源氏物語 1 (河出文庫 か 10-6)

著者 :
  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309419978

感想・レビュー・書評

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  • 読み終えてしまった。読みやすい。
    本当は「更級日記」が気になって、調べてみたら「源氏物語」が出てくるとのことだったので、そちらは一旦止めてこちらから手に取る。
    (来年の大河にも関係してくるので)

    光源氏の立ち振る舞いが、なんとも自由で…
    奔放だけど寂しがりやで失敗してはクヨクヨと悩む…でも強引に「超絶イケメン」で進む。
    以前に大荒なあらすじを読み「なんでこの話を書いたのだろう?」という疑問があったので、何度も同じ疑問が頭に浮かぶ、この巻では解決しなかったが「あとがき」で「出会った女性の本質に焦点を当てる光としての主人公」という解釈に寄り添って続きを読んでいこうと思う。
    光くんじゃなくて、女性の在り方のパターンとして読んでいく方が良いのかもしれません。

    • ikezawaさん
      どこあたりから更級日記に手を出すかよのぅ…
      どこあたりから更級日記に手を出すかよのぅ…
      2023/12/23
  • とても読みやすい文章で、躓くことなく一気に読めました。
    「ビギナーズクラッシック」で充分な解説と共に読んでいたのも理解していく上で非常に良かったです。
    巻末の国文学者の藤原克己さんの解説を読んで、「源氏物語」の成立や紫式部自身について、さらに紫式部の教養や当時の背景に理解を深められました。

  • 祝文庫化!
    スラスラと読めるのが何よりもありがたい。

  • 「千年古びない浮気描写」の妙を角田光代と語る 源氏物語の新訳に挑んだ5年がもたらしたもの | 読書 | 東洋経済オンライン(2024/06/25)
    https://toyokeizai.net/articles/-/759215

    大河ドラマも注目!角田光代 新訳『源氏物語』累計20万部突破、「桐壺」など章全文を無料ためし読み配信中! | 河出書房新社のプレスリリース(2024年1月29日)
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000575.000012754.html

    源氏物語 1 :角田 光代|河出書房新社
    https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309419978/

  • 大河ドラマ合わせでようやく源氏物語に着手…といっても現代語訳。現代語訳といってもいろいろですが、こちらは原典に忠実というか、オリジナルエピソードや独自の解釈などは混入されていない印象。岩波文庫で原文で読むのも考えたけれど、いかんせん長編なのでまあ入門編ということで。ちなみに私の源氏物語初体験は、高校生の頃に読んだ「あさきゆめみし」

    1.桐壺:ときの帝は数多の側室のなかでもとりわけ桐壺更衣という女性を溺愛され、やがて輝くような男児が誕生。しかし桐壺更衣は他の女性たちから嫉妬や意地悪をされて疲弊、御子が幼いうちに亡くなってしまう。帝は嘆き悲しまれるが、やがて桐壺更衣にそっくりな藤壺という女性を愛されるように。成長した桐壺更衣の子はその美しさから「光る君」と呼ばれ、次男だったので(帝の正妻に世継ぎの長男がいたので)人相見の結果、臣下にくだり源氏の姓を賜る。光君は密かに藤壺に憧れていたが、左大臣家の娘・葵の上の婿となった。

    2.帚木:頭中将が登場。彼は光君の正妻・葵の上の兄なので義兄にあたり、光君のマブダチ。二人で女性談義をしていると、そこに左馬頭と藤式部丞もやってきたので四人で過去の恋バナに花を咲かせる(女性の品評会みたいな感じで、正直あまり良い気分はしないけど、まあ当時の男女の関係性というのはそういうものだったのだろうから仕方ないか)

    その翌日、方違えのために紀伊守の屋敷に押しかけた光君は、紀伊守の父・伊予介の後妻(この時点では名前は書かれていないが、彼女がいわゆる空蝉)に興味を持ち、早速寝室に忍び込む。だが身分の差や年齢、立場、自分の容姿を気にする謙虚な人妻・空蝉は、光君の求愛を受け入れない。しかし拒否されればされるほどなんとかして手に入れたくなるのが光源氏。空蝉の弟でまだ少年の小君を使って手紙を運ばせたりするが、やはり空蝉の鉄壁の守りは固く、光君は寂しく、姉に似ている少年に添い寝をさせるのであった。

    3.空蝉:引き続き空蝉に未練の光源氏、小君を利用してまた押しかけるが、継娘の軒端荻が訪問中。夜中にやっと忍んでいくも、なんと空蝉は事前察知し逃亡、光君は軒端荻の寝所に入ってしまった。まあせっかくだし、人違いとかいうのも無粋だしでそのまま軒端荻を口説く光君(笑)

