シネマの快楽 (河出文庫)

  • 河出書房新社
3.56
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本棚登録 : 111
感想 : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309474151

作品紹介・あらすじ

ゴダール、タルコフスキー、シュミット、エリセ…日本公開時に行なわれた、名作の数々をめぐって映画の達人どうしが縦横無尽に語りあかす、愛と本音がこぼれる名トーク集。さらに、古今東西の映画をめぐって、自由自在に語りあう対談も収録。映画音楽の話や、架空の十夜連続上映会の催しなど、まさにシネマの快楽満載。

感想・レビュー・書評

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  • 蓮實重彦と武満徹という最高峰のシネフィルによる映画に関する対談集。もう四半世紀前に出た本だが未だに古びず、たまたま手に取って読んだけど面白かった。

    とは言え、恥ずかしながらこの本に出てくる映画で観たことがあるのは、ミツバチのささやきと三つ数えろとヒッチコック作品くらい。もともとこの本はシネ・ヴィヴァン六本木というミニシアターで上映される作品について雑誌掲載された対談をまとめたものらしいが、その映画館も知らなかった。行こうにもだいぶ前に閉館。

    配信やサブスクで映画を見る環境はすっかり変わってしまったけど、とにかくもっと映画を観たいなあ、と改めて思わされる本だった。

  • (01)
    1983年から86年までの両者の対談が収録されている。主には洋画が語られるが、ハリウッド映画というよりもソ連を含むヨーロッパの映画が主な題材となる。映画監督や俳優たちだけでなく、カメラマンの仕事(*02)にも焦点が当てられ、作曲家であり映画音楽も手掛ける武満氏からみたそれぞれの映画音楽の良さと悪さにも多く触れられている。
    ゴダールやタルコフスキー、あるいはエリセやヒッチコックの作品については、現在でも観られる機会は多いように思うが、ダニエル・シュミット、ニキータ・ミハルコフ、エットーレ・スコラ、ゴッドフリー・レジオの作品などは、あまり観る機会は少ないかもしれない。ましてや映画館でかけられることはますます稀になるだろう。両者は、映画館にある特異な暗さについて触れ、映画館で観る映画について語る。映画館そのものも変わってきており、スクリーンの減少というよりも、明るくなってきていることを二人共々に嘆いていた。

    (02)
    スタジオの大きさ、大型のセットなど映画最盛期にあった虚飾への憧憬があり、当時の録音技術の確かさが語られる。映画で採用される音楽やショットは、過去の映画の引用、オマージュ、言及、批評ともなる行為であるが、撮るものたちが映画をあまり観ていないことについても、二人は苦々しく思っている。

  • 14/06/08、一箱古本市で購入。

  • 蓮實重彦の文章にはいつも抵抗を覚えて最後まで読み終えた記憶がないけれども、この、武満徹との対談からはほとんど映画への愛情だけがひしひしと伝わってきて、感動すらした。これを機に蓮實氏の小津論もじっくり読んでみようかと思う。

  • ¥105

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著者プロフィール

仏文学者、映画批評家、文芸批評家、小説家。1936年、東京都生まれ。東京大学仏文学科卒業。パリ大学にて博士号取得。東京大学教授を経て、東京大学第26代総長。78年、『反=日本語論』で読売文学賞、89年、『凡庸な芸術家の肖像』で芸術選奨文部大臣賞、2016年、『伯爵夫人』で三島由紀夫賞を受賞。1999年にはフランス芸術文化勲章コマンドールを受章する。著書に『夏目漱石論』『表層批評宣言』『映画論講義』『「ボヴァリー夫人」論』他多数がある。

「2022年 『ショットとは何か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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