図説ヴィクトリア朝百貨事典 (ふくろうの本)

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 259
感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (143ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309726656

作品紹介・あらすじ

ヴィクトリアンたちは日々何を食べ、何を身につけどんなものに囲まれて暮らしていたのか。英国ヴィクトリア朝という大量消費の時代を彩った「もの」のプロフィール。

感想・レビュー・書評

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  • スコットランドの歴史の本を読んでいて、産業革命のあたりからヴィクトリア朝時代の人々の生活に関心を持ち、手に取った本。
    産業革命により生活がダイナミックに変化した時代、優雅にかつガツガツとした感じが愛すべき時代だなあと個人的感想。

    ふくろうの本は、図版が多くて、さっさと読みたい・読めると思って手にするけど、実は活字量も相当なもので、この本もつい、斜め読みで。。。

  •  大逆転裁判をプレイしたことで、ヴィクトリア朝熱が高まって借りた本。
     びっくりするくらい、大逆転裁判で見たアイテムとおんなじものが登場していたのですが、この本は資料本として使われていたのかな。それともヴィクトリア朝の資料写真は限られているので、立体写真とか、内装とか、二輪馬車とかの一次資料を探していくと、同じものになっちゃうんでしょうか。

     ヴィクトリア朝の皆さんの、大衆としての関心事とか、はやりものとか、風物とか、いっぱい読めて満足です。ほんとロイヤルファミリー大好きだな、ヴィクトリアンは! 皇室の真似っこしてテニスしたり避暑したりランドセルしょったりする昭和初期からの日本人と大差ない。生活に余裕が出ると娯楽を求めルのはいいとして、娯楽って、ほんと、右に倣えになるのね……流行ものの勢いすごい。

     それとは別に日本とは違う点として、特許による技術革新っていう部分がすごいなぁと思いました。どんどんいろんなものが発明されていって、特許がとられて、広まっていく。発明したら、オープンにして、保護してもらえるって、ほんとすごい考え方だと思いました。一子相伝だと自分達の益になるとして、社会への益は限定的になるもんなー。

  • 1800年代の生活にありふれたモノたちについて、うんちくが述べられています。
    貴族から庶民まで、日常生活が見られるような一冊です。

  • 借りたもの。
    ヴィクトリア朝時代を象徴するアイテムのヴィジュアル百貨事典。
    時代を象徴するそれらの商品は今の日用品であり、この時代に現在のライフスタイルが提案・確立されたことが伺える。
    改善される衛生環境、食生活…それは死亡率の高さの裏返しでもある。
    小さいながらも多い写真と図版。資料としてわかりやすい。ふくろうの本。

  • 資料として所持。

  • かの時代の様々な文化背景を、日用品を通して解説。当時のエピソードなども豊富なので、ヴィクトリア朝に興味関心のある方は是非。

  • 豊富な絵や写真でヴィクトリア朝の物について解説してあります。

    特にお気に入りなのが「ジェット」です。
    石炭状の化石で「黒い宝石」ですが、扱いが難しいのと、産出鉱山の閉鎖で現代では当時のものを手に入れることは出来ません。
    中国産かガラスが主流なようです。
    デザインも、ヴィクトリア朝の繊細な彫りがとても美しく、現代のものとは比べられません。

    ヴィクトリア女王が、夫のアルバート公をなくして以来、喪服とともに唯一身に着けていた宝石でした。
    一般にも流行したそうです。
    魔除けのお守り効果でも流行ったとか。
    その後喪があけると、急激に廃れたようです。

    しかしながら、黒光りする艶といい、彫りの美しさといい、素晴らしいです。


    それ以外にも、「馬車」と「ハンサム・キャブ」がお気に入りです。
    ホームズでもよく出てきます「ハンサム(辻馬車)」は、今で言うところのタクシーですが、
    御者が背後の上部に居るので、客が座席から杖で天井をコンコン叩いて発車・停車をしらせるのが素敵です。

    などなど、当時の日常がわかる本です。
    80近くの物について解説してあります。

  • 図版がとても豊富なのでこれを手がかりにして詳細を調べると具体的に想像しやすいかも。

  • ヴィクトリア時代の小物とか生活習慣とかを写真付で解説してくれる本。
    カラーもあるけれど白黒も多い。
    資料的には非常に面白いので、この時代が好きなら読んで損はないと思う。
    個人的にはクリスタルパレスのところが非常に勉強になった。

  • 図説とある通り写真が多いです。きらびやかな印象の多いヴィクトリア王朝時代ですが、おいおいというような風習がけっこうあったりして。
    クリノリンやバッスルなどの女性モノの下着から自転車、動物園、フリークショー、阿片、クロロホルムなど色々な情報がある。
    ちょっと頭痛がするからって阿片を使うとか、すごい。この頃のイギリス人は痛みに対して過度に反応するようです。クロロホルム使ってお産とか。

    ヴィクトリア王朝を舞台に話を作る為に読んだけど、阿片とかフリークショーとか書けないし(笑)
    まあ参考程度に。

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著者プロフィール

1954年、富山県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。現在、滋賀大学教授。著書に、『極北の迷宮』、『唯美主義とジャパニズム』(名古屋大学出版会)、『鳥居』(河出書房新社)など。

「2019年 『国家はいかに「楠木正成」を作ったのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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