南海ホークスがあったころ―野球ファンとパ・リーグの文化史

  • 紀伊國屋書店
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レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784314009478

作品紹介・あらすじ

スタジアムという空間、応援という行動-ファンの視点から描く画期的な日本戦後史。

感想・レビュー・書評

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  • 昭和30年代が懐かしい時代ですが、オールド南海ファンを想うとき、昭和30年代の旧き良き時代が思いだされます。戦前に阪神、阪急に続いて南海が誕生し、私鉄沿線毎のの擬似故郷の住民意識の盛り上がり。そして戦後直ぐには「近畿グレートリンク」の名前での優勝。その名前が進駐軍の笑いの対象になり、直ぐにホークスに名前を変え、関西を代表するチームとして昭和20、30年代は阪神以上に巨人の対抗勢力としての地位を占めた!特に昭和34年の杉浦4連投による初日本シリーズ制覇の際の御堂筋パレードなど、懐かしい歴史の数々を紹介。関西の泥臭さを象徴する素晴らしいチームだったのですね。私にとっては西鉄ライオンズを応援していた時代には憎い目の上のたんこぶ、近鉄バファローズを応援していた時代には近鉄以上の弱小マイナーというイメージでした。そして、昭和40年代からのパ・リーグの凋落が鉄道による球場との一体感から全国TV放映による巨人中心主義への移行という流れだったことを改めて社会構造の変革の問題として認識することが出来た名著だと思います。そして福岡へ移ってからの複雑な多種類のホークス・ファンに、巨人・阪神を中心とする単純明快なセ・リーグと比べて、劣等感とその裏返しとしての優越感(本当の野球を応援している!)の塊りを見ることができるという著者の指摘は全くの同感でした。しかし、ホークス、ファイターズの九州、北海道における新しい成功はまた新しい時代がきたのだろうと思いますね。今の私の心境も「近鉄バファローズがあったころ」を懐い、野球を複雑な距離感で見ているように想うのです。

  • 再読。
    南海ホークスを著した資料としても非常に価値が高い。
    あの野郎が入団していたら、柿色軍団とタイガースとホークスの人気関係は変わっていたのだろうなと思うのと、今の福岡のホークスが南海時代の歴史をもっと尊重すべき。

  • 子どものころから、南海ファンだったので、この本を見つけた時は即読みました。
    昔の大阪球場のナイターはきれいだったのになあ。弱かった南海ホークスがいい感じだった。

  • 149.03.7/15.2刷、並、カバスレヤケ、帯付。書庫。

    2003年9月1日、5刷、並、帯付
    2013年4月16日、白子BF
    ダブリ本

  • 福岡に住んでいる私がなぜ「福岡」のホークスを素直に応援できないかの理由がちょっとだけわかったような気がしました。
    弱い「南海ホークス」が好きだった私は今の福岡ドームで「無邪気に」応援するホークスファンと一緒にされたくないって思っていたんでしょうね。

  • (2003/07)

  • 僕が物心ついたとき、ホークスはダイエーのものだった。この本は、それよりもっと前、まだ南海電鉄という会社がホークスを持っていた頃のお話。ホークスは関西の球団だったんだなあ、ということをあらためて思わせてくれる一冊。

  • いやーすごい調べてるなあ。その1点で感服。
    僕は西武が好きだけどこんな仕事はできないだろうなあ。
    しかしすでにもう8刷まで出てることを考えると、人気あるんだろうな。
    この本。確かに面白い。
    とくに60年代の子供の野球体験(壁にむかってボールを投げて試合を
    イメージする)と、今の子供(若者)の野球体験(球場に行って、
    決まった踊りを踊る)との違いに言及した点はおもしろかった。

    まあでもこれ文化史と銘打っているわりに、日本の経済・社会状況に
    振り回されるプロ野球とファン、という主従関係が自明とされている
    よな気がして、その点はものたりなかったかなあ

  • 南海ホークスの歴史とともにパ・リーグの古きよき時代が書かれている1冊。当時ライバル球団であった阪急ブレーブスとの比較もおもしろい。

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著者プロフィール

永井 良和(関西大学教授)

「2016年 『質的調査の方法〔第2版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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