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本 ・本 (248ページ) / ISBN・EAN: 9784314011686
作品紹介・あらすじ
木皿さんの作品は、言葉が生きて泳いでいる感じ。
新しい感覚の出会いが私の宝物です。
仲 里依紗(女優)
「木皿ドラマ」の台詞の数々はどのように生まれたのか―― 伝説のドラマ「すいか」に通じる幻のデビュー作「け・へら・へら」シナリオも収録。
「野ブタ。をプロデュース」「セクシーボイスアンドロボ」「Q10」「富士ファミリー」『昨夜のカレー、明日のパン』『さざなみのよる』『カゲロボ』……木皿泉の最新エッセイ集。
読み返してみると、脚本家としての、あるいは小説家としての木皿泉の源泉はここにあるのだなぁと改めて思う。我々の作風もまた、節操がない分、偏見もなく、何もかも詰め込んだ、ごった煮のようなものだからだ。こうあらねばならない、というのは私たちにはない。それは人は日々変わってゆくものだと思っているからだ。
「思いのほか長くなってしまったあとがき」より
目次
1 ぱくりぱくられし
ドラえもんの道具
ネタ消費
生きているという手応え
家族の二重性
人魚姫
男の美意識
競争をやめてみる
つくるということ
科学信仰と捏造
マイジャー
お墓に入ったつもりで書く
たまたま
何も持ってないという自覚
私の問題など何ものでもない
捨ててこそ
恋愛と消費
私だけの部屋
まだこの世にないもの
物語は違和感から生まれる
寅さんのアリア
待つこと待たれること
生きる力を与えてくれるもの
日記の人、手紙の人
ぱくりぱくられ
2 嘘のない青い空
お義母さんのダイヤモンド
花は散らねば
日常と非日常の不思議
よく食べる子供だったら
メモ用紙になった封筒
生きているという実感
五月病
恨みや嫉妬は小さく折りたたむ
掌の葉っぱ
最低の気持ちから生まれてくるもの
からっぽの箱
世間体との戦い
水先案内船
女を降りる
糧を得る
感謝を伝える
セミの声
私のことは忘れて下さい
私は私になっていった
生きている実感のない人
硬い殻をやぶってみれば
分け合った饅頭
パチンコにはまっていた頃
非日常の空間
光るドクロ
「みなさんさようなら」
ラジオドラマ「け・へら・へら」シナリオ 作・妻鹿年季子
感想・レビュー・書評
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シナリオライター木皿泉の夫婦対談、エッセイ、妻の妻鹿さんのデビュー作のラジオドラマシナリオが収められた、ファン必読の本。
夫/弥生犬、妻/縄文猫と名乗り、自身の作品の台詞を冒頭に置き、時事の話題などを古今東西の本から文を引用したりしながらの対談。
懐かしいゴーストライター問題やSTAP細胞問題などが取り上げられている。
信頼しあっている夫婦ならではのテンポの良い会話。夫/弥生犬さんの博識に驚かされる。
エッセイは妻鹿さんが書いている。主に日常や自身の思い出のおはなしなのだが、彼女ならではの出来事の切り取り方だなーと思い、だから私は木皿泉の世界が好きなんだ、と再確認。『掌の葉っぱ』『硬い殻をやぶってみれば』『恨みや嫉妬は小さく折りたたむ』が特に好き。泣いた。
最後のラジオドラマは今の時代に収録された意味を考えた。 -
時には議論になったり
脚本つくりの進め方についてとかにも触れています
話す内容は さすが知的なんですが
でも ご夫婦のやり取りの根本は
どこのご家庭でもあるような感じがして
親近感がわきますね -
かっこつけない夫妻の本音トーク
木皿泉の文章が好きです
たわいないことをさらっと掬い取り
ぐぐぐっと読ませる
大変なことをサラッと掬い取り
クスっと読ませる
筆力かなあ
でも以前の著書の方が好きだ
≪ ものを書く ぱくりぱくられ 書き続け ≫ -
ぼう(NHK)で”昨夜のカレー 明日のぱん”を見て、、木皿泉さんが脚本をしており この人は夫婦二人であることを知り。 読んでみました。 昨日のカレー・・は、主人公がダンナの遺骨を一つだけ持ち歩いてる、所が切ない。作家さんの考えが垣間見られそうです。
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夫婦脚本家ユニット、木皿泉さんのエッセイ集。
前半は弥生犬(夫の和泉務さん)と縄文猫(妻の妻鹿年季子さん)の対談形式。
中盤以降はエッセイ26本とラジオドラマ1本が収録。
ラジオドラマの脚本『ぼくのスカート』がパクられて裁判を起こした妻鹿さん。
一生懸命考えて文字にした物をパクられた挙句、相手が偶然だと言い張るなんてやり切れない。
パクる人に良心はないのだろうか?
