あかねさす――新古今恋物語 (河出文庫)

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 271
レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309412498

感想・レビュー・書評

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  • 感傷、倦怠、思慕など、色んな感情が切り取られて収められた短編集。

    新古今和歌集収録の和歌を大胆に解釈し、現代に置き換えた一時の場面と感情を描いた20の話からなる短編集。全ての作品で、冒頭に新古今の短歌が、末尾に作者のオリジナル短歌が付いています。

    どの話もとても短いので、登場人物たちに感情移入したり世界観に浸るほどではありませんが、そういう感情を持つ瞬間って確かにあるかも、と思うシーンはいくつもありました。寝る前にちょっと読むのにいい感じです。

    ちなみに、少女漫画風の表紙ですが、女性視点だけでなく、男性視点の話もあります。

  • 『新古今和歌集』の世界を、現代にリメイクしていく、恋愛短編集。
    『新古今和歌集』の和歌、現代の物語、締めは現代の和歌。
    流れが自然でするする読める。
    切なさ、苦しさ、矛盾した思い。
    時代が変わっても、人びとの思いは変わらない。
    現代語訳と解説文では味わえない楽しみ方。

  • あたしだけが立ち止まってて、あたしだけが取り残されてるって思うのは、あたしだけが間違ってるってことなんだろうか。新しい場所に行ったら、新しい人たちと楽しく過ごさなきゃいけないんだろうか。

    今ならもっと別の話ができるのに、と佐恵子は思う。揺るがない完璧なものに見える日常が、ほんの些細なきっかけで崩れてしまうことを、今の佐恵子は知っている。年齢を重ねたからといって、自覚も自信もその分勝手に身についていくわけではないことも。余裕があるように見せかけるのが上手くなるだけで、実際に余裕を持っているわけではないのだ。

  • 古今和歌集の和歌にちなんだ22編の現代ショートストーリーが切なく、読みやすいです。さまざまな情緒を知ることやその思いをどのように表し、伝えるかを学ぶことに適した本です。恋する気持ちは今も昔も変わらないことを感じ、この本を読み終えたら自分のお気に入りの和歌を見つけてみるのも楽しいと思います。

    地域保健学域 4年生

  • 昔の短歌と加藤千恵のショートストーリーと加藤千恵の現代的な短歌とで構成された、小説。
    全体的に共通しているのは、切なさ。
    それは、片思いの相手だったり恋人だったり友情だったり物寂しさだったり別れた相手だったりもういなくなった人だったりモラトリアムだったり、様々。
    いくつか前向きな話もあった。

    何話か3人称みたいな話もあって、新鮮だった。
    前半は経験した事のないような話でも主人公の心情に共感した部分もあったけど、後半になるにつれ同じような話が続くからかそういう気持ちは薄れていったな。
    解説の高橋久美子は元チャットモンチーの人だろうか?

  • 150502

  • やっと読了。図書館本。

    現代の歌物語といった感じ。ショートショートみたいに短い短編小説と、和歌・短歌のコラボ。

    新古今和歌集の和歌と、それを元にした現代の短歌で、短編小説をサンドした作品群。22編。

    …書名を見て、新古今和歌集の本だと思い、図書館で予約したら、現代の恋愛小説だった。
    短歌や和歌は好きなので読んでみようとチャレンジするも、なかなか作品に入り込めなくて、読み進められず、借り出し期間を延長更新して積読になりかけながらの…この連休でやっと読了。

  •  昔の歌人の歌があって、それに触発された短いストーリーと作者の歌がついていて、この構成は歌人で小説も書くという作者ならではのもの。
     歌もストーリーも恋愛に関するものが多いけれど、そういった方面に貧しい身には(苦笑)分かる~とならないのがツライところ。

  • 新古今和歌集って、ちゃんと詠んだのは初めてかも。今も昔も、想う気持ちは同じなんだな。

    もっと詠んでみたいなと思いました。

  • 新古今和歌集の歌と共にいくつもの恋の短編。昔も今も変わらぬ恋心。最後に書かれた作家の歌でまたクゥーッとなる。

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著者プロフィール

1983年、旭川市生まれ。2001年、歌集『ハッピーアイスクリーム』で、高校生の時にデビュー。現在、小説・短歌・漫画原作ほか、幅広い分野で活躍。著書に『ハニー ビター ハニー』『あかねさす』など。

「2019年 『ラジオラジオラジオ!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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