- 本 ・本 (520ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309467207
感想・レビュー・書評
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この本を再読しました。この本の素晴らしさは、歴史学と物理学を統合的に語ってくれるところです。物理学的な観点からだと「これこそ正しい」というニュアンスの書き方になってしまいます。
「どんな時代に生きているにせよ、我々人間は、自分たちは知識の頂点に立っていると信じたがる」のだ。「かつての人々の考え方は間違っていたが、自分たちの答えは正しく、今後もそれが覆されることはないだろうと信じる」のである。
ニュートンの運動法則は宇宙の果てどころか、未来の予測さえ確実に可能とする確信を私たちに与えてくれていたが、これは単にその対象が大きくて、私たちに明瞭に見える世界だけで通用する法則だった。アインシュタインの相対性理論も、宇宙や素粒子のことまでカバーすることはできなかったのだ。
量子の世界を知ると、世界には確実なことなど何もなくて、単に確率しか存在しないと思えるのだが、これだって我々が何も知らないからそう思えるだけなのだろう。
歴史と物理の両方を一緒に学ぶにはとても良い本だと改めて思いました。
以下は、最初に書いた感想です。
この本一冊で人類が、苦労して獲得した科学の全体を大まかに理解できるのですから、凄い本でした。しかも専門知識のない私が、ニュートンからダーウィンから量子科学まで興味深く学ぶことができました。
量子論の世界を発見することによって、私たちは自然の世界に対して「謙虚」にならなければならないことを学んだ。人類が400万年かけて学んできたことは、「人間の感覚や実験室で検知される通常の物質と光エネルギーは、宇宙に存在する物質とエネルギーのわずか5%しか占めておらず、残りは、目に見えず決して検出できない「ダークマター」呼ばれる種類の物質と、目に見えず決して検出できない「ダークエネルギー」と呼ばれる種類のエネルギーでできているらしいのだ」ということなのです。
この一冊で、今までチンプンカンプンだった世界を大まかではあるけれども理解することができるのだからありがたい本です。
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単なる科学史だけでなく人類が何を信仰しそして何を打ち壊すのか、応用だけでなくヒトの
所謂whyという思想、心理学用語でクリティカルシンキングともに言いますが、何かに疑問を持ち更に極め新たな文明の機知を生み出すに到ったのか又これからの人間社会が、現在は僕の持論で言う思考温暖期だとしたら次の当時のガリレオやニュートンと言った世紀の天才によって訪れたそれ以前に、宗教革命や産業革命が要因でもあるが、彼らによって訪れた思考氷河期は、次何時訪れるのか、次来るとしたら長期的なものなのか其れとも所謂スモールアイスエイジなのか考えさせられる内容でした。 -
物理、科学、広くは思考することについて。
また歴史において学問が発展した要因。
中高時代に出会っていたらもっと理系教科にわくわく出来たかもなあと思える一冊。
いや、今からでも「好奇心」を持つには遅くない。
少々飛ばし読みはしましたが楽しめました。 -
◎信州大学附属図書館OPACのリンクはこちら:
https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB31472548 -
有名な科学者の紹介部分では、彼らの思い込みや信念がそれの成否と共に、当時の社会状況や、それまでの科学の積み重ねが紹介されていて、科学者が孤絶した存在ではなく、当時の社会に影響を受け与えた存在であることを理解できる。
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NDC(10版) 402 : 科学史・事情
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#科学道100冊/科学道クラシックス
金沢大学附属図書館所在情報
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https://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BB21328206?caller=xc-search
著者プロフィール
レナード・ムロディナウの作品





