世界の歴史 12 (河出文庫 801A)

  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309471716

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  • 日本人の西洋史研究家による俯瞰視点でのルネサンスという時代で起きたこと。
    序盤はイタリア中心に交易や偉人・著名人、中盤で芸術家、そして大航海時代近辺、後ろの方はほぼ宗教。
    宗教改革にプロテスタントにイギリス国教会にユグノーなどなど。
    半分くらいの芸術家ターンがおもしろくて、ボシュってなんだと思ったらヒエロニムス・ボスでふふっとしたり。
    結構名前の翻訳が今のWikipediaで見るのとは違います。
    それとダ・ヴィンチのヴィンチ村とエル・グレコのギリシャ人は知ってたけど、ボッティチェッリの小樽なんかは知らなかった~。
    あだ名・通り名の芸術家多すぎ説。昔はどっちかというと職人寄りでしたしね。
    あと宗教絡みで失われた宗教美術の多い事よ…。
    日本も廃仏毀釈があったけども、本来ならボッティチェッリの作品はもっと多かったとか知ると切ないですわぁ。
    それにしてもイタリアがよく今のブーツの形状にまとまったよなって真顔になる動乱期なのでした。

    糸巻きの芯にするのにカタツムリの殻を拾ってこーいと領主夫人に命じられて、それがきっかけで農民一揆(戦争)というのも印象的なエピソードでした。
    どういう風に使うんだったのか、とても気になります。

  • それにしても何で宗教改革はあんなに大成功だったのか?旧教の腐敗がそれほどひどかったのか?新教の教義がそれほど素晴らしかったのか?いや違うな。対立することそれ自体が必要とされていたように思える。プロテスタントの倫理感が資本主義の精神にマッチしたなどということは、別に必然的なことではなくてたまたまだったような気がする。

  • 4309471714 413+αp 1989・12・4 初版

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著者プロフィール

会田雄次

一九一六年京都府に生まれる。四〇年京都帝国大学史学科卒業。四三年に応召、ビルマ戦線に送られ、戦後二年間、英軍捕虜としてラングーンに抑留された。帰国後、神戸大学、京都大学(人文科学研究所)をへて、京都大学名誉教授。専攻はイタリア・ルネサンス史。著書は『アーロン収容所』『ルネサンスの美術と社会』『ミケランジェロ』など多数。九七年逝去。

「2019年 『日本史の黒幕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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