千のプラトー 下---資本主義と分裂症 (河出文庫)

  • 河出書房新社
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本棚登録 : 223
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309463452

作品紹介・あらすじ

遊牧民が発明した「戦争機械」は国家の外部にあり、国家をたえず危機に陥れる。「国家装置」はそれを捕獲し、労働を発明し、やがて資本主義の公理系と結び合う。しかし戦争機械とマイノリティの革命的な生成変化がやむことはない。かつてない国家、戦争、技術、資本への問いから、平滑空間/条里空間の考察を経て非有機的生に向かう壮大な歴史哲学。

感想・レビュー・書評

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  • [ 内容 ]
    <上>
    ドゥルーズとガタリによる最大の挑戦にして未だ読み解かれることない比類なき名著。
    リゾーム、アレンジメント、抽象機械、リトルネロ、戦争機械など新たな概念を創造しつつ、大地と宇宙をつらぬいて生を解き放つ多様体の思考。
    器官なき身体/存立平面から“機械圏”へ―来たるべき民衆のための巨大な震源。

    <中>
    ドゥルーズ/ガタリによる極限的な思考の実験。
    中巻では顔貌性、そして逃走線の考察から生成変化をめぐりつつ、宇宙の時を刻むリトルネロへ向かい、絶対的な脱領土化の果ての来たるべき生、来たるべき民衆を問う。

    <下>
    遊牧民が発明した「戦争機械」は国家の外部にあり、国家をたえず危機に陥れる。
    「国家装置」はそれを捕獲し、労働を発明し、やがて資本主義の公理系と結び合う。
    しかし戦争機械とマイノリティの革命的な生成変化がやむことはない。
    かつてない国家、戦争、技術、資本への問いから、平滑空間/条里空間の考察を経て非有機的生に向かう壮大な歴史哲学。

    [ 目次 ]
    <上>
    1 序―リゾーム
    2 一九一四年―狼はただ一匹か数匹か?
    3 BC一〇〇〇〇年―道徳の地質学(地球はおのれを何と心得るか)
    4 一九二三年十一月二〇日―言語学の公準
    5 BC五八七年、AD七〇年―いくつかの記号の体制について
    6 一九四七年十一月二八日―いかにして器官なき身体を獲得するか

    <中>


    <下>
    一二二七年―遊牧論あるいは戦争の機械(国家の二つの極;戦争機械の外部性と還元不可能性;戦士 ほか)
    BC七〇〇〇年―捕獲装置(旧石器時代の国家;原始的集団、都市、国家、世界的な組織;先取りする、祓いのける ほか)
    一四四〇年―平滑と条里(技術的モデル(繊維製品) 音楽モデル 海洋モデル ほか)
    結論―具体的規則と抽象機械

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 12. 一二二七年──牧歌論あるいは戦争機械
     国家の二つの極──戦争機械の外部性と還元不可能性──戦士──マイナーとメジャー。マイナー科学──団体と団体精神──思考、国家、牧歌論──第一の側面。戦争機械と牧歌空間──宗教──東洋、西洋、国家──第二の側面。戦争機械、人間の編成、遊牧数──第三の側面。戦争機械と遊牧民の情動──自由活動と労働──アレンジメントの性格。道具と記号、武装と装身具──冶金術、移動、遊牧生活──機械状統流と機械系統──平滑空間、条理空間、多孔空間──戦争機械と戦争。関係の複雑さ

    13. BC七〇〇〇年──捕獲装置
     旧石器時代の国家──原子的集団、都市、国家、世界的な組織──先取りする、祓いのける──「最後の」一言の意味(限界効用節)──交換とストック──捕獲。土地所有権(地代)、税制(税)、公共事業(利益)──暴力の問題──国家と形態と〈権利〉の三つの時代──資本主義と国家──服従と奴隷──公理系とその問題

    14. 一四四〇年──平滑と条里
     技術的モデル(繊維製品)──音楽モデル──海洋モデル──数学モデル(多様性)──物理学モデル──美学モデル(遊牧民芸術)