ちょっと毒があるけれど正直で真っ直ぐな妻鹿さんの人間味のある言葉の数々は胸に響いた。
ガハハと笑うタイプのエッセイではないけれど、前向きになれるエッセイ集。 -
木皿泉エッセイ。最初からもうおもしろい。いちいち唸る。鋭い。本もたくさん読まれているようでその本にも興味を持った。おふたりの哲学に惚れ惚れする。結局優しい。そう。居てよしってことだ。
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20200210
木皿泉2人の対談のぱくりぱくられし
妻鹿さんが新聞に書かれたエッセイの、嘘のない青い空
そしてラジオドラマのシナリオ け・へら・へら
私は2人の対談がわりと好きです。木皿ワールドと呼ばれるのが、この2人のインプットとアウトプットでできてるんだなと実感できるから。
特に和泉さんのなんでもインプットされてる感じがいいな〜こんな人がパートナーだと色んな話が書けそう⁉︎ #木皿泉 #ぱくりぱくられし #ジャケットもカラフルで可愛い -
前半の弥生犬・縄文猫の対話の方が距離感があって面白い。
やはり読んでいて気持ちがいいし、何気ない違和感をすんなりと言葉にすることに唸る。
後半の妻鹿さんのエッセイになると、ひとりで書くことの突き詰め感が見えて
印象がぜんぜん変わるな。 -
夫婦二人の会話を描いた「ぱくりぱくられし」
エッセーを綴った「嘘のない青い空」
ラジオドラマの脚本「け・へら・へら」
木皿泉の魅力がたくさん詰まった1冊で
すらすら読めてしまう。
ラジオドラマの脚本は本当に面白かった。
あと、エッセーの中にあった
「私は私になっていた」が印象的。
人生における困難をありのまま描きながらも
それも自分の一部として受け止めて生きて
財産にしているのというのがすごく共感出来た。
短い文章の中に色んなドラマが想像出来て
ふと泣きたくなるような温かくないような
そんなエッセーだった。 -
タイトルには著者の執念が込められているそうなのだが、一般読者にはよく分からない。分からないけど、ここで書かれていることは誰にでも思い当たることばかり。
「人はきっと変わることができる」どんなに今が辛くても、それは永遠には続かない。でもこの境地にはなかなかたどり着けないね。 -
大好きな木皿さんのエッセイ集。
なんてことはない日常が尊いものに思える言葉が沢山あるから、木皿さんの本はどれも優しくてあたたかくて大好き。人生に必要な言葉、視点がつまった宝箱のような本。
二人の会話を読むとこんな話ができてこんな関係性になれる人とだったら一緒に暮らしたいなと思う。 -
さらさら読めるエッセイの中に、おっ!と思う言葉の引用があったり、木皿泉流の物の見方が共感できたりして楽しく読めた。
p80三島由紀夫「小説家の休暇」からの引用は、おぉ、と思った。 -
夫婦二人の会話風エッセーとエッセー.ラジオドラマ「け・へら・へら」
本音で語り合う二人の会話が面白い. -
最初読み始めた時は、ちょっとムリかな…と、読むのをやめようと思ったけど、
しばらくして読んでみたら面白かった。
作家さんは正直に自分のことを表現できていいなぁ。
ちょいちょい暴露っぽい話があって、
誰のことか気になるところ。 -
こんな会話の連続だったら、会話が一番の楽しみになりそう。トムさんの博識ぶりがすごいなぁと毎度思うけど、インプットしたものをこうやって会話の中で存分にアウトプットしているから自分のものになっているんだろうなぁ。
-
大好きな木皿泉さん。
対談形式?でおふたりの頭の中を覗けるような
楽しい1冊。
いつも面白い作品を生み出すおふたりが
どんなことに興味を持ち、
どんな風に考えているのか。
すいすい読むことができます。
個人的には
鴻巣友季子さん、ジェーン・スーさんの著書のお話が出ていて嬉しかったです。
著者プロフィール
木皿泉の作品






昨年ブクロクに登録した本の中からベスト7を選びました。
なお、平成31(2019)年3月27日に読み終わった本からブクロクで管...
昨年ブクロクに登録した本の中からベスト7を選びました。
なお、平成31(2019)年3月27日に読み終わった本からブクロクで管理するようにしています。
① なんとなく・青空 / 工藤直子 / 詩 / 本 /読了日: 2019-12-11
② 螢草 / 葉室麟 / 本 / 読了日: 2019-12-16
③ あなたのためなら 藍千堂菓子噺 / 田牧大和 / 本 /読了日: 2019-04-10
④ 甘いもんでもおひとつ 藍千堂菓子噺 / 田牧大和 / 本 / 読了日: 2019-05-04
⑤ あきない世傳 金と銀(七) 碧流篇 / 田郁 / 本 /読了日: 2019-09-14
⑥ てらこや青義堂 師匠、走る / 今村翔吾 / 本 / 読了日: 2019-08-27
⑦ ひかる風: 日本橋牡丹堂 菓子ばなし(四) / 中島久枝 / 本 / 読了日: 2019-07-23
※もしよろしければ、皆様の昨年感想を書かれたものの中からベストの順位を教えて頂けたら嬉しいです。
やま
昨年のベスト7のご紹介ありがとうございます。
一位が工藤直子さんの『なんとなく・青空』なのですね。
私もこの詩...
昨年のベスト7のご紹介ありがとうございます。
一位が工藤直子さんの『なんとなく・青空』なのですね。
私もこの詩集、読みたいのですが最寄の図書館になくて、、、。残念。
自分の2019ベスト、振り返ってみますね。
こういうときブクログって便利ですね。
有難う御座います。
「螢草」は、良いですよ。
感動と、涙の嵐です。
1人の時に読んでください。
人が見ていると変人に...
有難う御座います。
「螢草」は、良いですよ。
感動と、涙の嵐です。
1人の時に読んでください。
人が見ていると変人に思われるかも?
やま