なぜ人は宗教にハマるのか (14歳の世渡り術)

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 144
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309616599

感想・レビュー・書評

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  • 14歳の世渡りシリーズ、結構好きで借りてしまいました。
    帯には『私は無宗教だから…』こういう人が一番アブない!と書かれています。
    ドキ…私、宗教が来るとこうやって追い払っていました。
    内容は親に押し付けられる宗教、カルトについて…など。14歳なら分かりやすい説明でした。
    先日読んだ「1Q84」の青豆が出てきて、青豆が親と一緒に各家庭を回って勧誘していた、あの宗教は“エホバの証人”がモチーフになっている。
    宗教と密接に関係しているのが「貧・病・争」
    もう少し知識がほしかったけどYA向けなら、これで十分。

    扱いが難しいジャンルを批判せずに記事にするのは中立な立場と、広い知識がないと書けないとも思いました。宗教の自由もあるから、深い問題だと思いました。

  • 著者は村上春樹さんファンなのかな?(私も好きなのでいいんですが)

    ・宗教とオカルトの境目は?
    ・無宗教って?(日本人の無宗教は宗教を信じてないというより神道と仏教の両方を信仰しているから無宗教と言っている。アメリカ人がキリスト教信者と言っていてもたいした信仰心がなくてもそう言える。信仰心が強いキリスト教信者をクリスチャンという。
    一つの宗教を信じていると「自分の宗教は○○教です」といえるんだろうね。納得しました。これで外国人相手に、堂々と無宗教を紹介できます。

    一番ためになったのはエホバの証人が家にやってきたときの追い払い方。これはノートにメモしました。ありがとうございます。これで、上手く断れず(追い返せず)に長話してしまうのをふせげます。
    参考書籍
    1Q84
    約束された場所で
    20世紀少年(映画版かな?)
    Nの肖像 ― 統一教会で過ごした日々の記憶

    わりと最近書かれた本という印象

  • 詳しい解説付きの易しい文章で、宗教のことが良く分かる本です。
    決して宗教を貶す本でも、誉める本でもありません。宗教とは一体何なのだろうという問いに答えてくれる本です。
    日本人の宗教観など、なるほどと思うことがたくさんありました。
    信仰のきっかけではなく、宗教というものに興味を持つきっかけとして良い本だと思います。

  • 信仰とは何だろう、神を信じるってどんな心境なんだろう。その答えがあるかもしれないと思い、読んでみた。
    普段意識しないけれど、日本人にも無意識レベルでは「日本人の宗教観」がしっかりあるのだとわかった。人は生まれ変わると思っていたり、お宮参りや厄年でお祓いするのも、すなわち神仏を信じているといえるのだ。
    そして、キリスト教国のキリスト教でも信じる度合いには深浅があるというのも、気づかなかった。その他も、自分が「そもそも...?」と疑問に思っていた根本的なことがわかり、とても勉強になった。
    一番の収穫は、この一文。
    『宗教とは、人々の考え方、世界観の根底にあるもので、一度、その洗礼を受ければ、影響は一生続く。 』
    動物には宗教はないが、人間には、どんな民族でも国でも宗教がないところはない。それだけ、人間にとって不可欠なものなのに、宗教を他人事だと感じる日本人。数ミリで挫折し積読になっている日本人の本、読まなくちゃ。

    ~~~
    どの宗教の信者になるかは、生まれによって決定されることになる。大人になって入信するのは少なく、多くの人たちは、最初に与えられた宗教...家の信仰を受け入れる。
    一般のアメリカ人が、特に熱心な信仰をもつ人たちのことをさして「クリスチャン」と呼ぶ。日本人が熱心な信仰をもつ人を「仏教徒」というのとあまり変わらない。それぞれの宗教において絶対の真理とみなされる前提を信じているかどうかではなく、時間がたち歴史を経ることによって、漠然とした神への信仰だけが残っていくようになる。

    日本人は生まれと成長では神道にかかわり死は仏教にかかわるので、どちらか片方の宗教の信者としての自覚を持ちにくい。
    海外の人たちが、キリスト教やイスラム教など、信仰をもっていることをはっきり自覚しているのも、それぞれの社会のなかで、多くの人が信じている宗教がひとつで、日本のように、二つの宗教が役割分担をしていないからだ。

    宗教のない国も民族もない。宗教は、人類にとって欠かすことのできないものである。

    自分の信仰こそが正しいと思うのは、信仰をもつことで救われた経験がある、あるいは、何らかの利益があることを実感しているから。信仰をもつということは、その宗教に絶対的な価値観をもつことに結びつく。
    宗教は、信仰の実践という形で、生きるための目的を与えてくれる。

