怪談・骨董 (河出文庫)

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  • 河出書房新社 (2024年2月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784309420851

作品紹介・あらすじ

「耳なし芳一の話」「雪女」など、日本に伝わる伝説や怪談を文学として再話した傑作群を収める、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の二大作品集『怪談』『骨董』を、ハーン研究の第一人者が個人完訳した決定版。

【怪談】 
耳なし芳一の話
おしどり 
お貞の話 
乳母桜 
策略 
鏡と鐘と 
食人鬼
狢(むじな)
轆轤首(ろくろくび)
葬られた秘密
雪女
青柳の話
十六桜
安藝之介の夢
力ばか
ひまわり
蓬莱

〈昆虫の研究〉

蚊 
蟻 

【骨董】
〈古い話〉
幽霊滝の伝説 
茶碗の中
常識
生霊
死霊
お亀の話 
蠅の話
雉の話 
忠五郎の話 
ある女の日記 
平家蟹

露の一滴
餓鬼
日常の事 
夢想 
病理的なるもの 真夜中に 
草ひばり 
夢を食らうもの 

[解説]小泉八雲と階段の世界

感想・レビュー・書評

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  • 河出文庫ベスト・オブ・ベスト2025のフェアでヒグチユウコ限定カバーにつられて買った(ここにでてる書影は通常版)。朝ドラ「ばけばけ」おもしろくみてるけど、小泉八雲の怪談ってちゃんと読んだことないな、と思って。「MOE」2025年12月号の特集によるといろいろな日本語訳版(各文庫レーベルや少年文庫など)がでているらしいけれど、河出文庫のが好みだと思ったのもある。

  • 英語で書かれたものを、日本語に翻訳した作品ということで、ハーンの無駄な表現のない言葉を、幽玄な怪しくも美しい文章として訳してくれている、訳者さんにも敬意の念を抱く。
    どのお話も、聞いたことがあるものばかり。しかし、怖くない。美しい。
    これからは虫もやっつけららなくなりそうです。

  • 面白かった。作家の名前と代表されるいくつかの怪談も知ってはいたが読んだのは初めて。原書となる話があり、それを奥さんが八雲さんに話し八雲さんが
    外国に日本の怪談を伝えるために英語で書いたものを日本語に訳した本らしい(ややこしい)。原書があるとは言ってもより怖さや臨場感を出すために八雲さんの脚色あり。あらすじは知っている怪談でも初めて八雲さんの書いたものを読んだら面白い。だから八雲さんの名前と怪談は有名なのねと納得。日本と外国のホラーって全然違うけど日本の怪談は外国人は怖いと感じるものなのだろうか。気になる。

  • 小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの作品を詰めたもの。耳なし芳一とか貉(のっぺらぼう)とか。

    半分くらいが怪談、残り半分はラフカディオ・ハーンのエッセイだったりするので、これは怪談を期待して読むと途中でアレかも。ラフカディオ・ハーンを知りたい人なら多分満足するはず。うーん怪談フェアで買ったからちょっと思ったのと違うなーと思って2と悩んだんだけど、まあでも怪談のところは「そうそうこういうの待ってた!」だったし、知らない怪談もあって面白かったので3。

  • 小さいころに読んだことがある「耳なし芳一」や「雪女」をはじめ、
    死霊や生霊、雉の話など初めて知る古い話など、短く読みやすい作品が多かった。
    民俗学や信仰などにも通じていそうな話があり、舞台となる地域のことを調べてみるとまた違った一面から各話をとらえることが出来そうだと感じた。
    寝る前に少しずつ読み進め、妖しく不思議な世界を堪能することが出来、満足。

  • 夏なので怪談読もうと思って教科書ぶりの小泉八雲。やっぱり【怪談】が面白いですね。おなじみ「耳なし芳一」や「貉」「雪女」etc...。【昆虫の研究】はエッセイ的な感じ。【骨董】のほうに収録されている「蛍」もどちらかというとこっちの仲間。 【骨董】 は最初のほうは【怪談】と同ジャンルだけれど、 実在の女性の残した日記が元ネタになっている「ある女の日記」から毛色が変わり、それ以降はやや哲学的なエッセイになってました。

    面白いなと思ったのは、一度英訳された(ラフカディオ・ハーンは妻が語ってくれた日本の話を英米むけに英語で書いた)ものを、日本語に再翻訳されてるので、ハーンの俳句の解釈なんかがトンチキだったり逆にわかりやすい場合もあったりという点。ウェイリー版の源氏物語に通ずるものがあったかも。

    【怪談】
    耳なし芳一の話/おしどり/お貞の話/乳母桜/策略/鏡と鐘と/食人鬼/貉/轆轤首/葬られた秘密/雪女/青柳の話/十六桜/安藝之介の夢/力ばか/ひまわり/蓬萊

    【昆虫の研究】
    蝶/蚊/蟻

    【骨董】
    幽霊滝の伝説/茶碗の中/常識/生霊/死霊/お亀の話/蠅の話/雉の話/忠五郎の話/ある女の日記/平家蟹/螢/露の一滴/餓鬼/日常の事/夢想/病理的なるもの/真夜中に/草ひばり/夢を食らうもの

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著者プロフィール

小泉八雲(1850-1904)
本名ラフカディオ・ハーン(Lafcadio Hearn)。ギリシャ生まれ。イギリスとフランスで教育を受け、1869年に渡米し、各地で新聞記者を務めた。1890年、「ハーパー」誌特派員として来日。島根県尋常中学校(現在の松江北高校)教師に転じ、小泉セツと結婚。熊本の第五高等中学校に転任後、神戸に移り執筆に専心する。1896年、日本に帰化し、小泉八雲と改名する。その後、東京帝国大学、早稲田大学の講師として英文学を教え、精力的に日本紹介の筆をとった。

「2025年 『小泉八雲のこわい話・思い出の記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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