血みどろの西洋史狂気の一〇〇〇年: 魔女狩り、拷問、ペスト、異常性愛…中世ヨーロッパの「闇の時代」の真相に迫る! (KAWADE夢新書 335)

著者 :
  • 河出書房新社
3.45
  • (2)
  • (7)
  • (9)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 75
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309503356

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 購入して果たして何年かけて読み切ったのか(放置していたともいう)
    著書名の通り、1章から3章までは魔女狩りや中世における医療関連、拷問といった随分と血生臭い話が続く。普通にえぐい。
    しかし話が進むと、宗教の話が主題になってくる。キリスト教を中心とし、当該宗教の逸話と他の神話での類似性等についての指摘やキリスト教における「女性」と「男性」の性差など。
    ただ、どの話をとってもひどく惨たらしい話が多い。けれど、同時に、現代にも確かに現存している問題との類似性もある話はあるのだ。
    例えば、晒し者がエンターテイメントだったという話は、現代にもある話だ。むしろ娯楽が少ない時代以上にタチが悪いと言える。
    また、キリスト教の迫害についての話は、以前見た映画の「アレクサンドリア」を思い出した。なぜ他者にされて嫌だったことを人は忘れてしまうのだろうか。著者は巻末にて「無知ほど恐ろしいものはない」と執筆しているがまさにその通りである。

  • 読んでいて体が痛くなって来る本。宗教は残忍性を抑えるどころか助長してしまうんだろうな。

  • (推薦者コメント)
    ヨーロッパの血腥い歴史。人間はかくも残虐なのかと読んでいて辛くなってくる本だが、現実に起きていたことなのだから、目を背けてはいけないだろう。

  • 魔女狩りについて知りたくて読んだのだが、ロボトミー手術、テンプル騎士団の悲惨な末路の事など興味の湧くトピックが沢山あってけっこう楽しめた。
    ローテンブルクの中世犯罪博物館で数々の酷な処刑道具を見たことがあるが実際どのように使われたのかを知るとかなり怖い。
    個人的には聖書の「福音書(正典/外典)相関図とその内容説明が面白かった。

  • きっかけは怖い物見たさからであったが、本当にこんな事があったのかと。人は無知や思い込み、精神的な成熟度が高くないと大変なことを起こすのだということを思い知らされる。ヨーロッパも他の地域のことは言えた物ではないと言うことを改めって思わされる。

  • 変態教授の「魔女裁判」に関する新書。
    拷問器具、方法を詳しく残酷に解説。
    想像力のある人にはお勧めできない。

  • 中世の西洋がどんなものだったかをちょっとむごそうな方面から見た一冊。とはいえ、著者は美術史と文学史の研究者なのでタイトルから想像されるような内容とは異なったものだと感じられる。

  • 残酷だけど面白いらしい。本当に「史実」が書いてあるんだろうか?

  • 中世の欧州どうした

    排泄物が上から道路に降ってくるという話はきいたことがありますが(ハイヒールの誕生秘話かなにかで)

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

池上 英洋(いけがみ・ひでひろ):1967年、広島県生まれ。東京藝術大学卒業、同大学院修士課程修了。現在、東京造形大学教授。専門はイタリアンルネサンスを中心とする西洋美術史、文化史。『レオナルド・ダ・ヴィンチ―生涯と芸術のすべて』(筑摩書房)で第4回フォスコ・マライーニ賞を受賞、2007年に開催された「レオナルド・ダ・ヴィンチ―天才の実像」では日本側の監修者となった。『錬金術の歴史』(創元社)、『「失われた名画」の展覧会』(大和書房)、『西洋美術史入門』、『西洋美術史入門〈実践編〉』、『死と復活――「狂気の母」の図像から読むキリスト教』(筑摩書房)、『レオナルド・ダ・ヴィンチの世界』(東京堂出版)など著書多数。


「2024年 『パリ 華の都の物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

池上英洋の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×