで読んでみた。
    脚本というのは昔、向田邦子の作品を読んだくらいでほとんど始めて。また、向田作品は実際映像で観てから読んだので、頭の中で映像を再現しながら読み進めた。しかし今回、私はドラマを観ていないので、自分でその場面を想像しながら読み進めていく。小説と違い、ほとんど会話でストーリーが展開していくのでなかなか慣れるまで難しいものだった。ドラマ(映画でもそうだろうが)とは、脚本家、監督、出演者、その他のスタッフたちの総合芸術であると改めて感じた。
    年齢も職業も様々な個性的な女性たちを登場人物に、彼女たちの日常を描いている。ドラマティックな展開はあまりないが、日常生活の中で登場人物たちが発する会話は何気ないように見えて、含蓄のあるものがちりばめられている事に気づかされる。平凡な日々を描きながらひとり、銀行のお金を横領して逃げる女性を絡ませている。しかしそれさえも当然の日常に受け入れてしまう不思議な世界を作っている。このような脚本が映像になるとどのように表現されているのだろう。ドラマを観たくなった。

  • 10年後のいてよし、泣いた。。

  • 自分以外のだれかと食卓を囲むしあわせ。

  • 友人の紹介で。
    脚本といふこともあつて、場所と会話、簡単な動きのみの記述であるが、それにもかかわらず、登場人物どれをとつても活気に満ちてゐて、ものすごくクリアに映し出される。人物の導入についても、登場時にしきらず、徐々に拡げて各話にちりばめることで、日常ものの中でトピックをうまく作り出してゐる。しかも、人物の描写を広げすぎないから、脚本家のお人形遊びにならず、人物たちの可能性が生きて多様な側面を時々に見せることができる。生きた人間が演じられる登場人物たちとなつてゐる。
    まるで大きな一枚の浮世絵の前に立つてゐるみたい。これほどまでに生きることへのあつけからんとした希望のやうな笑ひ。軽妙でからりと流れていくやう。人生といふ大きな問題の前に投げ出されてゐるといふのに、さういつたものも”ええじゃないか”と笑ひ飛ばしてしまふやうな。悲しいからこそ笑つてゐるやうな、そんな円熟した一枚の浮世絵。
    転んで傷をつくつてゐるひともあり、おいしいもので食卓を囲んでゐるひともあり、恋人のつれなさに一喜一憂するものもあり。そんなともすれば散逸してしまひさうなひとの姿を、空高く俯瞰する渡り鳥のやうに一枚のパノラマにまとめ上げる。細かい描写や物理学的な正確さに欠けるにも関はらず、浮世絵はその描かれたダイナミクスを失ふことはない。場所がもつ、ゆるぎない不動性に裏打ちされた人間模様。
    ただ、どこかにぎやかでからりとし過ぎてゐるせいか、満ち溢れる活力のせいといふか、希望のせいというか、どうしたつて死への滑稽さや薄さが目立つて仕様がない。まじめなことを言つたり、味はひ深いカットにも関わらず、コミカルさが拭へない。それがある意味で希望になつてゐるのだが、物語としての深度がどうしても淺くなつてしまふ。そのため、流れてゆくものといふどうにもならない無常にもかかわらず、俗気が拔けない。
    同じ具体的場所のもつつながりを描くなら、場所の時間的な深みをもつと増していくべきだつたらう。ただみんなの集まる場所としてでなく、父母の代の人間をひょつこり出すなど、バルザックの柘榴屋敷のやうな人間の変遷をするとか。あるひは、シェイクスピアの十二夜やお気に召すままのやうな、人間関係が微妙にずれにずれて最後にパズルのピースがはまつて最後に完成するやうな、そんな人間同士のつながりを描くべきではなかつたか。あるひは、話をまとめるナレーションを毎話ごとに入れるのではなく、最後に人物の誰かが日記や記録の形式でまとめあげることで、誰かの書いたひとつの物語として完結させるといつた、さういつた演出ももつと考へられたのではないか。そんな気がしてならない。

  • 「1」があまりによかったので「2」も
    脚本のせりふがさらっとしているようで深い
    あとがきにあったけれど、ハピネス三茶に住みたいよ
    あったかいなあ
    「オマケ」もよかった
    せつないけれど、でもだいじょうぶ
    みんなしっかりそれぞれを生きていく
    ≪ この夏は すいかの味と 思い出と ≫

  • ドラマも今更ながら見てみたい!
    大塚愛さんの曲は覚えてるけど、ドラマは見てなかったのが悔やまれる。

    主人公達は今も悩みながら暮らしてるのかな?と考えてしまうような、ステキな空間だった。

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著者プロフィール

木皿 泉(きざら いずみ)
日本の脚本家・作家で、和泉 務(いずみ つとむ)と妻鹿 年季子(めが ときこ)夫妻2人の共同ペンネーム。
『やっぱり猫が好き』から2人共作となり活動を続けている。『すいか』『野ブタ。をプロデュース』、『セクシーボイスアンドロボ』『Q10』などのテレビドラマの優れた脚本家として知られる一方、2013年に9年越しで書かれた初小説『昨夜のカレー、明日のパン』が極めて高い評価を受け、第11回本屋大賞(第2位)、第27回山本周五郎賞の候補に選出。自身の脚本によってドラマ化もされた代表作となる。
小説第二作目、最新刊として2018年4月刊行、『さざなみのよる』がある。

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