- Amazon.co.jp ・本 (164ページ)
- / ISBN・EAN: 9784314010429
作品紹介・あらすじ
無限の上にさらにそれを上回る無限があるということを、だれが何のために構想したのか。ゲオルグ・カントルの孤独な足跡は、当初、数学者のみならず、哲学者や宗教家からも批判と非難の眼で見られた。無限と向き合うことは、「数学とはなんぞや」という問いとの格闘でもあった。20世紀に入ると、カントルが耕した数学の大地の上に、抽象数学の花園は、一斉に開花する。数学が、抽象という道へ進む最初の、重要な第一歩を、カントルは標す。そのことを、カントルの人生に寄り添いながら、愛をこめて描く。
感想・レビュー・書評
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とかく集合についての解説は、ファンタジーみたいになってしまうか、無味乾燥な記号の洪水になるか、になりがちなのだが、この本は違う。興味を引きそうな定理などがうまく噛み砕いたうえで数学的に書かれた例や、数学史上のエピソードをうまくつないで、集合論の基本的な考え方とその成立を簡潔にまとめてくれている。集合論とは何かを知りたい人には、入門としてとてもいい。名著と言ってもいいのではないか。シリーズの一冊だが、まったく独立して読める。
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19世紀後半、ゲオルグ・カントールによって創造された集合論と、数学に現れる無限とは何かを分かりやすく書いていた。
このシリーズは、自分のペースで読んでいこうと考えている。 -
[ 内容 ]
無限の上にさらにそれを上回る無限があるということを、だれが何のために構想したのか。
ゲオルグ・カントルの孤独な足跡は、当初、数学者のみならず、哲学者や宗教家からも批判と非難の眼で見られた。
無限と向き合うことは、「数学とはなんぞや」という問いとの格闘でもあった。
20世紀に入ると、カントルが耕した数学の大地の上に、抽象数学の花園は、一斉に開花する。
数学が、抽象という道へ進む最初の、重要な第一歩を、カントルは標す。
そのことを、カントルの人生に寄り添いながら、愛をこめて描く。
[ 目次 ]
1章 無限への出発
2章 可算集合と実数の集合
3章 集合演算と濃度
4章 無限のひろがり
5章 無限を並べる
6章 無限をとらえる視点―選択公理
7章 集合の深み
8章 カントルとその後
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志賀先生の本はわかりやすい