アダムとイヴの日記 (河出文庫)

  • 河出書房新社
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本棚登録 : 136
感想 : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309467108

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  • 旧約聖書、創世記のアダムとイヴの物語はだれしも知っている話です。
    人類の祖である、アダムとイヴが何を考え、何を思って生活していたのかを、『トム・ソーヤの冒険』などで知られるマーク・トウェインが描いた小説作品です。
    当初はイヴのことをうっとうしい存在と思っていたアダムが、しだいにイヴのことを受け入れてゆく過程や、イヴが自らを「(神の)実験台」ととらえて、アダムのことも含めて様々なものごとを観察したり考察したりしている様子は、いわゆる「男女」の考え方の違いとしても楽しめましたし、現代の社会においても生じる「すれ違い」が、原始の世界からあったのだと思わせてくれます。

    宗教的(キリスト教の知識など)な記述も散見されますし、文学作品としてどのように分析すべきか、などを考えれば難しく感じる作品だと思いますが、そういったことに囚われずに、男女の日記を覗き見ている感覚で読めば、気軽に楽しむことができるように思います。

  • 特にイヴの日記は現代社会からすると、一見かなり前時代的な帰結。
    でも、人間の存在に対する秀逸な風刺だと思うと、マークトウェインが150年も前に書いたものなのに、いま読んでも全然古くない。

  • アダムの日記が素っ気なくて淡々と事実を語っていく感じ、イヴの日記が表現豊かなところがまず男女の性質の違いを大きく感じた部分だった。
    読んでるうちに、男女はそれぞれ役割をもって生まれているわけで、この世の中男も家事や育児をすべき、女性は社会進出すべきみたいな風潮が果たして正しいのかしらと疑問に思った。
    性別なんて関係ない!のかもしれないし、自分自身も女だからって舐めないでほしい!とか家事するの当たり前じゃないんですがとか思うけども、創られた段階では女はうちで家事と育児と地域コミュニティへの参加をする想定だったんだよね。
    あぁなんか欠陥人間って言われてる気がする。

  • 読みやすい。人間ってなぜ造られたのだろう。。

  • 人類の起源を物語る創世記に、独自のひねりを加えたラブストーリー

    人類最初の男女は、お互いをどう思っていたのか?ふたりの関係は、どのように発展したのか?マーク・トウェインは、男女の本質的な違いにユーモアを交えながらも真摯に描いている。

    地球上に人間がふたりきりでも、愛はむずかしい。愛は失望に満ち、時に孤独を感じる。大切なのは違いを認め合い、何があっても逃げないこと。決して焦ってはならない、それは時間とともに訪れる。

    アダムとイヴの日記とは、人間が最も親密な感情や希望を共有する場所であり、その気持ちを永遠のものにしたいという願いでもある。


    "'Eve's Diary' is finished — I've been waiting for her to speak, but she doesn't say anything more." Mark Twain

    "Wheresoever she was, there was Eden." Adam


    ---
    アダムとイヴの人生は、たくさんの好奇心が散りばめられた自己発見の旅だった。

    世界はなぞであり、学びたいという欲求の源泉は好奇心である。好奇心は人類の大きな特徴の一つであり、イヴが見つけた「火」のように重要な発見にもつながる。しかし、行き過ぎた好奇心は、蛇のエピソードが示唆するように人類最大の欠陥となる。だが、その失敗が人間を人間たらしめ、より良い人間となる機会を与えてくれるのだ。イヴが自らを「実験台」と表現するように、人間は予測不可能な存在で、人間のやることなすこと、必ずしも成功するとは限らない。人類最初の男女は、お互いのすれ違いからエデンの追放など、失敗の連続だった。つまり、人間存在の象徴としての実験は、トライアルアンドエラーを繰り返すことによってのみ、人は人生の正しい道を見つけることができる、たぶん。

    とにかく、自分たちを取り巻く世界を発見するふたりの純真さに感銘を受けました。大切な人と充実した時間を過ごしたい方にはもちろん、究極のユーモア小説を読みたい方、はたまた結婚式の引き出物にしてもいいかも。

  • ・絶え間なく注意することは、支配権を得るための代償なのだ。

    ・それは慈愛にみちた善良な心こそ富なのであり、これ以上の富はないのであって、そうした心がなければ知性は貧困なのだ、ということだ。

    ・たとえどこであろうと、彼女のいたところ、そこがエデンだった。

  • こういうものを書こうと思いついてしまう時点で面白い

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