写真的思考 (河出ブックス 8)

著者 :
  • 河出書房新社
3.28
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本棚登録 : 82
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309624082

作品紹介・あらすじ

舟の中に静かに女性が横たわる本書カバーの写真を見て、あなたは何を感じるだろうか。安らかな眠り、死出の旅、彼岸と此岸…。見る者の想像力を、上下左右、過去・現在・未来へと解き放つ美しい写真(たち)の魅力はどこにあるのか。古今東西のユニークな写真を読み解きながら、写真における神話的想像力の働きに肉迫し、「見る=考える」ことの醍醐味について具体的に考察した、著者初の本格的写真論。

感想・レビュー・書評

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  • 写真とはカメラのレンズによって結ばれる外界の光学的な像を感光面に固定するメカニズムで、疑問を差し挟む余地はない。にもかかわらず、写真には我々が見る既知の世界の眺めとは微妙なズレがある。そのズレにこそ写真に惹きつけられる何ものかが潜んでいる。写真家はカメラを手に現実世界に踏み込み、被写体に働きかけ、そこから何か彼らにとって重要な意味を備えたイメージを引き出そうと試みる。その時写真に生命力が輝き出ることがある。その不思議な力は、写真を見る者に伝わっていく。こうして写真的思考は増殖していく。

  • 最近ポートフォリオを作ったのですが。。。この本を読んだ後に作れば良かったと後悔中(>_<)
    己の写真歴や年齢が変化するごとにこの本を読んだ場合、感じ方が各々違うんだろうなと思いました。
    以前は、自分の思うように撮れるようになりたいと思っていましたが、それはなかなか独りよがりな考えかもと感じるようになりました。
    絵画と写真の線引きってその辺なのかな。被写体に促されるのが写真の魅力なのだと思い始めました。

  • 写真も一枚岩ではない。

    日本とヨーロッパでは、言語的、文化的な違いがあるかもしれない。

    例としては、風景とland scapeという言葉の意味を考えている。
    風景には、景色、その場の情景、風姿(人の様子)
    ランドスケープは、景色、地形、展望、領域

    ランドスケープは見渡す感じのようだ。

    写真的思考にも、写真より前の文化の引き擂りがあるかもしれない。

  • 序章と終章が面白かった。

    同時期に他の評論家の著作を読んでしまったからか、
    同じ作家でもこうも評価や印象が違うのだなと比較してしまった。

  • 110313/今年12冊目

  • 写真の見方は人それぞれだなと。

  • たまに著者のオカルト嗜好が顔を出す興味深い写真論。最後の方に行くにつれてエッセイっぽくなってくるが。
    本格的にカメラをいじり出してから被写体について考えを巡らすことが増え、この本を読むことで欲しかった答えの輪郭が見えてきた感じ。

  • 西洋文化の信奉者から見れば、西洋画と和漢の画を区別する最大のポイントこそ、それが写真であるかどうかということなのである。
    写真家たちはなぜ、何者かを演じることにシッチャクし続けてきたのか。それはおそらく近代以降のセルフイメージの変質と深い関わりを持っている。中世までの社会的身分や職業などが比較的安定した社会においては、私が私である、ということに疑いをさしはさむ余地はほとんどなかったはずだ。

  • 全部読んでないですが、なんだかやっぱり評論家の視点だなぁと思います。

  • 書き下ろしは頭と終わりだけ。

    いろんな展示やら、切り口で書いた文章が読めるので、
    飯沢さんの考え方が端緒に現れている一冊。

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著者プロフィール

1954年宮城県生まれ。写真評論家。
1977年日本大学芸術学部写真学科卒業、1984年筑波大学大学院芸術学研究科修了。主な著書=『写真美術館へようこそ』(講談社現代新書、1996)、『私写真論』(筑摩書房、2000)、『デジグラフィ』(中央公論新社、2004)、『写真を愉しむ』(岩波新書、2007)、『増補 戦後写真史ノート』(2008、岩波現代文庫)、『アフターマス―震災後の写真』(菱田雄介との共著、NTT出版、2011)ほか。

「2017年 『キーワードで読む現代日本写真』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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