    15. 結論──具体的規制と抽象機械


    原註
    [原書の裏表紙にかかげられた跋文]
    解説──方法についての注釈 宇野邦一
    文庫版へのあとがき 宇野邦一
    人名索引

    *****

  • かつて、高価で分厚くやたら重いハードカバーのドゥルーズを、こづかいはたいて買っていた身としては、河出文庫で次々と廉価・軽量に発売されていく状況を見て悔しい気持ちがつよい。
    『千のプラトー』だけは買ってなかったので、文庫で購入、早速読んだ。
    面白い。
    ドゥルーズと言えば「ポップ哲学」などと言われたりもするが、この著作にはまさにぴったりな言葉だ。
    ポップということは、ヴィヴィッドで人の目をひくカラフルな表現、そのシニフィアンの連鎖に内容=シニフィエの重さが伴わない、むしろ空疎な構造体を指すが、この本はまさにそんな感じである。
    『アンチ・オイディプス』よりもずっと「面白い」この本は、かなり独自で奇抜な着想に満ちており、読者に小説的なスリルを体験させるが、読み終わってみてその体験が非常な重さで影響を残すことは、ない。
    ところどころよくわからない部分もあるが、よくわかる部分もある。いずれにしても興味を惹き付ける呈示の仕方は抜群で、興奮させる。
    しかし「リゾーム」「遊牧民(ノマド)」「脱領土化」といったキータームの数々は、最終的に「だから何なのよ?」という感じがする。刺激的で革新的ではあるけれども、結局は空疎で、ポップ特有の軽さの感覚しか残らない。
    ずいぶんフロイトを批判しているが、実はそのやり方はステレオタイプで、陳腐な感じがした。『アンチ・オイディプス』を読んだラカンが感動してドゥルーズに「君のような弟子がほしかった!」と言ったらしいが、ラカンはその本を理解しきれなかったのではないか?と思える。
    だがまあ、頭脳を刺激し、いつもとは違う視点で世界を考え直してみたいとき、高度に難解な小説を読むような気持ちで哲学書を読んでみたいとき、この本は得難い価値を持つだろう。

  • 12. 一二二七年──牧歌論あるいは戦争機械
     国家の二つの極──戦争機械の外部性と還元不可能性──戦士──マイナーとメジャー。マイナー科学──団体と団体精神──思考、国家、牧歌論──第一の側面。戦争機械と牧歌空間──宗教──東洋、西洋、国家──第二の側面。戦争機械、人間の編成、遊牧数──第三の側面。戦争機械と遊牧民の情動──自由活動と労働──アレンジメントの性格。道具と記号、武装と装身具──冶金術、移動、遊牧生活──機械状統流と機械系統──平滑空間、条理空間、多孔空間──戦争機械と戦争。関係の複雑さ

    13. BC七〇〇〇年──捕獲装置
     旧石器時代の国家──原子的集団、都市、国家、世界的な組織──先取りする、祓いのける──「最後の」一言の意味(限界効用節)──交換とストック──捕獲。土地所有権(地代)、税制(税)、公共事業(利益)──暴力の問題──国家と形態と〈権利〉の三つの時代──資本主義と国家──服従と奴隷──公理系とその問題

    14. 一四四〇年──平滑と条里
     技術的モデル(繊維製品)──音楽モデル──海洋モデル──数学モデル(多様性)──物理学モデル──美学モデル(遊牧民芸術)

    15. 結論──具体的規制と抽象機械


    原註
    [原書の裏表紙にかかげられた跋文]
    解説──方法についての注釈 宇野邦一
    文庫版へのあとがき 宇野邦一
    人名索引

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著者プロフィール

1925-95年。フランスの哲学者。1970年よりパリ第8大学教授。60年代以降の言語論的な転回、ポスト構造主義の思想的文脈のなかで思索を重ね、主著『差異と反復』(1968年)などを世に問う。また、ガタリとの共著『アンチ・オイディプス』(1972年)、『千のプラトー』(1980年)は、精神分析やマルクス主義の概念を援用した資本主義社会論として、大きな影響を与えた。

「2018年 『基礎づけるとは何か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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