感想・レビュー・書評

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  • 14歳の思春期に読んで欲しい漫画を、各界の著名人や有名人が紹介したアンソロジーエッセイ集。

    表紙を飾るヤマザキマリさんを目当てに読んでみましたが、他にも興味深い漫画がたくさん登場し、自分も読んでみたくなりました。
    14歳向けというには難しい昭和の物語を推す人が割と多いことに驚きます。
    皆さんが若い頃に感銘を受けた作品を挙げている様子で、現代っ子が果たして共感してくれるかは謎だなぁと思う部分もしばしばでした。
    でも共通しているのは、多感な年頃だからこそ多感であれ、ということだと思います。

  • 有名無名(私が知らないだけ?)取り混ぜたユニークな顔ぶれの方たちが、思い入れのあるマンガについて語った一冊。こういうのでは必ずあがる、手塚治虫や少女マンガの24年組をはじめとして、貸本マンガから現在連載中のものまで、幅広く取り上げられていて楽しい。

    書き手もマンガも本当にバラエティ豊かなのだが、共通しているのが語り口の熱さ。どんなに面白いか、どんなふうに自分が影響を受けたか、皆さん実に楽しそうに書いている。好きなマンガについて語るときって、どうしてこうみんな熱っぽくなるんだろう。

    自分も好きだったり読んだことのあるマンガについて書かれているものが、やはり興味深い。荻原規子さんの「動物のお医者さん」に、うんうん!とうなずき(最近何度目かの一気読みをしたばかり)、「寺島町奇譚」(永江朗さん)に、懐かしい~~とまた読みたくなり(どこかにあるはず。たぶん)、高野秀行さんが「プロゴルファー猿」を真似した子どもの頃のことを書いていて、「またやぶけの夕焼け」を再読したくなり、と、マンガ心、本心を激しく刺激された。

    「学者芸人」サンキュータツオさんが、「日出処の天子」について書いている。これが実にツボを押さえていてわかりやすい。前に読んだ「ヘンな論文」もとても面白かったが、この方本当に説明がうまいなあとあらためて思った。

    あれもこれも読みたくなったなかで、この後すぐ読み返そう!という気になったのが「自虐の詩」。中条省平さんが、「読まぬは一生の損」「極めつきの名作」とまで言って紹介している。読んだのはずいぶん前だが、鮮烈で忘れがたいマンガだった。あれを再体験しようっと。

  • 「そうだ!マンガがあるじゃないか」ふらっと寄った本屋で、この本を見つけてそう思ったのは何故か?別に人生の岐路に立っていたわけではない。面白い本があれば買って帰ろう、という軽い気持ちだったのである。題名に惹きつけられたが、買うほどのものではないことはわかっていた(伊達に約50年間も本屋巡りをしていない)。29名もの寄稿となれば、玉石混交は避けられない。図書館で借りるために、ブクログに登録したのであった。と、そうやって本棚から離れて他の本を物色しているうちに、しかし待てよ、と思う。新刊だ。図書館にリクエストして届くのは、早くて一ヶ月後、悪ければ半年後だ。こんな本は今読みたい、とふと思った。値段は高いが、飛び切り高くはないし、読むのはあっという間という類の本だ。幸い今は買う気満々で来たから手許には金がある。というわけで、結局その日は200円の雑誌とこの本を「衝動買い」してしまった。内容はほぼ予想通りだった。本格的な漫画批評と呼べるものはひとつもなかったのである。しかし、私は満足した。

    「マンガがあるじゃないか」この言葉に、私の人生何度救われてきたことか。「たかがマンガ、されどマンガ」。そのことを再認識するためだけに、蔵書として、この背表紙をマイ本棚に貼り付けるの意義はあったのかもしれない。

    この本は「14歳の世渡り術」シリーズの一冊で、中学生向けに書かれた本なので、私の満足いく文章がなかったからと言ってこの本の価値が低いと言っているわけではありません。念のため。

    2016年2月4日読了

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著者プロフィール

蒼井ブルー(あおい ぶるー) 
大阪府生まれ。文筆家・写真家。Twitterはフォロワー20万人を突破。著者に『君を読む』『僕の隣で勝手に幸せになってください』『NAKUNA』『ピースフル権化』など。若い世代に絶大な支持を誇る。
蒼井ブルー原作・三津留ゆう著の恋愛小説『今夜、勝手に抱きしめてもいいですか?』が2018年秋に連続ドラマ化される。

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