山田方谷: 河井継之助が学んだ藩政改革の師 (人物文庫 ど 1-30)

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  • 学陽書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784313751385

感想・レビュー・書評

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  • 父親から借りた本
    聞いたことがない人だった。
    農民出身ながら、学問ができ、松山藩老中に抜擢された人。
    幕末という混乱の時代だったからこそ、起こった農民という層からの抜擢。
    この時代どこの藩も抱えていた大赤字という問題を見事改革によって黒字化させた人物。
    その秘訣は、誠を貫くということにあったそうです。

    もともと朱子学を学んでいた彼の政策は全て人から信頼されること、信頼してもらえること、信頼することにあり、読んでいて気持ちがいい。
    そして、武士階級では思いつかないか、やらない事だと思う。
    だからこそ、改革に成功したのだろう。

    童門冬二さん、歴史小説ながら、現代の感覚でも読めるため凄く読みやすくて好きな方です。
    今回も知らない人にも関わらずスイスイ読めました。

  • 先輩からのお勧め本。河合継之助の師匠ということでどんなお人かすごく興味を持った。江戸末期、農家の生まれながら藩主の信頼を得て借金まみれの譜代大名板倉家を再興し、また、徳川慶喜を支えた側近の一人である藩主の精神的な主柱となった山田方谷のお話。どんなときも「誠」と「義」を重んじ、「公」のために生きた。時代は違ってもこの精神性は忘れてはいけないのだろう。童門冬二は初めて読んだがとても読みやすい。司馬遼太郎のような派手さはなく、浅田次郎のようなファンタジーもないが、淡々とした書き振りはとても素直に読める。

  • ここから河井継之助に繋がるのかと思うと、それはすごいなーと。
    横井小楠と意見が食い違ったが、それが立場の違いだったことが面白い。
    山田は実際に藩の指揮を取り、小楠は言わばアドバイザーだった。

    佐藤一斎よりも人間ができていると言うのを、一斎の師匠が言ってるのも印象的

  • 「藩政改革」と「河井継之助の師匠」というのに興味を持ったが、おもしろくなかった。山田方谷という主人公が地味ということもあるが、著者の描き方が物足りない。YouTubeに出てる倉敷市観光課の山田方谷動画の方が良い。あるいはWikipediaの山田方谷のページの方が良い。
     
    備中松山藩の改革については方策は描かれているが、試行錯誤や悩みや成果はあまり描かれていない。どこかのwebに「借金300億円をわずか7年で蓄財300億円に変えた」と解説していてそれならよくわかるのに。あと河井継之助とのやり取りも表面的で何か具体的な影響を与えたように見えない。
     
    主君である藩主・板倉勝静は徳川家に殉ずるよう動いていたのに、戊申戦争で藩の留守を預かる山田方谷は戦わず降伏した。改革が成功して強国になっていたならもっと強気に動く手はなかったか。

  • 良い。
    幕末は、人材豊富。こんな人が居たんだ。

  • さすが童門先生
    一介の地方武士ではあるけど、その考えや行動がよくわかった。
    今のご時世でもお手本となると思う

  • 地元の大河推しが凄い、だけはあってB級な活躍はしてる

  • 徳川幕府の運営は、徳川家康が幕府を開いたときに設けた、庄屋仕立てによって行われた 家臣としての分限を心得る 天人の理と言うのは、天の理すなわち天の道と人の理すなわち人の道は合致すると言うことを意味する

  • すごくいい本だが、NHK 先人たちの底力 知恵泉 を見た後だけに、特別番組内容を超えることはなかった。むしろ番組が参考にしたのかもしれない。番組を見てない人には是非手に取ってもらいたい一冊。経済成長厳しい日本において、もっと注目されていい人物だろう。
    財務赤字の日本の政治家は彼と上杉鷹山に着目せずしていられないと思う。

  • この人がこんな文庫で小説になっているとは思わなかった

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著者プロフィール

歴史作家。東京都知事秘書、広報室長、企画調整局長、政策室長を歴任。退職後作家活動に専念。人間管理と組織の実学を歴史の中に再確認し、小説・ノンフィクションの分野に新境地を拓く。『上杉鷹山』『小説徳川吉宗』など著書は300冊を優に越える。

「2023年 『マジメと非マジメの間で』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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