樋口一葉 たけくらべ/夏目漱石/森鴎外 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集13)

  • 河出書房新社
4.03
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本棚登録 : 303
レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309728834

作品紹介・あらすじ

吉原の廓の隣町を舞台に、快活な十四歳の美少女・美登利と、内向的な少年・信如の淡い想いが交錯する、一葉「たけくらべ」(新訳・川上未映子)。東大入学のために上京し、初めて出会う都会の自由な女性や友人に翻弄される青年を描いた、漱石「三四郎」。謎めいた未亡人と関係を重ねる作家志望の文学青年・小泉純一が、芸術と恋愛の理想と現実の狭間で葛藤する、鴎外「青年」。明治時代に新しい文学を切り開いた文豪三人による、青春小説の傑作三作を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 日本文学全集3冊目。今まで出た装丁の中ではこれが一番好き。パッと見川上未映子なのかと思うけどどうやら美登利が描かれてるらしいですね。
    実のところお恥ずかしながらこのお三方の小説はどれも読んだことが無かったので入門代わりになりました。
    どの作品も思春期の懊悩というか、自分がどうやって世界と向き合っていくのかというのが描かれていて、テーマが通底しているところも一冊のパッケージングとしてとてもよかったかと。
    漱石・鴎外は他の作品もいろいろ読んでみたいと思いました。
    そして訳者あとがきを読んで「たけくらべ」原文・松浦理英子訳も読みたく。ああ、積ん読が増えていく…。

  • やっと読み終わった。長かった!!!
    樋口一葉の『たけくらべ』
    夏目漱石の『三四郎』
    森鴎外の『青年』
    たけくらべは、川上未映子氏の現代語訳版です。初めて読んだ気がします。
    あまりにもおっさんが読むには時期を逸しているようで、あまりにも幼いころの話でありそういう感受性は失われていることを認識しました。
    三四郎と青年は続けて読むと、非常によく似ており
    その雰囲気や情緒が感じられ面白かったと思います。
    本当に忘れていたのですが、『青年』は昔昔、大学の1年か
    2年の時に読んだことがあることを思い出しました。
    その時は、自分の年代とあっていたこともあって
    とても感銘を受けたことを思い出しました。その時の
    自分の人と群れる感じに対しての嫌悪感や、男女の
    関係にての正義感や、潔癖な感じ(本当はその
    ころでもずぶずぶだったのですが)。社会や
    大人に対しての反発や恐れなんかをもっていたこと
    を今再度読んで思い出しました。
    その時の感覚は懐かしく、恥ずかしく思いました。

  • たけくらべ読み終えたところ。樋口一葉を読んでいなかった(日本文学をなんとなく敬遠していた)自分の愚かさを呪う。なんだこの瑞々しさ。おっとりした、それでいて景色のわかる気持ちの持っていかれる文運びと表現(これは現代語訳の賜物かもしれないが)。あー、、、、とにかく今日読めてよかった。

    三四郎読み終えた。NHKの100分de名著の漱石特集を観てうっすら冒頭は知っていたけども、そこからの印象とは違くなっていって。とても良かった。これも繰り返し読みたい。三谷幸喜さん演出の漱石を題材にした演劇、ベッジ・パードン(野村萬斎さん主演)を思い出しつつ、漱石自身の思想はどこかと想いつつ。

    青年、終えた。森鷗外という人は頭のいい人だったんだなあ。初めて読んだ。いやあ、よかったな。ちょっとお風呂にでも入ってゆっくり考えてみたい。話の筋そのものではなくて(失礼)、何に惹きつけられるのかについて。

    夏目漱石にしてもまあみんなそうなのだかもしれないが、この時代の若者はよくモノを吸収し、考え、悩み、自分なりの答えを出していることに改めて感服させられる。一言が、一単語が、自身から出てきていて、深く読んでも私などが自分の言葉で表現しえないだろうことを含んでいる。

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    明治時代に新しい文学を切り開いた文豪三人による、青春小説の傑作を三作収録!

  • いやはや、これは。
    はぁぁあ。
    なんとも。

    いいっ!

