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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309616797

作品紹介・あらすじ

とにかくこれ、聴いてみて。作家、漫画家、学者、音楽家、アイドル、芸人…26名が選んだ、自分だけの1タイトル!中学生以上、大人まで。

感想・レビュー・書評

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  • 【14歳の世渡り術シリーズ】の一冊。
    「自分だけの音楽」を、著名人26名が語ってくれています。
    どの年齢でどの音楽に出会い、どう感じたかなんて個別の体験以外の何者でもないのに、それを薦められるってどうよ、と侮っていると失敗します。
    その個別の体験が結構な訴求力を持っていて、読むと面白いのですよ。
    あまり知らない著者さんでも、その文章に共感して、その方の作品を読んでみようという気にさえなります。
    残念ながらお薦めされた曲を検索してもヒットしないものもあり、よって☆4つです。
    以上、ですます体終わり。

    男子はBOOWY、女子はREBECCAという頃があって、私もずいぶんLIVEに行きまくった。
    (若い人にそれを話すとそもそもREBECCAを誰一人知らない。
     でもそれで良いのだと思う。
     彼ら・彼女たちの音楽をこちらも知らないのだし、私の心の中では今も
     REBECCAは不変なのだから)
    そんなわけで、山田ズーニーさんの「骨になれ、音に身投げしろ!」にはとても共感した。
    町田康さんには笑わせられた。あの方、パンクロッカーさんだったのね。
    高嶋ちさ子さん、辛酸なめ子さん、浦沢直樹さん、音楽とは程遠い印象の角田光代さんもとても良かった。
    彼女の文章を読んで、私もブルーハーツが大好きだったことを思い出した。
    ああ、もう一度聞いてみようと、真剣にそう思った。
    あの頃の自分が少しは持っていた自分自身とこの世への懐疑心や不安感を、おさらいしてみようと。

    ファンの多い雨宮処凛さんの推す【PUZZLE】という曲は中原中也の詩に似ていることを発見し、近藤良平さんの推す【チャン・チャン】では「あー!同じ同じ!」と大喜びしてしまい、【毎晩、毎晩、あの曲を求めて、ひたすら待っていた。】という今日マチ子さんの一行には、キュンとやられてしまった。
    音楽の好みは人それぞれだし、紹介された音楽が必ずしも読み手の心に響くわけではない。
    それでも、好きな音楽に向かい合うときの気持ちには誰しも深く頷けるのではないだろうか。

    • nejidonさん
      vilureefさん、こんにちは♪
      コメントありがとうございます!
      うはは、ワタクシとは思えませんでしたか。
      夕べさっくり読んで、今朝出かけ...
      vilureefさん、こんにちは♪
      コメントありがとうございます!
      うはは、ワタクシとは思えませんでしたか。
      夕べさっくり読んで、今朝出かける前に載せたレビューです。
      読み返してみて自分でも「何コレ」でしたが、笑えるのでこのままにします(笑)

      わぁお、vilureefさんもREBECCAをご存知なのですね?!
      とってもとっても嬉しいです。カラオケでも良く歌いますよ!

      角田さんのことは、ただイメージだけでこう書きましたので、
      どうぞ気分を害さないでくださいね。
      いやぁ、音楽好きな方とはまことに意外です。
      ジミーペイジをタイトルに?!
      満へぇ~ですね(古い!)ちょっと認識を改めました。

      ハイロウズよりも、ブルーハーツがいいですね。
      今聞いても色あせないものがありましたよ。
      今日すでに車の中で聞いてきました。

      【いつの間に世間と折り合いをつけるようになってしまったんでしょう】
      それは、折り合いを付けられるところを見つけた賢さの証拠でしょう。
      自分らしさなんてものの幻想のために、周りに迷惑をかけるよりは
      よほどマシです。
      なんて・・・このコメントもまだまだ青いですねぇ(笑)。


      2013/07/19
    • vilureefさん
      もちろん知っています!!
      76th Starとかボトムラインとか、聞くだけで10代の頃にタイムスリップですよ(≧∇≦)
      nejidonさんは...
      もちろん知っています!!
      76th Starとかボトムラインとか、聞くだけで10代の頃にタイムスリップですよ(≧∇≦)
      nejidonさんはカラオケで歌っちゃうんですか!!
      すごいです、レベッカの曲息切れしそう・・・
      楽しそうですね♪

      角田さん苦手なnejidonさんですが「予定日はジミーペイジ」、とってもオススメです。
      ぶっ飛んでいるけど切なくて。
      ロック全開ですよ(^_-)



      2013/07/19
    • nejidonさん
      vilureefさん、こんにちは♪
      わぁお、具合的に出てきましたね~!いいないいな。
      はい、カラオケでは定番のREBECCAですよ。
      たぶん...
      vilureefさん、こんにちは♪
      わぁお、具合的に出てきましたね~!いいないいな。
      はい、カラオケでは定番のREBECCAですよ。
      たぶん、ほとんど歌えると思います。
      お恥ずかしいことに、私は立たないと歌えないのです。
      しかも、トリの曲は毎回「天城越え」なのです。
      なんだかすごい選曲ですよねぇ(笑)

      角田さんのこと、よく知りもしないで本当にごめんなさいね。
       【ぶっ飛んでいるけど切なくて。
        ロック全開ですよ(^_-)】
      おお、そうなんですか?!
      ぶっ飛んでて切ないのはまさにロックですね。
      ではでは、読みたい本リストに入れさせていただきます!