    4.夕顔:六条の女(御息所ですね)のところへ行った帰りに、病の床にある乳母の見舞いに立ち寄った光君。乳母の息子で光君とは乳兄弟の惟光登場。その隣の家に、謎の女性が引っ越してきているのが気になってしかたない光と惟光。その女性=夕顔を光君は結局口説き落とし、控えめで儚げな彼女に夢中になった光君は、廃屋の隠れ家を用意しそこに彼女を連れ込むが、物の怪が現れ夕顔は絶命(この時点でそれが六条御息所とは判明していない)。

    あとの処理を惟光に頼み失意の光君。しかし空蝉が夫の赴任についていってしまうのも気がかりだし、なりゆきでお手付きした軒端萩へのケアも怠らない。さらに六条もいるわけで、正妻がいながらそれ以外に4人掛け持ち…。ちなみにこのあたりのエピソードの時点で光源氏17歳くらいらしい(呆然)

    そしてこの夕顔は、帚木の回で頭中将が語った過去の恋バナ=めっちゃ好きな女性がいて3年くらい通って子供も生まれたけど正妻が嫉妬して脅迫され行方をくらませてしまった、まさにその女性だった。光君は、その子供を引き取りたいと考えているが、頭中将は何も知らない。

    5.若紫:病気になったので加持祈祷へでかけた光君。その近所の家で、憧れの藤壺に面影のよく似た少女をみかける。調べたところ実は彼女の父親は藤壺の兄。つまりこの少女は藤壺の姪っ子にあたるわけですね。光君はなんとか彼女をわがものにせんと保護者である祖母らにかけあうが、まだ子供ですので…と相手にされない。

    それにしても正直きもい。光君は別にロリコンではないので少女の成長を待つつもりではいるけれど、それでも将来有望そうな可愛い女の子を一刻も早く手に入れたいというその性根が気持ち悪い。救いは、これが現代読者の感覚であるだけでなく、作中で少女の祖母らも同じように、ちょっときしょい、と光君の申し出を薄気味悪がってることくらい。まさかこんな年端もいかぬ子に手を出すつもりではなさそうだけど、ちょっと何考えてるかわからない、なんぼイケメンでセレブでも信用ならんという対応。うん、それが普通ですよね。

    やがて少女の祖母が亡くなったので実父が引き取るよ~という話になり、そうなったら手出しできないと焦る光君は、強引に少女を連れ帰ってきてしまう(犯罪やで)ほぼ誘拐なんだけど、付き添いの女房たちもイケメンセレブの光君に盾突くほどではないので流されるがまま。光君は最初は戸惑っていた少女がだんだん懐いてくるのが嬉しい。なんかペット感覚なんだろうな…。

    この時点での少女=紫の上の年齢は明言されていないけれど相当幼い印象を受ける。光源氏は18歳くらいだから、まあ10歳差くらいなのかなあ。大人になってからの年齢差としては気にならない程度だけど、年齢差よりコレクション感覚で好きな女性をわがものにしたい心理に嫌悪感がある…。

    6.末摘花:これだけあちこちに女性がいてもまだ知り合いの命婦に「誰かいい子いない?」と紹介をせまる光君、話題になったのは常陸宮の姫君。当時の女性は庇護者をなくすと困窮するしかなく、この姫は父亡きあとあばら家に引きこもっているという。勝手に奥ゆかしい深窓の令嬢妄想を繰り広げた光君は、内気で手紙の返事すらくれない彼女をなんとか口説き落そうと必死になる。しかしある日かいまみた彼女の姿は…。コミカルな回だけど、こういうのも現代だとルッキズムになるのかしら。赤い鼻と紅い花をかけて彼女は末摘花と呼ばれる。

    彼女のあまりにも非社交的な性格やセンス・教養のなさ、さらに醜い容姿に光君は幻滅するが、そこであっさり捨てるということは当時の社交界的にも性格的にもできない。ゆえに恋愛対象というよりは経済的な援助をすることで彼女を助けることにする。光君のこういう部分は美徳なのだろうか。でもさんざん彼女の容姿を馬鹿にするのだけれど。

    総じて、久しぶりに触れた光源氏に対する感想は、ぶっちゃけ「なんだこいつ」みたいな気持ち(苦笑)光源氏は不吉なまでに美しく、帝の子という超セレブ生まれ、才色兼備で存在してるだけで女性たちは彼を放ってておかない。それにしてもあっちこっちの女性に手をだしすぎて、本命のことでいくら彼が苦悩したところで、同情する気になれない…。当時と現在の風習や恋愛のありかたの違いゆえ仕方ないと思う部分もありつつ、やっぱり彼を好きにはなれなかった。

    もともとキャラクターとしては、光源氏よりもいかにも少女マンガのヒーローの親友役らしく、ときにライバル、ときに相談役、ちょっとおせっかいだけど根は良いやつ、みたいな頭中将のほうが好きだったけれど、改めてやっぱり頭中将のほうが好きでした。

    とはいえ文庫版あとがきで角田さんのおっしゃる「光君という人は、この女性たちを照射する光そのもの」「女性たちを浮かび上がらせるための光源」というのはとても納得だった。光源氏と出会うことによって、さまざまな女性たちにスポットがあたる、つまり真の主役は光源氏ではなく女性たちのほうなのかもしれない。

