アリス殺人事件: 不思議の国のアリス ミステリーアンソロジー (河出文庫 あ 26-1)

  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309414553

感想・レビュー・書評

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  • 有名なミステリー作家さんが『アリス』をモチーフとした作品を読んで面白かったです。
    最後の解説のあとがきにも注目してください。

  • アリスをテーマにしたミステリーのアンソロジーで、書き下ろしでもないのに一度も読んだことが無いものばかりだった(゜゜;)(あとがきに紹介されていた作品は読んだことがあるものもあった(^^;))さらに本家アリスの内容をほとんど忘れていたので、新鮮な感じもあり、残念な感じもあり…(--;)不思議の国のアリスから読み直すかぁ(^_^;)

  • 『不思議の国、鏡の国のアリス』のモチーフを使ったアンソロジー

    まるで本書のために書き下ろされたかのように巧みに配置され、多彩な筆運びが楽しめる作品集です

    安定の火村&有栖シリーズ『ジャバウォッキー』
    元警察犬の居る探偵事務所『白い騎士は歌う』
    二年前の真相に気づき事件を悼む『DYING MESSAGE Y』
    言葉選び異空間の殺人事件『言語と密室のコンポジション』
    ここは何処?私とは…?『不在のお茶会』
    SF『鏡迷宮』

  • 「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」をテーマに現代ミステリーの名手6人が紡いだ事件の数々……
    「有栖川有栖・ジャバウォッキー・英国庭園の謎・講談社文庫」
    「宮部みゆき・白い騎士は歌う・心とろかすような マサの事件簿・創元推理文庫」
    「篠田真由美 DYING MESSAGE《Y》・センティメンタルブルー 蒼の四つの冒険・講談社文庫」
    「柄刀一・言語と密室のコンポジション・光文社文庫」
    「山口正也・不在のお茶会・ミステリーズ 完全版・講談社文庫」
    「北原尚彦・鏡迷宮・死美人辻馬車・講談社文庫」

  • アリスをモチーフにしたアンソロジー。アリスと火村がかつて逮捕した犯人の電話に振り回される『ジャバウォッキー』(有栖川有栖)、強盗殺人事件の犯人として追われている弟の、お金に困っていた理由が知りたいという姉の依頼を受けることになった蓮見探偵事務所。『白い騎士』(宮部みゆき)高校生の頃、友人に頼まれて彼とともに彼のネット上の恋人と会った。しかしその恋人は秘密を抱えたまま彼らの前で自殺してしまった。『DYING MESSAGE《Y》(篠田真由美)突然謎の空間に迷い込んでしまった宇佐美博士。そこは地の文で思い浮かべたことが現実になってしまったり、濁点を奪われてしまったりと言葉に支配された不思議な世界だった。そこでの殺人事件の探偵として招かれた宇佐美博士は謎を解こうと奮闘する。『言語と密室のコンポジション』(柄刀一)不可思議な空間で相対する三人の人物。植物学者に心理学者、作家の三人は、もう1人存在するはずのアリスについて各々の持論を展開する。『不在のお茶会』(山口雅也)鏡の国のアリスの舞台を演じているうちに不思議な世界に迷い込んでしまった女優は、その世界から脱しようと試みるが……。『鏡迷宮』(北原尚彦)

    前半はアリスモチーフをちょいと取り入れたミステリー。後半はアリスのような不可思議世界に迷い込んだ系ミステリー。アリスに造詣が深い訳ではないのと後半みんな初読み作家さんだったのとで、前半の方が楽しめたけど柄刀氏のは不可思議ながらもきっちりしていて慣れたら楽しかった。宮部さんはこの長さでドラマが過不足なくちゃんとしているのがさすが。

  • 書下ろしなのかと思っていたけど違った。。。
    宮部みゆき「白い騎士は笑う」だけ昔読んだことがありそれ以外はお初。
    有栖川有栖さんの作品が面白かった。実はまだ手に取ったことがない作家さんなのでこれを機に全部読んでみようかなと思った。こういう新しい発見があるからアンソロジーはすき。

  • 不思議の国のアリス(&鏡の国のアリス)に関係していれば何でもアリのアンソロジー。
    書き下ろしではありません。

    これは、アリス上級者向けか。
    期待はずれなのか、期待のはるかてっぺんを突き抜けたのは良く分からないけど、個人的には振り幅大きすぎ感。

    自分でも何を期待したのかよく分からないのですが。
    各作品、読者層(というか、好み?)がかぶらな過ぎるのではないだろうか…


    『ジャバウォッキー』有栖川有栖
    他の短編集で読んだけれど、ほぼ忘れており、読みながら思い出す。
    やはり一番安心して読める。

    『白い騎士は歌う』宮部みゆき
    「鏡の国のアリス」をエスコートする、良い騎士になぞらえて。

    『DYING MESSAGE《Y》』篠田真由美
    「鏡の国のアリス」
    鏡→反転→裏返しの存在。
    最初から伏線が張られていたのだな…

    『言語と密室のコンポジション』柄刀一
    ものすごい言葉の遊び。
    アリス的と言えば言えるのだろうけど、目がすべってしまう。

    『不在のお茶会』山口雅也
    アリスの登場人物を示唆するようなキャラクターによる、
    何というか、「哲学的?」「精神病理学的?」「禅問答?」
    これを理解するには自分の知能が著しく不足している気がした。