      2013/07/20
  • 音楽のことを書くのは難しい。音楽が伝えるものを書けるなら、それは音楽である必要はないからだ。音楽でなければならない理由があるはずで、それを知りたければ聴くしかない。

    という前提の上で音楽を読んだり書いたりするとすれば、音楽が人というフィルタを通って言葉になるその過程を楽しむしかない。フィルタを通ってきた言葉はフィルタたるその人の形や香りを残しているので、それを読むのは面白い。

    というわけで、ぼくはこの本を読んで、この音楽を聴いてみたいとはほとんど思わなかった。その代わりに、この人の書いたものとか、作ったものに触れてみたいと思った。又吉直樹とか、池谷裕二とか、桜井進とか。

  • 自分がブルハ好きだからってのもあるかもしらんけど、本書の中では、角田光代の推薦文が圧巻。さすが純粋に文章で食べている人!っていう以上に、説得力が抜きん出ている。おかげで、その他の方たちは全て吹っ飛びました。
    ところで、小学生で虜になって以来、オールタイムナンバーワンであり続けるのはサザンなんだけど、人生を変える音楽となると、自分にとってもブルハかも。TRAIN2で頭どつき回されて、そこから遡ってデビュー作まで聞きまくった小学高学年時代。『少年の詩』の歌詞にノックダウンされた記憶が、今に至るまで鮮やかに残る。いまだに思い出したように聴きたくなる、叫びたくなる。

  •  「14歳の世渡り術」シリーズの1冊で、各界の著名人26人が“自分の人生を変えた音楽(名曲または名盤)”について綴ったオムニバス・エッセイ集だ。

     「教科書には載らないけど、絶対にこれは聴いておけという音楽」が選定基準なのだそうで、企画がいいと思う。
     26人の執筆者の中には作曲家や演奏家もいるが、教科書的な無味乾燥には陥っておらず、思いっきり「自分語り」な内容になっている。

     内容は、玉石混交。箸にも棒にもかからない駄文もあれば、筆者の思いがほとばしる名文もある。

     このシリーズの主要対象読者は中・高生なのだろうが、どの筆者もことさら言葉を平易にしたりはしていない。そこが好ましいし、だからこそ大人が読んでも面白い本になっている。
     だいたい、10代中盤というのは全身全霊を傾けて大人ぶりたい年頃なのだから、ヘンに子供扱いする書き方をされたら反発するに違いないのだ。

     26編のうち、私がとくに気に入った文章を挙げておく。

     山田ズーニー「骨になれ、音に身投げしろ!」
     ――若いうちはどんどんライヴに行け。ライヴでアーティストに対して自分をさらけ出せ、とアジる熱い文章。

     町田康「音と意味の合一」
     ――パンクロッカーでもあった町田が、河内音頭系歌謡曲にみなぎるパンク性を称揚している。「河内十人斬り」事件を題材にした町田の代表作『告白』が、幼少期から聴いて血肉化した河内音頭から生まれたことがわかる。

     高嶋ちさ子「自分の道を歩く」
     ――人気ヴァイオリニストの高嶋は文章もうまい。子どものころ女だてらにガキ大将であった彼女が、ヴァイオリンを習い始めたころにガキ大将仲間に言われたという言葉(「お前、ジャイアンのくせにしずかちゃんみたいなことやってんじゃねーよ」)がサイコー。

     浦沢直樹「膝を抱えて25分間聴く音楽」
     ――当代きっての人気マンガ家が挙げる「人生の1枚」は、マイク・オールドフィールドの『チューブラー・ベルズ』。セレクトの意外性もさることながら、次の一節にシビレた。

    《「この音楽、俺のストライクですよ」みたいな言葉をよく聞く。でもそのストライクゾーンって、真ん中にミットを構えてそこに入ってきた球を取っているだけではないのか。音楽にかぎらず、小説、映画、漫画すべてに言えることだが、悪球を全力で取りにいくことである日その悪球すら自分のストライクにした時、初めてその面白さに気づくというもの。》

     池谷裕二「あまりに美しいドビュッシーの透明な和音」
     ――脳科学者の池谷さんは、音楽(クラシック)にもたいへん造詣が深い。音楽についての文章だけを集めたエッセイ集を出したらよいと思う。

