O嬢の物語 (河出文庫)

  • 河出書房新社
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本棚登録 : 740
レビュー : 78
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309461052

感想・レビュー・書評

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  • 最高の恋愛小説じゃないですか。
    O嬢の物語でO嬢の告白視点のはずなんだけど、極力O嬢の感情は排していて、虐待を加えられるシーンなんかは肩すかしするぐらいシンプル。
    O嬢がそこまでする(される)動機を「愛してるわ」以外で語らないのが素晴らしいと思います。
    しかし最後がなぁ。
    なんとなくみんなに軽蔑されている風に終わっていたけれど、もっとなんていうか物になってほしかった。
    軽蔑の対象は人間だけでしょう?
    Oを是非軽蔑の対象にすらならない状態にしてほしかったです。

  • 所有される悦び。

    小説が風俗に影響を与える。
    唇と膝を閉じてはいけない。

  • Pauline Réageが1954年にジャン=ジャック・ポーヴェール書店より刊行した小説。1975年に映画化され、ポルノだと思っている人が多いと思いますが、原作小説についてだけいえば、官能小説ではありません。サディスティックな描写、マゾヒスティックな描写、ホモセクシャルな描写やレズビアンな描写などもありますが、主人公Oの心理描写が大半を占めており、そういう部分を期待して読むとがっかりします。この心理描写が、とても細かいのでもの凄く生々しく、感覚を刺激してきます。澁澤龍彦の訳はさすがだと思いました。

    • だいさん
      >澁澤龍彦の訳はさすがだと思いました。

      同感!
      >澁澤龍彦の訳はさすがだと思いました。

      同感!
      2014/10/05
  • O嬢に共感できるか、理解できるかというと難しい。だが読者の立場でなるたけ、できうる限りの最上の努力をしてみた。幾万もの自由を捨て厳しい戒律で束縛し苦行し、成程彼女には神による法悦のようなものに近い愛の物なのかもしれないと考察するものの、納得できなく受け入れ難い。

  • O嬢は恋人ルネのせいで鞭打ちなど苦痛を与えられますが、それでもルネを「愛してるわ(p47)」と本音で言います。

    彼女は“拷問という観念を愛し”、“拷問が終わったとき、彼女はそれに堪えたことに満足をおぼえ、しかも、拷問が残酷で長ければ長いほど、より大きな満足をおぼえる”(p205)のです。

    そして“ルネがOに自由をあたえているということ”を障害と感じ、Oは“自分の自由を呪わしく思って”(p145)います。

    残酷な拷問を受け、服従し、奴隷として身をささげることに満足をおぼえるOに、なかなか共感はできませんが、そういった幸福の存在をまざまざと感じる物語でした。

  • 様々な服従にやすやすと従うOがいじらしい。愛のかたちは様々あるのだと感じた。

  • 澁澤本は何度も読み返すけれど訳本は大抵一読後は本棚の奥へ。この本もその扱いで再読は10ン年ぶり。下手すると20年ぶりに近いかも…。

    若い頃読んだ印象とやはり違い、文字の奥の闇の深さにぞくりとしました。
    意識の高い若い一女性が所有物の扱いを受け、それを受け入れて段々と従順になる様子、隷属する行為を重ねる毎に幸福になる姿は完全には理解出来ないけれど段々と心の枷が取れてある意味で世俗から離れて自由になる姿は神々しい、と思えるほど。

  • 「アンヌ・マリー...」にかかる所で、挫折。
    淡白に書かれているから、それほど気持ち悪さや気味悪さはないけれど、どうも後味が悪くなった作品。
    O嬢は、結局のところ誰も愛してはいないし、そして彼女の周りの人間も誰も愛してなんてないんだろうと思うと悲しくもある反面、因果応報であるとも思える。

  • 一時期、澁澤龍彦氏の本を読み漁ったことがありました。その時から読んでみたいという思いはあったものの、ポルノ小説というイメージから手控えていた本。今回たまたま手に入り読みました。
    読んだ感想としては、とにかく雰囲気に呑まれたとしか言えないです。
    自分にとっては、理解しがたい(というよりあまり理解したくはない)世界ではあったものの、独特の美しさがあるように思いました。

  • 日本は物に神様が宿るというけれど、物体と化すことで神性が宿るのかしらと思いました。

  • 抜けないエロ小説。

    澁澤龍彦氏は「これは決して風俗小説ではない」と解説に書いてましたが、読んだこちらとしては「これは決して風俗小説ではないとは言わせない」と言いたいところ。
    消費者の何割かはそういう読み方したでしょ。
    女神のヌード絵画に対して「これは神々しいものだ」との大義名分を掲げ、その実イヤラシイ絵を楽しんでいた時代があったように、O嬢の物語に対して文学としての蘊蓄を掲げつつもエロ本として消費した人はいたはず。
    いないとは言わせない。
    もちろん悪い事とは言いません。

    最後は削って大正解ですね!

    11.03.18

  • 性器にピアスしたり全裸で鳥の仮面かぶったりして、人間性が剥奪されていく快感がここにはあります。
    作者は女性なんでしたっけ? 登場人物の誰に感情移入しながら書いていたのかは、ちょっと気になります。

  • 文章の癖が強く、読みづらい。

  • 何たる一冊…………。
    結局Oは、男たちのオブジェ、蝋人形のような存在であったのか。
    フランケンシュタインのように、どんどん改造されていく恐怖、不安、嗚咽が生々しくそして痛々しい。
    奴隷制度がありましたよという訴えもあるが、その中身を抉り出してあるんだけど、性交渉の描写は実は殆どない。
    その幸福は、本物でありながら読み進めていくうちに感情論になっていき、ラストに近付くにつれ戦慄を齎される。
    これも運命なのかと考えさせられた一冊。

  • スーザンソンタグの「ラディカルな意志のスタイルズ」のなかで書かれていたことが全て、なような。あれを読んでから読んだことで、小説全体を覆う死の香り、崇高な文章表現がスッと入ってきてただただ過激な物語ではなく読めたと思う。

  • 原書名:Histoire d'O

    ドゥ・マゴ賞
    著者:ポーリーヌ・レアージュ(ドミニク・オーリー)(Réage, Pauline(Aury, Dominique), 1907-1998、ジャーナリスト)
    序文:ジャン・ポーラン(Réage, Pauline, 1884-1968、文芸評論家)
    訳者:澁澤龍彦(1928-1987、港区、小説家)

  • 購入

    かなり昔に読んだきり。
    洋梨の皮の汁を使ってたのが印象に残ってる。

  • O嬢が恋人のルネにロワッシーへ連れて行かれるところから物語は始まる。鞭の痛みと恐怖、身体を乱暴に扱われ服従を強制される苦痛、そして歓び。其処には他人に自身の全てを捧げる高貴な女性の精神が描かれているように思われるのだ。奴隷状態の快楽が文章から全面に溢れており私は美しい姿の彼女たちに景仰の念を抱いた。

  • 世界各地で絶賛されているようですが、私には合いません
    被虐主義と加虐主義、どちらも縁遠いようです

    さほど驚きが少なかったのは私の心が澱んでいる所以でしょう。


    とにかく和訳は読みにくい!
    今後はあまり手を出したくないです

  • 作者は女性が憎いのか、はたまたO嬢のような女性に憧れていたのか。

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