    • 淳水堂さん
      わーいyamaitsuさんも源氏物語入り!
      角田光代版はわかり易すぎて、理不尽さ、気色悪さがより感じられてしまいます(-_-;)
      このあ...
      わーいyamaitsuさんも源氏物語入り!
      角田光代版はわかり易すぎて、理不尽さ、気色悪さがより感じられてしまいます(-_-;)
      このあとは是非ウェイリー版も!
      御伽話として割り切れます。

      頭中将(以外、中ちゃん)面白いですよね。政治力、人間関係作りはかなりうまそうだし、女性関係は光君(以外、ウチの大将)より手広く酷いこともやっていそうだけれど、書かれていないのでそんなに気にせずに読めます。

      田辺聖子の『私本源氏物語』は、女性を現代感覚にして、言いたいことを言わせているので、『源氏物語』で納得行かない部分もスッキリしました。
      ナマイキな紫ちゃん、取っ組み合いする六条さんと葵さんの生霊、ワイルド男性が好みの玉鬘ちゃんなど。
      女性も言いたいことあるよね!って感じです。

      私もまだまだ途中です。
      ウチの大将にはツッコミ入れまくりながら読んでいきます。
      2024/01/21
    • yamaitsuさん
      淳水堂さん、こんばんは(^^♪

      角田版、とてもわかりやすくて良いのですが、きっと原典で読んだほうが古語の理解に必死になるあまり、光源氏...
      淳水堂さん、こんばんは(^^♪

      角田版、とてもわかりやすくて良いのですが、きっと原典で読んだほうが古語の理解に必死になるあまり、光源氏のキモさを気にする隙がなかったかもと思ったりしています(笑)平易な日本語で読めるからこそ、現代の感覚と照らし合わせてしまい、こいつクズだな…という思いを深めてしまいます(^_^;)

      中ちゃんもきっと同じくらいクズなのでしょうけど、無駄にロマンチストの光君よりも、割り切ってドライに遊んでいそうなイメージで、それほど嫌悪感わかないのですよね。

      田辺聖子版も面白そう!今思うと「あさきゆめみし」は、女性読者が心理的に共感しやすいよう、光君の言動に正当性をもたせるようなアレンジが密かにされていたのかなと思ったりします。
      2024/01/21
  • 高校生の頃、本屋さんで角田光代訳の源氏物語の単行本が新刊に並んでて読みたいと思ってた
    いま文庫化されて、光る君へにもハマってようやく源氏物語読み始めた
    高校生のとき読み始めてたら途中で脱落してたかもしれない、大河と同時に読み始められてしあわせ!

  • 大河ドラマと並行して、源氏物語を読むなんて機会、今年しかないから。文庫化したタイミングでドラマと並走できる幸せを噛み締めたいし、やはりドラマのあのシーンは、などと考えるのが楽しい。。

    さて、とても読みやすい角田源氏。
    各帖の頭に、その帖に最適化された系図が載るので、そこも含めてとても親切な設計。
    源氏の光に照らされて、名も与えられぬ女たちの生と死が輝くさまを堪能。
    1巻は末摘花までが収録されており、ギラギラし過ぎている頃の光源氏に「ひどいな」と思いつつも、平安の死による喪失があまりに近い世を思うなどできます。

  • 学生のときに
    田辺聖子さんのものを読んだ記憶があります。
    その頃に比べて時間は限られていますが
    大河ドラマと一緒にゆっくりじっくりと
    読んでいきたいです。

  • 恥ずかしながら、私も角田さんの言う「源氏落ちこぼれ組」の一人だった。「角田光代[訳]」と読者の皆さんの読みやすいというコメントたちに惹かれて、ようやく私でも読み始めることができた(本当に読みやすくて一気に読めた)ので、手に取るきっかけをくれたことに感謝したい。

    光君の浮つき加減や言い訳なんかには突っ込みたいところが満載だったけど、この時代の女性等の在り方や暮らしが垣間見えて興味深かった。
    あとがきを読んで、やっぱり女性側にフォーカスして読むのが良さそうだと思った。解題もとても勉強になったので最後まで読むことをおすすめする。

  • 紫式部が主人公の大河ドラマを毎週楽しく見つつ、並行して新訳版源氏物語も読み進めている。現代語訳は直木賞作家角田光代で、はんなりとした語り口がとても
    読みやすい。
     主人公光君の、病的なまでの女癖の悪さと変に義理堅く生真面目なところのアンバランスさ、加齢と共にうっとおしいおじさんになり女人から振られたりする人間
    臭さが面白い。登場人物それぞれにどこかリアリティがあり、当時の宮中生活の描写も美しく、千年以上読み継がれて来た作品ならではの強度が感じられる。古典が苦手だった人も是非。

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著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

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