    『鏡迷宮』北原尚彦
    前の2作が濃すぎて、印象に残りませんでした、スミマセン。

    「解説」
    聖書の次に(多く)読まれている…といっても、日本のことじゃないですよね…

  •  不思議の国のアリスをモチーフにしたミステリアンソロジー。
     はっきりとタイトルに『不思議の国のアリス』て書いてあるのに、鏡の国のアリスのもあったけど。でも裏表紙には不思議の国と鏡の国の両方書いてあるからいいのかな。
     書き下ろしではなく、今までに出版された本からの寄せ集め。


    ○ジャバウォッキー(有栖川有栖)【★ ★ ★ ☆ ☆】
     作家有栖シリーズ。
     前に読んだことあるんだけど、内容忘れてて……改めて読んだけど、『結局何が言いたいのか』が、今回も分からなかった…。

    ○白い騎士は歌う(宮部みゆき)【★ ★ ☆ ☆ ☆】
     マサの事件簿の中の1話。
     このシリーズは、これ以外の話をちょこっとだけ読んだことあるんだけど、キャラが微妙だったので、途中でやめてたの、今回再挑戦です。
     でも、ね…。

     警察に事件についての情報を聞きに行ったシーンで、警察が親切な対応をしてくれたのは、調査している内容が直接捜査に関わることではないから、とあるんたけど、てことは探偵さん、依頼内容を人に喋ったってこと?
     その後の関係者の聞き込みで、相手を警戒させないために、わざと依頼内容と依頼者の名前を出してる、てあってけど……依頼人からのその了承を得てるんだろうか…。

    ○DYING MESSAGE《Y》(篠田真由美)【★ ★ ★ ★ ☆】
     桜井京介シリーズだけど、桜井さんも深春さんもチラッと名前が出るくらいで、蒼くんがメインです。
     これ、この話だけをこうしてポンと1つ掲載してるけど、このシリーズ知らない人が読んで、意味分かるのかな…。
     話の意味は分かるだろうけど、謎解きとかには関係ない人の名前がなぜ出て来るの? そもそも語り部の名前すら出てないのに…て思う気がする。
     もやっとした感じのラストで、すっきりしないんだけれど、作中劇はおもしろそう。

    ○言語と密室のコンポジション(柄刀一)【★ ★ ★ ★ ★】
     地の文で思い描いたことが実体化する世界の塔で起こった密室殺人。
     外部の人間が存在しない世界で、みんなが顔見知りなのに、誰も知らない人が死んでる、ていう設定もおもしろかった。
     濁音や半濁音が存在できない「清音の部屋」とか、字義どおりのことがシャープに現象化するとか、そういう言語の問題、意味論とか、パタリロ! で時々出て来るよね。
     複雑というか、ややこしいというか、こういうのは苦手な人は苦手だろうけど、私はおもしろかった。

    ○不在のお茶会(山口雅也)【★ ☆ ☆ ☆ ☆】
     帽子を被った植物学者と三月生まれの作家と眠そうな精神科医が会するお茶会で、3人ともが、お茶会に不在の誰かがいるという感じがしてて、その不在の誰かを仮称「アリス」として、それぞれに持論を展開するんだけど…………結局何だったのか、よく分からなかった。
     話の筋がややこしくて意味が分からないとかでなく、作者が何を言いたいのかが分からない。私たち読者に何を伝えたいのか、さっぱり分からない。
     オチも、「は?」て感じだった。
     これ、ミステリだったのかな。ミステリ作家さんが書いた、ミステリアンソロジーに収録された話ではあるけれど、ミステリ感がない。

    ○鏡迷宮(北原尚彦)【★ ☆ ☆ ☆ ☆】
     初めて読む作家さんです。
     でも、最初から何が何だか…て感じで。読み進めても何が何だか…て感じで。
     飛ばし読みしながら何とか読んだけど、最後はパラパラーてしただけ。
     クイズというか、パズルみたいのが途中にあったけど、それがミステリということなのかな。だってこの本、ミステリアンソロジーだもんね。

  • タイトルと著者名を見て即購入。

    「不思議の国のアリス」
    「鏡の国のアリス」が
    様々な形で関わる短編が六作収録されています。

    ただ、書き下ろしではなく以前書いた作品の
    再収録なのでそのあたりはご注意ください。
    (わたしはすっかり書き下ろしかとおもっていました)

    解説も濃厚でかつこの作品で「不思議の国のアリス」をモチーフにした作品を他にも読みたいと思った方には、
    しっかりと読んで欲しい。
    収録できなかった他作品の名前も多数あげられるので
    読書の幅が広がると思います。

  • つまり本年(二〇一六年)は、キャロルがアリスに出会ってから、ちょうど百六十年目にあたるのです(!)。ドジソンがアリスと出会わなければ、二つのアリス物語も書かれなかったわけで、そのような重要な節目の年に、アリス・ミステリーの新しいアンソロジーを刊行できたのも、何かの縁というべきでしょうか。
    (P.343)

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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