消費社会の神話と構造 普及版

制作 : Jean Baudrillard  今村 仁司  塚原 史 
  • 紀伊國屋書店
3.70
  • (38)
  • (41)
  • (75)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 650
レビュー : 36
  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784314007009

作品紹介・あらすじ

本書は、フランス現代思想を代表するボードリヤールの代表作で、現代消費社会を鋭く分析した本として高い評価のある本である。家庭電化製品や衣料、車といった各種の商品は、その使用価値だけで用いられるのではなく、社会的権威や幸福感といった他人との差異を示す「記号」として現われる。ここに消費社会の秘密を解く鍵があるという。さらにこうしたモノ=記号を生産されたモノに限定することなく、社会の森羅万象-ファッションから広告、教養や健康への強迫観念、暴力まで-にあてはめて考察することで、現代社会の様々な神話と構造をえぐり出すことに成功している。評判の高かった同書名訳書の。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • <閲覧スタッフより>

    --------------------------------------
    所在記号:332.06||ホシ
    資料番号:10095490
    --------------------------------------

  • 易しい本ではないが、対象が実際の社会や事物などでわかりやすいし、少しでもソシュールに触れたことがあれば、いっそうピンとくる。
    ただ、服を買うこと、そしてこの本を読んでいること、あまりにもいろいろのことがむなしくなる。

  • 目の覚めるような面白さ。しかし読了後に脱力感、無気力感に襲われる。というのも記号の消費を実践していることに他ならない気もするが。それも含め感動的な本。

  •  
    ── ボードリヤール/今村 仁司&塚原 史・訳
    《消費社会の神話と構造 1970 199502‥ 紀伊國屋書店》普及版
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4314007001
     
     Baudrillard, Jean 19290727 France 20070306 77 /
     
    (20160926)
     

  • 広告が持つイメージの話が印象的だったんだけど、そのイメージの力には強いものがあって、僕らの生活のスタイルを形作っていく。みたいなことなのかなぁ・・・。でも難解だけど、読んでいて漠然と刺激は感じて、すごく面白かった。

  • (感想文)
     捨て読むところがなかった。

     日本でなかなかな土人社会を生きてる私としては、ハイパーリアルに生ききれてなくて、残念なような、ほっとするような感じではある。20世紀日本なら、このままハイパーしちゃいそうだったのかもしれないけれど、21世紀ナウは没落しつつあるせいか、未開社会に無事戻りつつあるような。
    とはいえ、半分足つっこんでる程度だから、消費社会の神話がありえるらしい。

     いちいち言い回しがあちこち面白すぎる。パッとしないSFやロマン小説を読むぐらいなら、この本がいい。
     ただ、ボードリヤールを何度も読んでると、いよいよ話の通じない人になってしまいそうだ。この思考ベースだと、社会が成立しえない、というのはどういうことか?というと、ホントの事言い過ぎ!というよりは、一面を語りすぎだから...と言っていいだろうか。

     学校で原文で読みたかったな。

    (メモ)
    ・取り揃えたモノを出来合いのパズルのように組み合わせて、自分探しをする消費者が拡大され、市民や人間としてのロールはずいぶんと縮小してしまった。

    ・オズの魔法使いが幻をみせる、記号の消費に明け暮れた「聖杯7」大量消費社会の時代について

    ・21世紀はマスメディア→ネットの時代になり、
     公共空間がプライベート空間の延長を束ねたものでしかなくなってきたので、大衆の消費のスタイルも変化
    ・顕示的な記号消費からクラウド化。(中流から脱落・離脱。)

  • 今までに読んだ本の中でも特に難解だった(今まで新書ばかり読んできたせいもあるが)。

    社会学の一分野としての消費社会論だったが、巻末の説明によれば「マルクス経済学にソシュール記号論を導入した理論」であるらしいので、哲学や経済学の要素を多分に含んでいる。

    こういう「難解な古典」を読む経験が自分に足りていないことは自覚しているが、その数少ない経験と比較した時、本書からは他書に無い感覚を得た。
    というのも、文章は難解で殆ど理解できないものの、「ここには自分の知らない、何か重要な示唆が多く含まれている気がする、それなのに十分に理解できないことが非常に悔しい」というものだ。

    哲学の本を読んでいて、文章がスッと自分の中に落ち着いた時に、何とも言えない「発見の昂奮」のようなものを得ることがある。
    この本には、理解さえできれば得られるはずの「発見の昂奮」が、他の本よりも多く、深く、存在する気がした。

    そんなもの、理解できていないのだからなぜ感じるのか説明もできないのだが、僕はそこに一種の学びの神秘のようなものを感じる。
    というか、昔どこかで読んだ内田樹の文章に同じことが書いてあったはずだ(だからそう感じるのかもしれないが)。

    内容については、読みながらメモしたものをブログか何かでまとめてみたい。
    本書をもとにレポートを命じられた大学生が参考にして、みんなでコピペがバレて落第してくれる程度の質にはしたいと思っている。

  • 訳者今村仁司は本書あとがきにて、生産主義的-経済学的-思考では把握不可能であったポトラッチ型消費の意義は、バタイユに発しボードリヤールを経て、新たなる社会学的概念へと鍛え直された、という。マルクスの価値形態論とソシュールの記号論を結合して社会現象の解析手法としたボードリヤール的消費概念とは‥、1979年初版、中古書

  • 20130607

  • 消費行動は言語活動と同じである。
    消費社会において、単にモノを消費しているのではなく、自分や自己の集団を他者と区別する記号として、モノを常に操作しているという。

    集団行動としての規範やモラルによって無自覚に強制されている均質的な消費行動の中に、どこか矛盾が生じている点があるとするならば、控え目な態度で消費行動を見つめ、綜合的な個性を再創造し、あらゆる可能性を徹底的に開拓することが強いられる。

全36件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

【著者】ジャン・ボードリヤール :  1929年生まれ。元パリ大学教授(社会学)。マルクスの経済理論の批判的乗り越えを企て、ソシュールの記号論、フロイトの精神分析、モースの文化人類学などを大胆に導入、現代消費社会を読み解く独自の視点を提示して世界的注目を浴びた。その後オリジナルとコピーの対立を逆転させるシミュレーションと現実のデータ化・メディア化によるハイパーリアルの時代の社会文化論を大胆に提案、9・11以降は他者性の側から根源的な社会批判を展開した。写真家としても著名。2007年没。著書に『物の体系』『記号の経済学批判』『シミュラークルとシミュレーション』(以上、法政大学出版局)、『象徴交換と死』(ちくま学芸文庫)、『透きとおった悪』『湾岸戦争は起こらなかった』『不可能な交換』(以上、紀伊國屋書店)、『パワー・インフェルノ』『暴力とグローバリゼーション』『芸術の陰謀』(以上、NTT出版)、ほか多数。

「2015年 『消費社会の神話と構造 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ジャン・ボードリヤールの作品

消費社会の神話と構造 普及版を本棚に登録しているひと

ツイートする