- Amazon.co.jp ・本 (433ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309463094
感想・レビュー・書評
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名作だと聞いて読んでみたものの、さすがに100年近く前の作品はちょっと現代の感覚には合わないなあ。
いや、つまらなくはないのだけど、それほどすごいトリックがあるわけではなし・・・・・・。
なんて思いながら読み進めた最後。
な・ん・だ・こ・れ・は!異様なまでの衝撃!
あそこまで衝撃的なラストは空前絶後と言っていいと思う。参りました。申し訳ございません。名作です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
がはっ。なんだこれは!名探偵ポジリオ教授が私に馴染みのカリブ諸島をゆく、ミステリ。脱帽。底辺にあるのは京極と同じものだろうか。途中まではこの舞台装置と人物描写を楽しめなければつまらないと思うが、最後まで読まなくては「ならない」!
「世界中にこんな主義が広まるんだ、食料品は生産するものであって、消費するものではない、衣類は作る物であって、着るものではない・・・」 -
伝説の比較文化論的衝撃ミステリ、ポジオリ教授シリーズ5篇収録。教授がバカンスに訪れたカリブ海を舞台に、亡命中の元独裁者、ヴードゥーの呪術、ヒンドゥー寺院の事件など異文化の常識の中で起こる怪事件の数々。教授は探偵役とはいえ素人なので見事な推理をするわけではない。欧米の常識が通じない異文化で起こるから犯人の動機も関係者の行動も我々欧米文化の常識では理解できない。圧巻は「ベナレスへの道」。ラストでとんでもないことが起きる。この社会ではこれが現実なのか。教授自身が彼らの世界に飲み込まれる。1929年にこのラストがあったのか、とひっくり返る傑作。
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ミステリをたくさん読んでるとちょっとやそっとのことでは驚かなくなる
しかしこれには驚かされた
犯人の形而上学的動機と驚きの結末が読者を震撼させる名作「ベナレスへの道」ほか、古典的な味わいのある謎解きを楽しめる
ちなみにこの作品が出たのは1929年で、ミステリ史の中でどういう年なのかちょっと調べてみた
同年の1929年にはエラリー・クイーンの『ローマ帽子の謎』、ヴァン・ダインの『僧正殺人事件』、アントニイ・バークリーの『毒入りチョコレート事件』、ダシール・ハメットの『赤い収穫』が出ている -
カリブ諸島の独特な空気が漂う、ちょっと変わったミステリ。ミステリとしてではなく、その雰囲気を楽しむものか。段々と変わった方向になっていき、最後は凄いことに。
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これは主人公がかなり可哀想やで…