    創価学会は、何事も前向きにとらえて仲間と支えあい明るく生きていくと現実でもうまくいくという宗教。
    オウム真理教の信者の多くは、オウムの書籍を読んで、自分から道場を訪ねて入信した人が多い。

    その人間がその宗教に魅力を感じるのは現実の社会での生活に不満や不安を抱くからで、その不満や不安がどういったものなのか、宗教を見ることでわかってくるかもしれない。
    同じ宗教に魅力を感じる人たちは、その背景が共通している。ある人が特定の宗教に入信するのは、個人的な動機と宗教が与えてくれる利益とが合致したときだ。

    カルトとは、まだ規模が小さく、信仰に活力があり、なおかつその宗教のおかれた社会に対して強い批判を持っているような段階では、その集団はかなり威圧的な態度に出るので、それがカルトと呼ばれる。とくに、そうした段階にある集団では、「終末論」が説かれることが多い。世の中に対する強い批判があるからだ。宗教はカルトとしてはじまり、社会や周囲にある他の宗教と対立しながら発展し、やがては、信仰の合理化を推し進め、穏健なものに変化することで、社会に受け入れられていく、と見ることもできる。

    宗教が危険なのは、それが熱狂的な雰囲気を作り出すからだとも言える。
    教団が勧誘を奨励するのは、人に教えを説くために自分自身がそれに納得していなければならず、勧誘を繰り返すことで信者の信仰が強化されるからでもある。

    教団は宗教的なイニシエーション体験(試練を乗り越えて古い自分が死に生まれ変わる)の機会を提供し、その体験により信仰心が強まる。
    宗教団体は教祖のいいなりで信仰に結び付いているこではなく、むしろ人間関係で結び付いている。

    宗教というものは、人々の考え方、世界観の根底にあるもので、一度、その洗礼を受ければ、影響は一生続く。日本人がキリスト教に入信しても、キリスト教国のキリスト教徒とは違ってくる。

  • 宗教とは何かの基本的な本。
    1Q84の話ばかり出てくるのはいかがなものか?

  • 宗教という存在を客観的に冷静にわかりやすく述べている.
    宗教というものの成り立ちや存在意義、人がどのように宗教とか変わっていき、離れていくのか、またその影響など短い中にぎゅっと濃縮してまとめてくれている.

    日本人が無宗教と言っていても、神道や仏教との関わりは非常に密接なことも紹介してある.
    宗教にハマり過ぎることの問題点をリアルにクールにまとめてくれているのも大変勉強になった.

  • 宗教本1冊目だったけれど、宗教とはどのようなものなのか概観できて良かった。
    あくまで信じるか信じないかは個人の自由であるし、強制される理由もない、という事を忘れないでおく。

  • 14歳の世渡り術シリーズ。日本人は無宗教だと思っている人が多いけど、キリスト教の「洗礼」と同じ意味を持つお宮参りなども信仰だということ。生まれたら神社(神道)で、死んだら仏様(仏教)という2つの宗教にあやかっているという事実を自覚することができた。

  • 「14歳の世渡り術」という、中学生向けに、「世間」「社会」に出る前に知っておきたい知識シリーズの1冊。

    ただ、中学生にわかりやすいか?というと、池上さんの著書のほうがわかりやすかったりする。

    日ごろ、特定の宗教だけに傾倒していない多くの日本人だが、社会に出ると(実は既に友達が特定の宗教に帰依していることもあるが)
    宗教やそれに携わる人々と接する機会は非常に多く、どう自分が処していけばいいのか?をレクチャーしている。
    宗教だから、カルトだからダメとレッテル貼りだけに終わらず、
    自分を含め、客観的に宗教との関わりを見つめる必要性を解いている。

  • 宗教について、日本と日本人の現状、そして人が宗教にハマる心の過程についてわかりやすく書かれています。

    カルト、新宗教に関連してオウム真理教が俎上にあげられ、それを題材にした「1Q84 」にまで言及しています。

    読んでいてふと思ったのは、オウム真理教がメディアで騒がれてからも結構が時間が経った現在、その名前を聞いてもピンとこない子どもたちも増えてきているのではないかなぁ、ということでした。たとえ、言葉で聞いていても、それらの報道をリアルタイムで聞いてきた世代とではやっぱり隔たりがあるのだろうなぁとも。

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著者プロフィール

島田裕巳 宗教学者、作家。1953年生まれ。東京大学文学部宗教学宗教史学専修課程卒業、東京大学大学院人文科学研究課博士課程修了。放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員を歴任。おもな著書に『仏像鑑賞入門』(新潮新書)、『教養として学んでおきたい仏教』( マイナビ新書)、『親鸞と聖徳太子』( 角川新書)などがある。

「2019年 『仏像ドリル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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