動きすぎてはいけない: ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学 (河出文庫)

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 195
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (475ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309415628

感想・レビュー・書評

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  • 文庫化を機に再読。
    引き算の美学、ではないけれど、ふと気がつけばすべてが繋がっている世の中、生き延びるために「切断」が必要となる時代が来るのかもしれない。個人はいかに全体に憧れようとも、その限られた時間のなか、そこへ至ることは不可能なのだから。

  • 動きすぎてはいけない:ジル・ドゥルーズと生成の変化の哲学

  • 序論を再読。


    53〜54ページから少し抜粋。

    「56年以後にドゥルーズが強くコミットしたベルクソン主義は、実在の連続性の「直観intuition」を求めるものである。しかし、最初期においてドゥルーズは、切断された状況を、独特のしかたで主題化していた。
    ソルボンヌの学部生時代に書かれた「無人島の原因と理由」という試論がそれを示している。・・・

     島を夢想する–––– 不安と共に、あるいは喜びと共に、
     いずれにしても––––、それはひとが分離する、すでに分離されている、
     大陸から遠ざかっている、一人ぼっちで寄る辺ない、そうしたことの夢想である。
     あるいは、ゼロからの再出発、再創造、再開を夢想することである。

    ベルクソン的な連続性の直観と、ドゥルーズのこの〈無人島的な分離の直感〉を、いったん分けておこう。その上で、両者の連関を再考せねばならない。
    無人島的な切断の直感は、ヒューム解釈において反復される。
    そして、海底から無人島が隆起するように、ドゥルーズの歩みにおいて、この切断の直感は、ところどころに浮上してくる。」

    例えば、こんなスケッチがイメージ豊かに理解を助けてくれるんだよなーと、あらためて。
    複合的なものごとを語る時に、こんな風に切り分けて合わせていくのだな。食べると風景が広がるような、この辺りは大事なソース。

    料理の手さばきや仕上がりを見ているようで楽しいし、参考にしたい。

    二度目はサクサク読めるかんじ。

  • 各紙の書評で絶讚され第4回紀伊國屋じんぶん大賞を受賞するなど、哲学書としては異例の反響を呼んだ作品。それならばとふだん哲学とはまったく縁遠いわたしも読んでみたが、博士論文を改稿したものということもあってやはり難解で、まったく理解することはできなかった。それでも最後のほうにすごくわかりやすく要約してあるのかなと思っていちおう読み通してはみたが、やはりそのようなことはなく、これが評価された理由も素人にはよくわからない。従来の哲学書とは違うアプローチということなのかもしれないが、そもそも従来の哲学書がどのような論攷を展開しているのかをよく知らないので、比較のしようがない。評価以前の問題なので、☆もつけていない。いつかは理解することができる日が来るのであろうか。

  • 著者の博士論文を改稿したドゥルーズ論。
    決して解りやすい内容ではないが、現代思想書として普通に面白い。
    しかし、哲学畑の人はいっつもこんなことを考えてるのか……凄いねぇ。

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著者プロフィール

千葉雅也(ちば まさや)
1978年、栃木県生まれの研究者。専攻は哲学、表象文化論。立命館大学大学院先端総合学術研究科准教授。代表作に2013年第4回紀伊國屋じんぶん大賞受賞作『動きすぎてはいけない』、ベストセラーになった『勉強の哲学』などがある。『アメリカ紀行』などエッセイも執筆。『新潮』2019年9月号に、初小説「デッドライン」を掲載。

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