寝ても覚めても 増補新版 (河出文庫)

  • 河出書房新社 (2018年6月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (344ページ) / ISBN・EAN: 9784309416182

感想・レビュー・書評

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  • 映画を観て、唐田さんの、演技なのか素なのかわからない何も考えてなさそうなポカンとした表情と、だけど大胆なことをやってしまいそうな不安定さが役にすごくマッチしててやられてしまったのだけど、原作は未読のままでした。
    たまたま見かけたので。柴崎友香さん初読み。

    いやいやなかなか手強かったです。あらすじはシンプルなのですが、主人公の朝子が見たものをそのまま全部淡々と書き綴ったような文書で、情報量が膨大。その間に、たぶん見えてないものや、明らかに見てはいないものも描写されていて、それらの意味なんか考え出すと途端に前に進めなくなります。300ページ強の小説ですが、やたらと時間がかかりました。映画が流れるように、理解が追いつこうと追いつくまいと、雰囲気だけ捉えてどんどん読み進めるのが良いのかもしれません。

    恋愛小説なんでしょうけど、なかなか怖い恋愛小説です。小説には大量の情報が溢れているのに、朝子の感情が読み解けない。なぜ朝子は麦にそこまで執着したのか?麦のどこが良かったのか?(麦は実際ひどい奴だし。)
    朝子がこだわっているのは顔?顔に惚れた?身長が多少違っても、同じ顔がついていれば代わりの人でも問題ない?

    「恋愛なんてそんなもんだよな。理屈じゃねぇよな」で済ませてもよいのですが、おとなしそうで、何も考えてなさそうで、だけど大胆なことを平気でやっちゃう朝子を体現していた唐田えりかには「こういう人っているよね」と思わせる何かがあったなぁと、、映画の感想になっちゃいましたけど、おもしろかったです。

  • 何でこんな映画を観たのだろう、とまず思いました。
    一人でどこか遠くへ行きたくて、久しぶりに何か映画を観に行こうと決めました。
    映画は内容は本当に何でもよかったので、当てずっぽうでこれにしました。
    内容を知っていたらむしろ観なかったと思います。

    ストーリー云々より、主人公たちは、みんな若くてきらきらしていました。
    まぶしかったです。
    やっぱり若者の恋愛映画なんてやめておけばよかったのかな?と悲しくなってしまいました。

    帰りのバスの中から見た街中のクリスマスのイルミネーションの夜景までとってもまぶしすぎて、見ていて淋しくなってしまいました。

  • なんてことないどころか若干胸クソ悪いストーリーなんだけど、ひとつひとつの短いシーンがめちゃくちゃ刺さる。
    日常の描写が、肌にくっついてくるみたいに馴染むんだよなぁ。
    顔面一目惚れ&待たされる恋愛したことのある人には毒薬になる本。

  • 増補新版で再読しました。
    面白かったです。とてももやもやします。
    旧版→映画→増補新版と接してきたのですが、ずっとヒリヒリしました。
    運命だ、と思った相手がふたり。同じ顔で。
    登場人物たちのあれこれと共に風景が執拗とも言えるほどに描かれていて、人は視覚で生きている、ということを感じました。
    朝子が一目惚れするシーンも、麦のときも亮平のときも一度に全身を見ているし。
    でも朝子の友人の春代は、麦と亮平は同じ系統だけどそんなに似ていない、と言ってるので、好きだから似て見えるのかなと思ったりします。
    消えていた麦が朝子の前に現れてからはもう怖かったです。そっちに行ってはダメだ、と思いながらも、でもきちんとお別れも出来ず、ずっと会いたかった人が迎えに来たら行ってしまうことあるのかも…と思いました。
    わたしは朝子は責められないです。責められるほど、健全な恋愛はしてないです。
    亮平はいいやつだ…朝子と亮平、溝を抱えたままふたりで生きていくんだろうなと思いました。
    増補新版で増えた部分はよくわからなかったです。。
    人を好きになるのは、端から見るとこんなに訳がわからないことなのだ、と思います。
    朝子は心に正直に行動してますが、理解されることではないです…怖いけれどリアルでした。

    映画を観てからなので、春代は完全に伊藤沙莉さんでした。ぴったり過ぎです。
    東出昌大さんは、麦と亮平だったら麦だと思います。亮平の空気ではありません。
    朝子の唐田えりかさんはこちらで初めて拝見したのですが、どこか得体の知れないところが朝子でした。でも、あれから他の作品で見ても、彼女は深いところでは何を考えてるんだろう?と思います。
    映画はすごく風景が綺麗で好きでした。また観たいです。

  • 描写の精緻さ、爽快さに対して周りの人間への淡々とした無関心さが凄まじい。ただし、麦をのぞく。
    主人公の目(さあちゃんずアイ)を通して見た話だと思えば、納得できるが、では主人公は何を考えて何をしてるのかほとんどわからない。
    彼女の選択した仕事や行動に対する心理描写はほぼわからない。わかるのは麦の外見や行動、表面に出るところが好きということだけ。
    その好きに至るプロセスもほぼわからない。最短距離で好きになるため、読者からすると理解できないため怖いとすら思う。
    しかし、周りの人間や環境、風景の描写は綺麗で巧みなため、周辺の細部は浮き上がるが、主人公は空白という形で浮かびあがってくる。
    浮かびあがってくるのは主人公の異常に見える行動(本人の中では好きに対して合理的)に対して、それを怖いと感じさせる積み上げと説得力があってすごい作品でした。

  • たんたんと凶悪
    小説としての完成度は恐ろしいほどに高い。だからこその読んでしまった後悔。なぜ手に取ってしまったのか。寝たら、覚めたらでいいんだよ基本は!