    カーソン・マッカラーズの「結婚式のメンバー」のあとがきで、「たけくらべ」を思い出した。だなんて村上さんが書いてたもんだから、気になって気になって文庫をペラペラとめくってみたんですが、原文はもとより、口語訳でさえなんだかちんぷんかんぷんと思ってたところ、池澤夏樹編の日本文学全集で、川上未映子が訳してるって聞いて、そりゃぁ好きだわきっとと思い、このかわいいピンクの全集を手にしました。
    それがほんとに私にしっくりピッタリ!だって川上未映子の「乳と卵」も、「先端で、さすはさされるわ…」も面白いねと思ってたから、そりゃもう楽しめたし、好きだったし、これ読む前に川上未映子の普通の小説も読んでおこうと思って「ヘヴン」も読んだとこだしで、しっくりハマりすぎました。

    なんて繊細で、生き生きとした物語がえっといつの時代ですか?これは江戸ですかね?一葉が書いたのは明治ですかね?まぁとにかく大昔に、私の大好きな青春文学の世界が繰り広げられていたとは…

    大黒屋の軒先で信の鼻緒が切れて、声もかけられない切ない美登利のあの姿、あれを知っているのはやはり「ガラスの仮面」で読んだからですけどもww

    いやぁ、美登利は、「悲しみよこんにちは」のセシルだったー!!

  • 2016/10/22
    たけくらべ

    これまで、樋口一葉がなぜお札に載っているのか不思議だった、という以前に気にもとめてこなかったのだけれど、たけくらべ、面白すぎて一気読み。文体が軽快でリズミカル。読んでて気持ちがいい。そして何より、思春期の登場人物の心の内を表す文章は秀逸で、それはもうかゆくてかゆくてたまらない背中をピンポイントでさすってもらったかのように、私の胸にストンと落ちた。今回は川上未映子さん訳で楽しんだが、また違う翻訳でも読んでみたい。

  • 「たけくらべ」の川上三映子の現代語訳がアマゾンなどで酷評されているけれど、僕は悪くないと思った。全編にわたってリズム感があり読みやすい。さすがに散文作家でありミュージシャンであると。ただ、あまりに「現代語」にこだわり過ぎたのではないか。確かに「まんもす校」はいただけない。一葉の文語調に対して口語訳であればよかったのではないだろうか。舞台は僕の家の近所だが、江戸の雰囲気がまだ強く残る明治の色彩を表現して欲しかった。
    「三四郎」は高校の時いらい。これが漱石の最高傑作というわけではないと思うが、いきなり「それから」でもないだろうし、良い選択だと思う。今読み返すと長年の記憶違いも多く、楽しく読める。
    「青年」も面白い。鷗外は多くの傑作があるにもかかわらず、いまだに高校の教科書には「舞姫」が収録されているそうだ。これでは鷗外を読まなくなる人を増やすだけでしかないのではないか。

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB17993711

  • お目当と言えばおきゃんな未映子がおきゃんな美登利をどう描くか興味津々だった「たけくらべ」、しかしながらやはり原作が原作だけに大きく崩すわけにもいかず無難にまとめたかなの印象。
    などと偉そうに言うものの実は私自身ガラスの仮面版たけくらべしか読んでおらずマヤの演技が「こんな美登利見たことない!」と絶賛されても「どんな美登利?」程度のものでしかなかったのだ。
    水仙の造花が切ないしっとりした悲恋の物語を堪能した上での初くらべ、しっくりくるのは亜弓さんではなくやはりマヤだと思うのですが…そうですよね、月影センセw

  • 川上未映子訳の「たけくらべ」に興味があった。川上未映子訳に対して賛否あるようだが、これはこれで良いのではないかと思う。

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著者プロフィール

夏目漱石(なつめ そうせき)
1867年2月9日 - 1916年12月9日
江戸・牛込馬場下(新宿区)生まれの小説家、評論家。本名は「夏目金之助」(なつめ きんのすけ)。1890年、帝国大学文科大学英文科に入学。1895~96年には『坊っちゃん』の舞台となった松山中学校で教鞭を執る。1900年、イギリスに留学。1905年、『吾輩は猫である』を俳句雑誌「ホトトギス」に連載し始め、作家活動を本格的に開始。1907年、朝日新聞社に入社。以降、朝日新聞紙上に『三四郎』『それから』『こころ』などの代表作を連載。日本の文学史に多大な影響を与えており、作品は多くの人に親しまれている。学校教科書でも多数作品が採用されている。

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