本を読むということ: 自分が変わる読書術 (河出文庫 な 36-1)

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 319
感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309414218

感想・レビュー・書評

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  • 本を読んだら必ず何か一つは得たいなと思っていたけどそんなこと考えなくていい。
    内容を忘れた本でも読んだ価値はあると。
    本を解体してみるというのは新鮮だったけど、本の使い方は自由だよなと感じた。
    もっと気楽に読書しよう。

  • 自分が思いもしなかった楽しみ方が書かれてありとても面白く読めた。
    本を読み、参照された本を読み、芋ずる式に読書を広げる。ゆっくり読んだり、早く読んだり。本を解体したり。主人公を自分に読み替えて読んだり。いろいろなことが書かれてあった。
    本を黙読で読むときは2種類あり、頭の中で読みながら本を読む方法と、本の文字を目でとらえ、ダイレクトで理解する方法がある。
    後者では、文字滑りの可能性がある。など示唆も多くあった。本を読むのに疲れた人に、こんな楽しみ方があるよと勧めたい本
    また本を読まないことについても書かれている。この点重要なことだなと感じた。誰かに勧めたい本。

    ◆巻末ブックガイドとしておすすめされていた12冊
    本を読む本 M・J・アドラー、C・V・ドーレン 講談社学術文庫
    幅書店の88冊――あとは血となれ、肉となれ。幅允考 マガジンハウス
    心に緑の種をまく――絵本のたのしみ 渡辺茂男 新潮文庫
    世界の夢の本屋さん エックスナレッジ編
    本を読むわたし――My Book Report 華恵 ちくま文庫
    多読術 松岡正剛 ちくまプリマ―新書
    未来系の読書術 石橋千秋 ちくまプリマ―新書
    カラー版 本ができるまで 岩波書店編集部編 岩波ジュニア新書
    図書館へいこう 田中共子 岩波ジュニア新書
    図説 本の歴史 横山絋 河出書房新社
    新・本とつきあう法――活字本から電子本まで 津野海太郎 中公新書
    本は、これから 池澤夏樹編 岩波新書

    ◆本の中で取り上げられていて、気になった本と作家
    天然記念物の動物たち ムツゴロウの結婚記 畑正憲
    どくとるマンボウシリーズ 北杜夫
    遠藤周作
    安岡章太郎
    怒りの葡萄 赤毛の子馬 スタインベック
    ちいさいおうち (絵本)

  • 目当ての本を購入するため大型書店に立ち寄ったが、思っていた内容ではなかった。そこで店内をブラブラしていた時に自分に問いかけてきた本で、手に取り即買い。読書術系本は時々購入する。全体的に共感できたが、本をバラバラにするところは共感できない。P34さえない14歳の項は自分と重なり、14歳の自分を言語化されていて笑ってしまった。

  • ひとりで考えようとするとき、味方になってくれるのが本だ―。本は探さなくていい、バラバラにしていい、内容を忘れていい、「ながら読書」でいい…本の世界を知り尽くした著者ならではの、丁寧かつ明快な本とのつきあいかた入門。

    若いころに、こんな指南書があったら、もっと読書の傾向が変わったかもしれない。

  • 本の解体方法も載っています!自分の中の読書法をぶち壊していきましょう!

  • 「世の中の本の九割以上はクズなので」と書かれた帯、本を文字通りバラバラに解体(!)したり改造(!?)するための手順を詳細に書く章……なんだこれは!?(笑)と呆気にとられつつ、手に取って読んでいた。すると後書きに、「本屋を嫌う若者」の話が出てくる。学校をドロップアウトした彼らにとって先生は敵で、先生が勧める読書も敵。読書のための本を売る本屋も敵である、というわけだ。本を読まず、あらゆる知識が足りていないために、悪い大人の餌食にされてしまう若者たち。本が、読書が、もしかしたら彼らを救うかもしれないのに、彼らにとって本は悪の手下でしかない現状。それを間近で見たからこそ、著者は読書に対するハードルを徹底的に下げようとしているのであった。それがわかったとき、ふざけているようにしか見えなかった文章たちが、途端に優しさに満ちたものに感じられる。これは謎解きの本ではないけれど、最後に渡された鍵で全てが氷解していく快感を得た。これだから、本は。と笑いつつ、その切実な愛情に些かのかなしみとそれなりの安堵を得た。本と出会う場所はネットでもブックオフでも、ヴィレヴァンであってもいい。ただ本はいつでも誰かを待っている。例えばわたしや、あなたとか。

  • 図書館で読んだ。

    読書の仕方はたくさんあり、本の扱い方も人によって異なる。

    ページを折ったり、マーカーを引いたり、音読したり、中には本を切って持ち運ぶ人もいるという。

    自分の本であれば何をしてもいいし、意味のないことなどない。

    読書は知識を増やし、物事の見方を広げてくれる。

    しかし、本を読まない人を見下したりしてはいけない。知識が多い人でも悪い人はたくさんいる。
    本を読むことがすべてではない。世の中には本を読むことよりも大切なことがたくさんある。

    当たり前のことだけど、いつの間にか忘れてしまう。そんなことを再確認させてくれた本だった。

  • まさに、ブクログの「読書メモ」にメモしながら読みたいことがたくさんあって、読み進める手が止まりませんでした。
    本に対する開けた世界、本よりも大切なことがあるとその上で教えてくれる、本が好きで、人生に迷う自分に対する師匠のような一冊だと思いながら読んでおりました。

  •  本の読み方や、付き合い方といえばいいのか、著書のことはよく知らないが、よくよく色んな本を読んでいることを思わせるとともに、これが14歳向けに丁寧に書かれていることが見てとれた。
     これを見れば本との接し方は、千差万別で、千変万化でよく、とらわれすぎてはいけないということを思わされた。
     そうでもしなければ花布(はなぎれ)や、見返しの紙をめくった時に現れる、本体を補強する麻布の、寒冷紗というのには出会うこともなく、少しはモノを知ることはできたが、ただ、そうとは思ってもなかなか本を物理的に分解するのには勇気があり、とても出来ないなあ。

  • 本を解体してみよう、修復してみようと書いている読書本がおもしろくないわけがない……。

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著者プロフィール

1958年生まれ。ライター。書籍輸入販売会社のニューアート西武(アールヴィヴァン)を経て、フリーの編集者兼ライターに。90~93年、「宝島」「別冊宝島」編集部に在籍。その後はライター専業。「アサヒ芸能」「週刊朝日」「週刊エコノミスト」などで連載をもつ。ラジオ「ナルミッツ!!! 永江朗ニューブックワールド」(HBC)、「ラジオ深夜便 やっぱり本が好き」(NHK第一)に出演。
おもな著書に『インタビュー術!』(講談社現代新書)、『本を読むということ』(河出文庫)、『筑摩書房 それからの40年』(筑摩選書)、『「本が売れない」というけれど』(ポプラ新書)、『小さな出版社のつくり方』(猿江商会)など。

「2019年 『私は本屋が好きでした』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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