ルネ・マグリット 〔骰子の7の目 シュルレアリスムと画家叢書〕 (シュルレアリスムと画家叢書 骰子の7の目)

  • 河出書房新社
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感想 : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309715612

感想・レビュー・書評

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  • 2016.1.10
    2015年の春あたりに、マグリット展があったらしい。駅のポスターなどで宣伝していた。これに行ったわけではないのだが、このポスターを見て衝撃を受けた。なぜなら、ゴルコンダと名付けられたその絵の中では、たくさんのおっさんが街中に浮かんでいたからである。なんだこれ!?という衝撃から、マグリットにハマりだし、シュルレアリスムにハマりだし。シュルレアリスムには大きく、自動記述という無意識的瞑想的な方法で絵を描くのと、デペイズマンという全く違う2つを組み合わせることによるものがある。マグリットはデペイズマンの方であるが、それもデタラメに2つを組み合わせるのではなく、これは個人的解釈だが、世界とは何かを認識した上で、それを最も大きく壊す方向の組み合わせを描いているのではないかと思った。世界の不条理さ、無意味さを認識し、それでも世界に条理と意味を与えたがる人間理性を、主観を、意識を、あざ笑うかのように、その条理や意味を最も切り崩す急所の一撃を狙って描いているかのような、そんな印象をこの本の文章から受けた。しかしそんな印象を持っても、やはりこの絵からは何かを読み取ることは難しい。本著p75に、「マグリットの作品に与えられる解釈のすべては、解釈される画家の内的主張よりもむしろ、解釈する側の夢想を暴露するきらいがある」と書かれていたのはなるほどと思った。自動記述による、人間の主観を排した、無意識による現実解釈、超現実主義がシュルレアリスムだが、デペイズマンはさらに、その無意識すらも排して、より客観的に世界を捉えようとしているのではないだろうか。無意識によって描かれた絵も、無意識は画家の内的主張であり、絵からそれを読み取れるのだが、マグリットの絵は無意識ではなく、意識的に世界を把握した上でそれを壊すという絵であるため、そこに画家の内的主張が見えにくいのかもしれない。すごい世界だなーと思う。わけわからんし、わけわからなすぎてうんざりする絵ばかりだけど、引き込まれるのも事実。そこにどんなイメージや意図、観念があるのか解釈しようとするのも難しくしかし楽しいが、何より現実の物体からこのような不可解な組み合わせを作り出し、この不可思議さを創造するという遊びも楽しそうだなと思った。世界の不条理を皮肉って遊びまくった画家の画集。

  • 中学生の時にマグリットの画集を初めて見た。それが私にとってのシュルレアリスム絵画との出会いだった。例外はあるものの、素材の1つ1つはリアルな普通にあるものだ。ところが、それが1枚のタブローの中に収まると、たちまち異質な空間がそこに現出する。そして、それらの絵からは一切の音が消え去っている。砂漠では徹底した無音なのだそうだが、まさしくそんな感じだ。また、空気感は明るく、明澄な光に満ちているのに、温度はきわめて低く凍りついたような世界がそこには拡がっている。当時受けたマグリットの印象は今も全く変わらない。

  • 本書には載っていないが、中学時代に「これはパイプではない」を観て衝撃を受け、ずっと心の中にあった画家ルネ・マグリット。最近たまたまシュルレアリスムに興味を持って関係本を読んでいると出てくるので、やはり画集を読みたいと思い購入。ボリュームはやや物足りないが、しっかりした作りなのでこの叢書はそろえたいと思った。やはり正気のアイデアではないように思えるモチーフも、オブジェありきのシュルレアリスティックな手法によるものなのかもしれないと、文を読んで思った。

  • マグリット、絵の中に入りたくなる。

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  • じわじわきます。きんもい味。

  • りんごが描かれた絵がすきです。

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