JR上野駅公園口 (河出文庫)

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 353
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309415086

感想・レビュー・書評

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  • 全米図書賞の翻訳部門を受賞した柳美里『JR上野駅公園口』の功労者は誰か | HON.jp News Blog
    https://hon.jp/news/1.0/0/30120

    柳美里さん「居場所ない人のために」 全米図書賞で会見:朝日新聞デジタル
    https://www.asahi.com/articles/ASNCM4RHSNCMUCVL012.html

    「東京の“真の姿”を知りたいなら、この10冊を読みなさい」 | クーリエ・ジャポン
    https://courrier.jp/news/archives/205096/?ate_cookie=1594768607

    JR上野駅公園口 :柳 美里|河出書房新社
    http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309415086/

  • 1人のホームレスの語りによって、彼自身の人生と、ある日の上野駅公園口前の情景が交互に物語られる。

    福島県相馬地方の真宗門徒集落に生まれた男は、生家の貧しさから青年期より出稼ぎに赴き、オリンピックの建設ラッシュに沸く東京へもやってくる。降り立ったのは東北への玄関口である上野駅だった。
    やがて出稼ぎを終え故郷に帰った男だったが、再び上野駅に降りその周辺でホームレスとして暮らし始める。

    ある日のJR上野駅公園口、駅から横断歩道を渡った広場に何人かのホームレスが座っている。語り手の男は彼らの様子を観察し、その会話に耳を傾ける。
    やがて広場を通りすぎていく通行人たちの会話や、園内に点在するダンボールハウスの様子、さらには美術館の展示品までその視線と聴覚は範囲を広げて行き、語り手はすでにその肉体を離れていることが判ってくる。

    ホームレスたちにとって、最も耐え難い苦しみはなんだろうか。貧困もあるだろうし、差別もあるだろう。
    だが最も大きいのは孤独ではないだろうか。
    上野公園のホームレスたちは、それぞれがダンボールハウスに住み、顔見知り同士言葉を交わす程度の緩い繋がりを持っているものの、心の深い部分で理解しあったり、記憶を共有したりする関係ではない。それは冒頭の、ダンボールハウスの中で死んでいた“シゲちゃん”について語るホームレス同士の、暇つぶしの話題程度の乾いた口調からも察せられる。

    話者のホームレスもまたそうであり、そして彼はホームレスになる前の人生から、他人との心からの交流を持つことなく生きて来ていた。
    (書きかけ)

  • 極上の筆致で、内容は作者の責任において。そんなフレーズが浮かんだ。素晴らしい小説だった。

  • 賞取ったというのと、上野駅という言葉にひかれて読んでみる。
    日本人への愛がなきゃこんな作品書けないと思いましたわ。

  • 全米図書賞受賞作。上野公園でホームレスになったひとりの男の人生。真面目にひたすら家族のために出稼ぎして働いたのに。辛い。でも読んでおくべき物語。

  • 柳さん二作品目。結構好き。

  • うーん、天皇制の事をもっと突っ込んで書いて欲しかった(自分自身天皇制について詳しくないので)物語としてはあまりピンとこなかったです。

  • リズムがあって読みやすかった。

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著者プロフィール

柳美里(ゆう・みり) 小説家・劇作家。1968年、神奈川県出身。高校中退後、劇団「東京キッドブラザース」に入団。女優、演出助手を経て、1987年、演劇ユニット「青春五月党」を結成。1993年、『魚の祭』で、第37回岸田國士戯曲賞を受賞。1994年、初の小説作品「石に泳ぐ魚」を「新潮」に発表。1996年、『フルハウス』で、第18回野間文芸新人賞、第24回泉鏡花文学賞を受賞。1997年、「家族シネマ」で、第116回芥川賞を受賞。著書多数。2015年から福島県南相馬市に居住。2018年4月、南相馬市小高区の自宅で本屋「フルハウス」をオープン。同年9月には、自宅敷地内の「La MaMa ODAKA」で「青春五月党」の復活公演を実施。

「2020年 『南相馬メドレー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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