夏目漱石、読んじゃえば? (14歳の世渡り術)

  • 河出書房新社
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本棚登録 : 175
レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309616926

感想・レビュー・書評

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  •  『14歳の』なので、中学生くらい向け、と言ったところですかね。
     夏目漱石の書籍をより身近に感じてもらうことに重点が置かれているから、書き方も口語で、子どもに向けて話している感じで書かれてます。
     そういう書き方が苦手だと、その時点で読むのが嫌になるかもしれないけれど、でなければ、内容は分かりやすいし、すごくいいと思う。
     正直、私も中学だか高校のころに、「こころ」を読んだけれど(教科書に載ってたような気がする)、はっきり言って全然意味分かんなかったから、そのころにこの本があったらなぁ、と思いました。

  • 夏目漱石を読むポイントというか、文学作品として堅苦しく考えなくていいんだよーということを教えてくれている本。
    割と漱石以外の小説の読み方にも応用できそうなことを言っていて、興味深く読めた。

    今からでも実践できるけど、高校時代にこの本があったら、かなり読書経験が豊かになったと思う。
    大学時代に夏目漱石の講義で言われたことがこの本を読んで今更ながら腑に落ちた部分があって、個人的に反省。勉強が足りてなかった。

    奥泉さんの解釈の仕方がいちいち面白くて、(坊ちゃんは中二病のコミュ症とか。)
    読んだことのあるものはもう一度読み返したくなったし、読んでないものも気になった。

    夏目漱石に興味が湧く一冊でした。

  • 若年層向けに書かれた夏目漱石の読書指南書……と思ってはいけない。砕けた文章で書かれてはいるが、これ、かなり深いことを書いている。
    例えば『小説が面白く読めるかどうかというのは、君自身にかかっている』。文章を読んで、どれだけのものを受け取って、イマジネーションを膨らませることが出来るのか? 少なくとも筋立てだけを追っていてはこういう読み方は出来ない。伊藤計劃も映画絡みで似たようなことをblogに書いていたが、『自分が読めていないだけかもしれない』ということは念頭に置いた方がいい。
    『細部に拘る』というのはナボコフも書いていたが、基本的に文章を読むというのは細かいことをニヤニヤ笑いながら読むことだ。要するに読書というのは快楽であって、教養をつけようとか人生の役に立てようとか考えて読んでもつまらないでしょう……というのは吉田健一の受け売りだが、ホントそうw 澁澤龍彦だったか生田耕作だったか、『お勉強で本を読む人はいないでしょう』という素晴らしいお言葉もある。

    個人的には漱石だと圧倒的に『夢十夜』が好きだ。長編も面白いけどねぇ(しかし、『こころ』が実はパッとしない……なんて本当のことは(ry)。

  • 夏目漱石の著書を読みたくなるだけじゃなく、読書自体が楽しくなる本。

    「小説を読むことは物語を読むこととイコールではない」っていう所が目から鱗だった。
    私は雰囲気で読むから、読んだうちに入らへんかなぁと思ってたけど、それだって立派に読めてるんやと思って安心した。

    一番好きな所は
    「読書は人生の役に立つのか、という問いをたてる人がいるけれど、少なくともいえることは、人生は読書の役に立つということだ」。
    役に立つから本を読むんじゃない。本を読むために人生がある!
    そう思うと生きるのも本を読むのも楽しくなる。

  • 夏目漱石入門書.作品解説というより,アプローチの仕方がすべての小説を読むことにつながる.作品情報としては非常に物足りない.

  • なかなか面白かった

  • 2017/09/07

  • 「漱石の読み方」には違いないが、どちらかといえば、著者による「小説の読み方論」的な内容で、多彩なスタイルの作品を持つ漱石が、結果的に格好の題材になっている。一番の読みどころは『それから』の章で、具体的に文章を引用しながら、その寓意や意図を解釈していき、一読しただけでは気付かなかった世界を見せてくれている。

  • 入門書として楽しい。作家の独特の切り口に惹かれる。

  • 中学生向け指南書。興味を持つにはいい読み方ガイドかも。

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著者プロフィール

奥泉光(おくいずみ ひかる)
1956年山形県生まれ。1986年に『地の鳥 天の魚群』でデビュー。1993年『ノヴァーリスの引用』で野間文芸新人賞、1994年『石の来歴』で芥川賞、2009年『神器』で野間文芸賞、2018年『雪の階』で毎日出版文化賞文学・芸術部門をそれぞれ受賞。

「2018年 『夏目漱石 増補新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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