食の歴史を世界地図から読む方法 イラスト図解版: 料理や食材の意外なルーツがわかる

著者 :
  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (95ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309650913

作品紹介・あらすじ

私たちの「食」はどこで生まれ、どう進化してきたのか?その波瀾万丈の足跡を探る旅。

感想・レビュー・書評

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  • もともと新書であったものを、イラストを主体にして加筆・再構成したものらしい。
    ときおり「あまり地図は必要ないのでは?」と思うところもないではないけど、食の興味深い歴史ウンチクはなかなか面白いもの。
    意外なところで意外な食材が歴史を動かす原動力の一つだった、なんてのは、市井の歴史好きとしては燃える話なのである。

  • ファンタジー系の資料として購入。
    面白い読み物ではありますが薄い本なので資料として期待してただけの情報がありませんでした。

  • テレビのバラエティ番組のネタのような感じ。本の分量からいっても妥当だろう。記述のやや乱暴に感じる部分はこの分量におさめるためにやむなしといったところだろう。

  • 料理や食材のルーツがわかる イラスト図解版 私たちの「食」はどこで生まれ,どう進化してきたのか?その波瀾万丈の足跡を探る旅! 「食」をめぐる謎と,そこに秘められた真実にビックリ!~パスタのルーツは中国生まれのラーメンか(まあ,そうでしょう)。「フランス料理」の源流はイタリアにあった(アンリ2世に嫁いだカトリーヌ・ド・メディシスが持ちこみ)。カレーライスの元祖はインドか英国か(英国です)。「天ぷら」「すし」「すき焼き」はこうして生まれた(天麩羅の屋台は安永年間(1770年代)・握り寿司は華屋与兵衛が1825年頃・すき焼きは関西で大正時代)。朝鮮料理は昔から辛かったのか(いいえ,せいぜい200~300年で唐辛子は日本が持ちこんだ毒薬と思われた)。世界の大衆食ハンバーガーの起源(アメリカニューヨーク)。アメリカ料理とファストフードの関係(男女とも忙しくて料理に手を掛けない)。最初にコーヒーを飲んだのは誰か(イエメンの修行僧シェーク・オマール)。フランス革命をもたらしたカフェの影響力(イギリスでは入場料1ペニーコーヒー一杯1ペニー・パリのカフェは?)。「茶」は,いかにして「ティー」になったか(海上ルートは福建語の「テ」,陸上ルートは広東語の「チャ」)。蒸留酒のふるさとは西アジアだった(原料や呼び名はさまざまだが最古のものはアラック)。アメリカの国民酒,バーボンの数奇な運命(ケンタッキー州北東部のバーボン地方は英国に宣戦布告したフランス・ブルボン朝に由来)。英仏に戦火を呼んだ魅惑のワイン(百年戦争はフランドル地方とワイン産地ボルドーを巡る戦い)。ゲルマン人が育んだビール文化とは(ホップを使う)。肉食のタブーは,いかにしえ生まれたか(元来宗教とは無関係で,合理的な理由から)。イスラム教はなぜ豚肉を禁じるのか(高温乾燥の環境で豚は腐敗しやすく,感染しやすく,遊牧中心の地域では定住性の家畜は不向き)。ヒンドゥー教はなぜウシを神聖視するのか(仏教の不殺生戒や殺して食べるよりも数倍利益が大きいから)。ユダヤ教の摩訶不思議な食規範とは(よくわからない)。ゲルマン民族がタコ,イカを食べない理由(クラーケン伝説から?)。食と健康をめぐる俗信を科学する(中国古来の陰陽思想・中南米や東南アジアの温冷説)。タブーに挑戦する世界のゲテモノ料理(クモ・アリ・セミ・チョウ・ガ・ハエ・ゴギブリ・カミキリ・カブト・タガメ・バッタ・コオロギ)。「手食」が最も潔癖な食文化である理由(食器は不浄なものと考えるヒンドゥー教)。歴史ある箸の奥深い文化と作法とは(中国で生まれ,サジが主で,少量採るものとして箸が生まれる)。箸を使う韓国・朝鮮のユニークな食作法(汁を箸で食べると幸運も逃がす)。“食大国”中国ならではの食作法とは(マナーはおおらかで,飯茶碗以外は手に取らず,箸は皿の上でなく食卓に)。窮屈きわまりない西洋食事作法の起源(暇な貴族が宮廷でつくった)。手づかみからフォークへの長い道のりとは(二股のフォークは11世紀にビザンティンからトスカナへ,手づかみが主流だったが,仏革命で庶民との違いをアピールしたくて貴族がフォークを使う)。大航海時代を生んだスパイスへの遙かなる旅路(原産地から消費地に至ると360倍に)。世界の調味料になったしょうゆ出世物語(しょうゆのオランダなまりがソヤ)。野菜はどのようにサラダ料理に進化したか(添え物だった野菜がアメリカで一品料理に昇格)。忌み嫌われたジャガイモはいかに人気食材になったか(北欧で非常食・家畜用飼料で見た目も悪かったが,18世紀の大飢饉で評価が一変)。料理と地名の因果関係の謎を解く(意外と少ない)。四大料理圏の文化を決定づける調味料(中国:醤油みそ醤醢油脂,インド:スパイスの調合,中東:ヨーグルトとオリーブオイル,ヨーロッパ:スパイスやハーブで濃厚味野菜を生食)~書籍編集者を経て現在・流通経済大学の先生。企画・編集は夢の設計社。何が嫌か考えてみると,①世界地図を横にだけ縮小していて大きな違和感②諸説の正確度を量っているが自らの結論を述べない曖昧さ③地図上の色分けが国・都道府県という行政上の区分で調査の浅薄さを露呈 例えば,寿司の項目で千葉県は太巻き寿司があると全体が塗られているが,浦安辺りまで塗るのは可笑しいだろうし,ロシアを一色で塗っているのに,南樺太は塗り残したように白紙って政治的な意図を斟酌しているのか

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著者プロフィール

辻原康夫
地誌研究家、元・流通経済大学社会学部教授。著、監修に、『人名の世界史』(平凡社)、『国旗と国名由来図典』(出窓社)、『世界の国旗全図鑑』『日本と世界の祭り』(小学館)、『世界地名情報事典』(東京書籍)『世界の国旗大百科』(人文社)など多数。

「2022年 『そうだったのか!国の名前由来ずかん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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