     ちなみに、私自身が「人生を変えた1枚」を挙げるとしたら、ストラングラーズの『ブラック・アンド・ホワイト』かなあ。

  • 又吉の少年爆弾が気になったけど、YouTubeでは出てこなかった。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • その音楽にまつわるエピソードをたくさんの著名人がコンパクトに語る
    私は松井咲子さんのが一番面白かった

  • ふらっと出会ってしまう音楽ってあるある。

  • 見た目とタイトルは少し安っぽい気がするけど、中身がとっても良かった。
    音楽を語るとは、について考えさせられた。
    知識や理論をつかったレビューが良いとつい思ってしまうけど、
    こういう個人的な話のほうが、根拠がなくてもグッとくる。

  • 人生において大事な音楽がある。自分の場合は何の曲だろう。その曲を聞くと思い出す時代がある。初めて買ったレコード「ルパン三世のテーマ」とか、中学校のときに大きな影響を受けた春祭とか、3年間の自由曲(A.リード)とか、小学生のころに好きだった「春なのに」とか。

  • 平成26年8月発行のYAだよりで紹介された本です。

  • 人に楽曲とか本を薦めるなんて、何ておこがましいことだろう。書ける人には、語れる人にはできることなのだろう。

  • ◆きっかけ
    ブクログ。nicchoさんの本棚より。2016/8/23

  • ENCORE/久石譲(松井咲子)
    Where is love?/Irene Kral(西研/1,3)
    スコットランド幻想曲/ブルック(アンネゾフィームター)高嶋ちさ子
    ザビートルズオンバロック/池辺晋一郎
    牧神の午後への前奏曲,海/ドビュッシー(池谷裕二)
     アニマエテルナ(オーケストラ)インマゼール指揮
    歌う生物学 必修編/本川達雄
    交響曲第5番/マーラー(清塚信也)
     モオツアルト/小林秀雄
    意味がなければスイングはない/村上春樹
     弦楽のためのアダージョ/バーバー
     カヴァレリアルスティカーナ(間奏曲)/マスカーニ
     ジャズ組曲/ショスタコーヴィチ
     熱情/ベートーベン
     月の光/ドビュッシー
    TheFattestCatinNewYork/及部恭子(小手鞠るい)
    The Other Side, Cookin’at Smalls

  • 4〜5

  • 各人が影響を受けた音楽を、基準も価値観もバラバラに紹介するという、面白い企画。
    なんでその基準で選んだか、首を傾げる選定もあったが、そこが本書の面白い所かもしれない。まったく縁の内ジャンルの音楽もあったし。

  • 14歳の世渡り術シリーズ。

    各界の26人が、それぞれ自分の人生を変えた楽曲やアルバムを、エピソードやメッセージと共に紹介。
    伝えるターゲットは14歳・・という前提で語られています。

    楽曲のジャンルは偏ることなく様々。クラッシックあり、ロックあり。
    楽曲を紹介する筆者も、各界多方面にわたっていてバランス良かった。

    それぞれ紹介されている音楽を、(可能な限り)聴きながら読んでみました。
    紹介されていた楽曲。紹介者と楽曲との出合いエピソード。紹介者自身。・・と、いろんな角度から楽しめました。

    ピースの又吉の文章表現が綺麗だったのに驚く。
    桜井進氏の数学と音楽の出合いが素敵。
    伊福部昭 作曲の「ゴジラ」、最後まで聞き、今更ながらに凄い曲だと感動。
    AKIRA氏の「PUZZLE」、素敵な曲と出合えた。
    などなど

    読者ターゲットは、思春期真っ只中、青春の入口、14歳!・・ですが、大人も、あの頃の純粋な感受性が呼び覚まされ、何らかの感動や新しい出合いがもらえる本だと思います。

    現在14歳、かつて14歳だった全ての方にお勧めの一冊。

  • 角田さんがすごい良い事いってる!!

  • ジャンルや時代がバラバラだし、各エッセイが短めなので説得力が低いように感じるが、肝心の中学生はどう読むのだろう。一人の著者もしくはテーマが統一された普通の音楽ガイド本なら色々聴きたくなるのに。

  • 副題に「学校では教えてくれない」とある『14歳の世渡り術』シリーズの中の一冊。アンチ教科書派の姿勢を貫く社会派教育とでもいうべき内容か。

    現代日本の売れっ子作家を始め、音楽家、科学者それに芸人まで、各界26名の豪華執筆陣を起用。人生の転機に出会った音楽について語ってもらうという企画。

    わずか数ページの中に、それぞれの人生を変えるきっかけとなった音楽との出会いがキラ星のごとく集めれており、なんと贅沢な企画だなあと感動。こういう内容の本は、私も14歳の頃に出会いたかったものだよ。

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著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

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