  • 私の苦手な文章表現だったため、途中から流し読みに切り替え。セリフ読み+αで完読。
    綺麗な文章を好む自分としては、とにかく読み辛かった、、。

    同じ顔の男性が2人いて〜ってお話。
    (自分用メモ)

  • 登場人物が多くて、私は読みにくかったです。朝子もなんかよく分からないし終わり方も納得いかなかった…

  • 再読した後の感想です。
    これは好み分かれる作品だと思いますがわたしは好きです。
    読んでる最中感性がキラキラして日常も輝いていました!
    小説自体は初めて読んだ時にその展開に戸惑いを隠せなかったし、ラストに向かうにつれて得体の知れないザワザワに襲われて読み進めるのが怖かったです。
    でも2回目に読む時は内容がわかってるからかすんなり読めました。
    解説の方のお話もすんなりきました!
    漫画小説も本編とリンクしてて良かったです!

    初めて読む人には戸惑いを隠せないと思うけど好きな人は好きな小説だと思います!

  • 映画を見て、展開と主人公の言動に納得いかなすぎて気になって原作小説を買った。ストーリー進行には不要とも思える描写・ノイズが多くて読みづらい。かなり時間をかけて読了。唐田えりかちゃんと東出くんの怪演のせいか、映画版のほうが底知れぬ怖さがあった。
    わからないのは文章スタイルのせいなのかわたし自身にヒリつくような恋の経験がないせいなのか。心にずっとひっかかる作品ではあります。

  • 小説内の時間の流れがとにかく早い。ラストはなるほどなぁという感じだったけれど、主人公の感情の揺れや考え方もあまり理解できなかった。亮平も麦もなんだか可哀相というか。。

  • 散文

  • でっくんと唐田えりかどっちも好き

  • 【あらすじ】
    1994年4月に、社会人1年目の朝子は大阪で会った鳥居麦に一目惚れをする。付き合っていたが麦は上海に行くと旅立って消息を立つ。2005年7月に、上京していた朝子は麦にそっくりな丸子亮平と出会い付き合い始める。2007年4月に新人俳優となった麦とテレビ越しに再開する。亮平と大阪に行くのをけって、俳優を辞めて朝子に会いに来た麦と逃避行…と思いきや寝入った麦を置いて亮平のもとへ。
    【感想】
    読みにくい。やたら描写説明があるのに情景が浮かんでこないし、いる?っていう描写も多いし、話は飛ぶし、登場人物の会話は噛み合ってないし、主人公のどこがいいのかさっぱりわからないくらい魅力もない。
    こういった愛の形があるのかもしれないけど自分には理解できなかったし、映画化した出演者メイン2人も不倫で話題になったので星はつけないでおきます。

  • 何故かわかんないけどめちゃくちゃ嫉妬した 朝子が自分と少し似てて苦しい 大事なものをちゃんと見極めて大事にして生きていたいのに、朝子みたいに一度確かめないとわからない 気づいた時には遅いから
    この本についていっぱい書きたかったんだけど何書いても稚拙に思えてきて誰に伝えたいわけでもないのに心の中まるまる伝えられないのが悔しい
    もしかしたら1番好きな本かも

  • 感情表現が豊かで、色鮮やか。

    実写化の人選が上手すぎて苦しくなる。麦そのまま。
    東出昌大しか頭に浮かばず読むのがつらい。

  • 主人公の置かれているその瞬間の情景と空気感を文章で伝えられる珍しいタイプの作家だと思います。
    主人公が若い時は「若い」と分かる空気感と情景の表現であるため、昔を思い出し郷愁にかられる描写がいくつもありました。(当方トシなので)
    しかしこれは甘い恋愛小説ではない!

    主人公は(おそらく)守ってあげたいタイプの可愛い女の子で、自己中な性格でも友だちがいて男性にも好意を持ってもらえて…

    若い女性特有の「根拠のない無敵感」が分かる描写が中盤まで続き、後半で30歳を超えた主人公を取り巻く現実が徐々に読者に開示されます。
    これまでやってきた事のツケが回ってきており、職や友達を失い、貯金もない。

    「根拠のない無敵感」が通用するのは若い時だけ。
    人間性に難があっても若い時はノリで恋人や友達になれるけど、歳を重ねると付き合う人間を選ぶようになる。

    しかしそのことに気づいていない主人公の未来が想像できるラストまで、秀逸でした。

  • 一番好きになった人は今好きな人を越えられるか
    過去は過去
    一番だったから引っ張られるが
    目が覚める
    傍に居てくれる人が大切

    文章が私には合わずなかなか入ってこなかったので時間かかった

  • 絵画見たから読んだから、俳優さんたちの顔がめちゃチラついた

  • 映画を先に見てたから、仲本工事の演じていたキャラクター出て来るの待ってたのに、出て来なかった。残念。

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著者プロフィール

柴崎 友香(しばさき・ともか):1973年大阪生まれ。2000年に第一作『きょうのできごと』を上梓(2004年に映画化)。2007年に『その街の今は』で藝術選奨文部科学大臣新人賞、織田作之助賞大賞、咲くやこの花賞、2010年に『寝ても覚めても』で野間文芸新人賞(2018年に映画化)、2014年『春の庭』で芥川賞を受賞。他の小説作品に『続きと始まり』『待ち遠しい』『千の扉』『パノララ』『わたしがいなかった街で』『ビリジアン』『虹色と幸運』、エッセイに『大阪』(岸政彦との共著)『よう知らんけど日記』など著書多数。

「2024年 『百年と一日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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