図説 ヨーロッパ服飾史 改訂版 (ふくろうの本/世界の文化)

  • 河出書房新社 (2025年2月27日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (112ページ) / ISBN・EAN: 9784309763385

感想・レビュー・書評

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  • ちょっと教科書っぽい本だったなぁ。挿絵の位置と本文の兼ね合いで少し読みづらかった…でもコルセットの話、各種ドレスがどのように変化していったのかがなんとなくつかめた。

    19世紀はしっかり布地が使われたんだな…メモメモ。

  • ◆ 序論的視座​
    人は時代ごとに異なる服をまとうが、それは造形的工夫であると同時に、社会の中での自己表象でもある。
    衣服は生きた人間の「生活感情」や「時代感情」を反映する文化の鏡であり、同時にそれらを演出するメディアでもある。
    したがって、服飾の歴史は単なる美的変遷ではなく、「社会的意味」の歴史でもある。

    ◆ 第1~4章の概要とアプローチ
    第1章:身体の誇張(形象性の分析)
    時代ごとに変化する「身体の誇張」の様式(例:ほてい腹・コルセット・クリノリンなど)を通して、身体の理想像と社会的役割の変遷を分析。
    衣服の造形がどのように身体を再構築・演出してきたかを検討。
    第2章:色彩感情と文様の意想(色と記号)
    黒や縞などの色彩や文様が、時に排除・異端・権力の象徴として機能した歴史を解明。
    紋章や祝祭服、政治的色彩の使い方から、色がイデオロギーや階級表象として用いられた経緯に迫る。
    第3章:異国趣味とレトロ趣味(他者と過去へのまなざし)
    シノワズリや古代調、中世趣味などを通じて、ヨーロッパの服飾文化がいかに**「他者性」や「過去」への憧憬を自己表現に転化**してきたかを追う。
    外来文化受容のダイナミズムと、ナショナル・アイデンティティの形成を衣服から探る。
    第4章:ジェンダー、下着、子ども服(社会構造の反映)
    ズボン・異性装・下着・コルセット・子ども服を題材に、ジェンダー秩序・身体規範・成長儀礼と服飾の関係を分析。
    「ズボン=男性原理」や、「下着=身体境界の管理装置」といった象徴構造を通じて、服飾がどのように社会秩序や文化的規範を可視化してきたかに注目。

    ◆ 本書の独自性と現代的意義
    造形の「かたち」だけでなく、ことば・象徴・意味との関係性を重視し、「服飾の語り」を通じて歴史を読むアプローチ。
    服飾史は単なるファッションの変遷ではなく、「身体と社会の相互作用」の記録である。
    本書はこの視点に基づき、従来の通史的記述とは異なる文化論的・象徴論的な切り口で構成されている。

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著者プロフィール

お茶の水女子大学名誉教授。専攻はフランス服飾・文化史。著書に『色で読む中世ヨーロッパ』『図説ヨーロッパ服飾史』『涙と眼の文化史』など、共著に『フランス・モード史への招待』などがある。

「2019年 『黒の服飾史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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