- Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
- / ISBN・EAN: 9784314011419
感想・レビュー・書評
-
「悪癖の科学」とはいうけど、セックスや酒がそんなに悪癖だとは思わないし、適度にたしなむのはかえって健康によさそうな気もするのだが。
取り上げている「悪癖」は、セックス、酒、悪態(汚い言葉)、車のスピード、恋(不倫を含む)、ストレス、さぼり、臨死体験、といろいろ。
それぞれ、悪い部分はもちろん、いい部分にも光をあてているので、なかなか興味深い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
軽い心理学読み物。悪癖とされることにも良い側面がある(そういうことを報告する論文があるよ)ことを紹介。何でも過ぎたるは及ばざるがごとし,薬と毒のような関係か。著者は2010年に「悪態をつくことにより苦痛を緩和する」研究でイグノーベル賞を受賞している。扱われるトピックは,セックス,酒,悪態をつく(汚い言葉),車のスピード出し過ぎ,恋愛,ストレス,退屈,死にかけること。下世話だけど誰もが体験すること。まぁ,ものの見方だな。いいとされていることも悪い面があるというテーマでも書けるな。
-
社会通念上、「人の愚かさ」として片づけられがちな行為の機能について探求する本。
特に心理学的な考察が多く、解釈にはファジーさが残るが、高潔な思い込みで運用されがちな昨今の社会通念に関する疑問を持ち始めるのに本書は役に立つだろう。 -
世間一般に、良くないとされていること、恥ずかしいこと、忌むべきこと…などなど、でも実はメリットもあるのだよ、ということを様々な研究論文をソースに軽快に語ってゆく本。
深く考えて読んではいけない。こじつけの論調が気になって読むのをやめたくなってしまうので。科学者たちが頑張っておもしろいこと考えてるなぁっていう読後感。 -
様々な研究結果を科学的に分析した本で非常に知識として読んで面白い。
しかし一部では、片手運転と両手運転とスピードの結果が出ている。確かにスピードはでているが問題は自己を起こすか否かを論点とした方がよく、そもそもこの研究の目的がわからない。 -
うーん、胡散臭い感じが拭えない。例えば悪態をつきながら氷水に指をつけると、そうでない場合より痛みに強くなったという実験。スポーツ選手は声を出した方がパフォーマンスが上がるらしいが、それと同じでは?つまり悪態である必要はないのでは。あと全体的に、二群間の比較を論じるなら被験者数とかp値とかも載せてほしい。8つの悪癖の中ではストレスの章が一番面白かった。ユーストレス(良いストレス)は幸福感を増やす、感情を自己抑制する、記憶力を向上させる。
-
飲酒や危険運転、F*ck のような罵声語、ストレスなど、必ずしも「よくない」とされている行動について、様々な実験を紹介した一冊。「よくないとされているにもかかわらず、人間がそれらの行動をするのは、何らかのメリットがあるからに違いない」というのがそもそもの着想で、実際に実験をしてみると、たとえば「罵声語を発っしていると人間のストレス耐性が高まる」ということが明らかになったりする(著者はこの研究によりイグノーベル賞を受賞している)。逆に、恋のように良いことの負の側面に注目したり、死の価値について示唆したりと話題と観点は多岐におよび面白い。もちろん、心理学のことだから、真逆の結果を示している研究も同じくらいたくさんあるのだろうし、記述を真には受けられないけど、暇潰しには丁度良い一冊。
-
悪態が痛みを和らげる研究でイグノーベル平和賞を受賞している著者。
視点が面白い、世の中でマイナスイメージを持たれている事柄にも"隠れた効能"があるのではないか?
臨死体験を調べるために天井側にメッセージを書いたボードを数カ国、十数ヶ所に取り付けた研究は傑作。
確かに幽体離脱した人は、天井近くにいたということが多い。
シンプルで分かりやすい!
残念なのは、ボードを取り付けた処置室で臨死体験をした人がいなかったため、確認ができなかったこと。
知ったからどうなるという話が多いのだけれど、研究している人たちは、さぞかし楽しいだろうなぁ。
と思いながら読んだ。
各章のタイトル挿絵もクスッとさせる。 -
通常あまり良しとされない行動などの効果(良い面など)について、実験などの結果をもとにした研究等を紹介した本。
読み物としてはこういうのあまりないですし、それなりに面白いんじゃないかと思います。
なんとなく、最後の「臨死体験はポジティブな感想が多いため、死ぬっていうのは怖くないのかもね」ってのが心に残りました。 -
小ネタとして面白い。