- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309412764
感想・レビュー・書評
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カメラマンであり料理人でもある著者が、レシピも交えて「食の情景」を綴るエッセイ。
各国を旅した著者が、行く先々で食べたり作ったりした食を綴るエッセイです。
美食……ではあるのでしょうが、ただ美味しいものを求めてというよりは、いかにハードボイルドに、男の食卓としてふさわしいものを食べるかどうかにこだわっているような印象を受けました。素朴で、明確で豪快な感じと言えばいいのか。
出てくる料理はおいしそうですし、文章も美しいなと思うのですが、男らしさへのこだわり・男性目線が強すぎて、個人的にはちょっと感想に困ります。書かれた時代的な事もあるのでしょうが。
作中に出てくるレシピは、昔の料理本にありがちな超大量に出来上がるやつで、実際作るのは難しいでしょうがそういったレシピを見るのが好きなので楽しかったです。キャベツ5玉、豚肉2キロとか使った煮込みとか、一生に一回くらい個人でつくってみたいな~。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
写真家でもあるので 各国を旅して
面白い食をみつけて 地元の料理を実際に作ってます
真面目なレシピも載ってました
しかし ウスターソースは手作りしたくない・・・
やればできるということが 分かったのはよかったけど
男性の書く食エッセイは
面白いものが多いんですよね
豪快さが食欲をそそり
思い出がいいスパイスになり
うんちくも文字なら気持ちよく読めます -
超相対性理論で渡邉康太郎さんが紹介していた本。手に入れるのにわりと苦労したけど、世界の食にまつわるエッセイとか、絶対わたし好きだわ!と直感して、頑張ってゲットした。
「新解さん…」と同じく30年以上前の刊行。華やかかりしバブル時代の匂いもそこはかとなくするし、目次に並ぶタイトルを読んだだけでもう、お洒落でPOPな懐かしのサブカル感があり、いやコレ20代ぐらいで読んでいたら人生のバイブル的な深さで好きになっていただろうなぁと思った。
その意味では直感は正しかったけど、40代後半の今読んでみると、自分でも想像していなかった角度で違う印象を受けるもんなんだな。
のめり込むような読み方ではなく、
少し俯瞰して落ち着いた気分でオシャレなタイトルの短い章をそれぞれ味わうことができた。
写真家で、画家、文筆家でもあり、海外生活経験が豊富な著者が世界のいろんな街でいろんな人と食べた料理について、ときに詩的に、ときにドラマチックに、そのシチュエーションに至るまでを臨場感たっぷりに書き綴ったエッセイ。
アップルパイや、フィッシュアンドチップス、はたまたウスターソースのレシピなんかもサラッと書いてあったり、うっとりするようなお伽話みたいなものや、ちょっとサスペンスホラーみたいな内容のものまであって飽きさせない。コレは旅先とかに持ってくと良いだろうなぁ…。いや、1人の休日にまったりおうちやカフェで読むのが最高かな。
ちょっとオシャレすぎて小っ恥ずかしくなるようなところもあったけど、そうは言っても読んでいる時間そのものがご馳走になるような本当に素敵な本だった。
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旅のお供に最適の本。食と旅への空想が広がる素敵な文章だった。短いのも読みやすくてとても良い。
チャンドラーとシャンパンの話、パスタの話、花のサラダの話が特に好きかもしれない。美味しいお話でした。 -
食べたくなったのは、地中海の蛸、フィレンツェのステーキ、ほうれん草サラダ。世界を旅するカメラマンの知的な料理エッセイ。
おいしそうはおいしそうなんだけれども、トマト5kgとかラード大匙10とか、しれっと書いてあって、まったく作る気にならないレシピがよい。BSなどでフランスの料理番組を見るのと同じ楽しさがある。なにそのバターの量!とか、えーそこは捨てちゃうの!?とかツッコミながら、自分の知らない料理ができあがっていくのを見る楽しさ。
「マスタードをお取りねがえますか」「たんぽぽのお酒」が好き。 -
エッセイと言うより物語を楽しむ感じで読めた
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食に関するエッセイ集だが、とにかく文章が魅力的。
今となっては少し気障な言い回しもあるが、そこも含めて作中に漂う「空気」が好み。「たんぽぽのお酒」、飲んでみたいけど作るのは大変そうだな。 -
カメラマンであり、料理人でもある著者の1988年に刊行された単行本の文庫化だとか。今から見ると、時代を感じる箇所もあるけど、料理のおいしそうなところは変わらないのだろうな。スピナーチサラダ食べてみたい。
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特別期待して選んだ本ではなかったが、読んでみたらしっくりきた。
本業は写真家・画家である著者の食にまつわるエッセイ集。
「たんぽぽのお酒」は、何度でも読みたくなる。
「夏を閉じ込める魔法つかいのように、ぼくは飲みたいときに夏を飲むことができる」 -
異国の料理について語る短編エッセイ集、全33編。
こってりした料理が好きなんだな、と読み進めていたら、
ラストの3編で、著者が肥満症であると告白しており、納得。