- Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309727455
作品紹介・あらすじ
貧しくてもおしゃれ心は捨てられない-。樋口一葉の作品と日記を"きもの"で読み解く、新しい試み。一葉がわかる、明治のきもの文化がわかる。
感想・レビュー・書評
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きもの、柄、半襟、帯、羽織、前掛、髪型、櫛と簪、はきもの・・・、子供の頃、母親が参観日に着物で来てはいましたが「ちんぷんかんぷん」ですw。近藤富枝&森まゆみ(近藤富枝の姪)「一葉のきもの」、2005.9発行。五千円札の顔、一葉は一瞬のうちに男の着こなしを観察したそうです。「たけくらべ」の美登利、「にごりえ」のお力、「十三夜」のお関、「大つごもり」のお峯。この本は、「きもの」という切り口から一葉を語った書です。なお、一葉の師匠、中島歌子については、朝井まかてさんが「恋歌」(直木賞)で見事に描かれてますね。
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樋口一葉の代表作と当時の復 服飾、風俗などを「着物」を中心に紹介するもの。いいですね。
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この本は、一葉が生きた明治時代の女性にとって、装いがどのようなものであったのか、着物とどう向き合っていたのか、そして、一葉が自身の作品の中で着物をどう描いたのかを、当時の写真や挿絵も存分に交えて伝えてくれます。
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第一章は、一葉の名作のヒロインを図像化した作品と本文を対照したもの。
第二章は明治の着物をめぐる流行や常識。
第三章は、一章に出た一葉の名作中の着物の描写を特に取り上げて論じている。
第四章は、一葉日記から着物に関する記述に解説をくわえたもの。
明治時代の着物事情には詳しくなかったので、面白かった。
女性が羽織を着始めたのは明治以降だった、とか。
洗い張りをして、前身ごろと後ろ身頃を入れ替えて仕立て直すことを「繰り回し」ということとか。
遊女の着物には、無理心中を避けるために、紐が使われていないこととか。
明治の女性は若い女性も、灰色など地味な色を着用し、手柄や半襟できれいな色を使っておしゃれしていた、とか。
ビジュアル本で、目も楽しませてくれるが・・・
欲を言えば、もう少し文字と写真とがすっきり組まれていたほうが読みやすかったかな。 -
樋口一葉の作品の登場人物や、一葉自身の着物に関することが解説されています。2人の作者によって書かれているので、本全体のまとまりが無い感もしますが、着物が普段着だった時代のことがよくわかるので、私は好きです。