野口流 どんな子どもの力も伸ばす 全員参加の授業作法

  • 学陽書房 (2018年4月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (128ページ) / ISBN・EAN: 9784313653511

作品紹介・あらすじ

どんな子供も見落とさず、クラス全員の学力を伸ばす授業の進め方がわかる! 授業哲学から発問・指名、ノート作業・机間巡視、指名・発言、傾聴・吟味、総括まで、野口流授業の真髄がこここにある。

感想・レビュー・書評

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  • 1 全員参加の授業哲学
    ・授業は学力を伸ばすためのもの
    ・すべての子の学習権を確保する
    ・意欲的であってこそ参加である
    ・参加意欲はどちらかの立場にたってこそ生まれる
    ・もともとある向上心を覚醒させる(気づかせる)

    2 全員参加の発問、指示
    ・短く端的に、具体的に問う
    ・具体的であればあるほど、多様な反応を生む
    ・表情を見る、そこから読み取る!
    ・発問は指示とセット!
    ・指示は徹底させる

    3 ノート作業の作法
    ・挙手は点検 発表のためではない
    ・ノートに短く、キーワードで書かせる
    ・答えだけでなく、発問のメモを書かせると後で見返したときに意味のあるノートになる
    ・立場を明確にとにかくさせる。そのあと理由を考えさせる。
    ・根拠を捉えさせる。
    ・沈黙の中、内省させる

    4 机間巡視の作法
    ・指示の理解度 実態把握 指名計画 予定の変更の4つの目的のために行う
    ・指示を徹底させる

    5 指名発言の作法
    ・基本は意図的指名。表情も含め、その場で指名する
    ・誤答を中心に扱う。
    ・話したいことを話させるのではなく、話すべきことを話させる
    ・子供の長い意見は言い換えさせる。短くさせて褒めて終わらす。

    6 傾聴・吟味・統括の作法
    ・まずは話し手を見て聞かせる
    ・友達の発言の評価、当事者意識を持たせる
    ・根拠を考える
    ・意見は断定
    ・正解をはっきり伝える

    7 指導の作法
    ・正しいことをきちんと伝える
    ・わからないを褒める
    ・否定を褒める

    授業で鍛える の本もそうだが、とにかく今の風潮とは違うものの、本質を考えさせてくれる本である。野口先生の主張に大変共感する!

  • ノートは後で見返すためのもの、めあてをかいてまとめを囲って…というイメージでしたが、そうではない使い方も当然あるのだなと思いました。

    1つの授業についてじっくり考える時間が欲しいです。

  • 教育

  • 野口先生の本。
    文章自体はそれほど難しくないが、本質が描かれている非常に奥深い本。
    読んでいて背筋が伸びるような思いがする。

    いつか野口塾に行ってみたい。


    印象に残った点



    発問-挙手-指名方式は挙手しない子を取りこぼす

    すべての子供を授業の当事者にする

    友達の発言を聞き流せさせず、自分の立場を明確にさせる。子供中心主義の授業では、効率的な教育ができない。授業の主役は教師

    何を問われているのか子供に明確にわかる発問をする

    発言は4種類ある。
    ①音声発言
    声に出して語る発言
    ②ノート発言
    ノートに書き出される発言
    ③表情発言
    表情に現れる感情
    ④音読発言
    音読によって明らかになる子供の理解レベル




    子供たちが具体的な行動をイメージできる言葉がけで指示をする。
    数字を取り入れると具体的限定的になり良い。

    指示は徹底させる

    教師は点検分類のためにさせる

    短く、ズバリと、キーワードで書かせる
    要点をまとめる能力を伸ばす

    1番強く感じたことをノートに書かせる

    回だけでなく発問の予定も併記させる

    自分の考えを明確にさせる
    ノートにマルカバツを書かせたでなぜそうしたのか問いかけ、子供の思考を鍛えていく。

    解の根拠を、考えさせ、書かせる

    期間巡視の4つの役割
    ①指示の理解度の確認
    ②実態の把握と分類
    ③氏名の計画
    ④指導予定の変更
    ノート作業の指示に対してどの子も書きあぐねていたら発問そのものが不適切だったので仕切り直さなくてはいけない。

    教育とは、子供を常によりよく導くことであり、それを常時善導と呼んでいる。
    子供の主体性を重んじるべきだと言う人がいるが、教えることをしないでおいて子供たちに何がわかると言うのだろうか。


    冗長な発言は言い直させる
    思いますではなくですと言い切る。

    聞くことを理解する事は学力の基本

    友達の発言を評価させる
    自分はどの子の考えに近いのか考えさせる

  • ノート発言を受け止めるための机間巡視。
    表情発言を受け止めるための、「計画の論理」と「状況の論理」のバランス。
    実践の中で追究していきたい。

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著者プロフィール

小学校教員・校長としての経歴を含め、60年余りにわたり、教育実践に携わる。現在、日本教育技術学会理事・名誉会長。国語や道徳の「授業名人」と称され、「模擬授業」の名付け親の一人としても著名。主な著者に、『ICTに負けてたまるか!人間教師としてのプライド──ゆるぎなき“信念”宿る教育観の源泉ここに!』(学芸みらい社)、『授業で鍛える』『鍛える国語教室』シリーズ(ともに明治図書)、『小学生までに身につける子どもの作法』(PHP研究所)等がある。

「2025年 『生徒が変わる「圧倒的事実」の軌跡!疾風怒涛の中学生「討論の授業」に挑む 下巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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