囚われし者たちの国──世界の刑務所に正義を訪ねて

  • 紀伊國屋書店
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本棚登録 : 53
レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (460ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784314011792

作品紹介・あらすじ

「何かがひどく間違っている」
終身刑制度と死刑制度をともに有し、世界で最も多くの人を、ことに貧しい人々を収監している国、アメリカ。世界に輸出されたこの「大量投獄」というシステムはしかし、失敗ではないのか? 刑事司法を専門とする大学で教えるかたわら、収監者への高等教育と社会復帰支援活動に携わる著者は、再犯率が6割を超えるアメリカの刑務所制度に疑問を抱き、世界の刑務所を見てまわることにした――

ルワンダではジェノサイドの被害者と加害者が対話する更生プログラムに立ち会い、ウガンダでは囚人に向けた文章創作教室を自ら開くほか、過去に獄中で巨大犯罪組織が生まれたブラジルの超重警備刑務所や、オーストラリアの民間に委託された刑務所、そして、アメリカと対極にある開放型のノルウェイの刑務所など世界9か国を訪ね歩く。


刑務所とは更生施設なのか、懲罰施設なのか。
贖罪とは、許しとは何か。
さまざまな問いを投げかける、他に類をみないルポルタージュ。

復讐と和解――ルワンダ ■ 謝罪――南アフリカ ■ 鉄格子の中の芸術――ウガンダ、ジャマイカ ■女性と演劇――タイ ■ 独房監禁と超重警備刑務所――ブラジル ■ 民間刑務所――オーストラリア ■社会復帰支援――シンガポール ■ 正義とは?――ノルウェイ(目次より)

感想・レビュー・書評

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  • きっかけ
    「ショーシャンクの空に」を観て、刑務所の意義は何か、贖罪とは何かを学びたいと思ったから。

    学び
    刑務所はアメリカから輸出された資本主義の産物であることや、映画で観た劣悪な環境は過去の遺物ではなくまさに今も発展途上国で起きていることを知った。
    犯罪というと1人の凶悪な人物がいて、自分たちからは想像もつかない身勝手な理由であるいは理由もなく罪を犯すのではないかと想像してしまう。しかし実際は、彼らもまた心に傷を抱えた被害者であり、その傷は白人の利益を叶えるべく作られた社会構造によるものだ。たまたま明確なハンデを背負って生まれついたとしても、自分の選択に対する責任を持たなければいけないこと、一度はまった犯罪の連鎖から自分を断ち切ることは非常に難しい。本当に自分自身に、周囲に向き合わなければいけないから。
    でも人が2人以上いれば何らかの差を持った社会が形成され、多かれ少なかれ罪を犯しているのだろう。その時にいかに自分が相手に向き合い許せるのか、悪の連鎖を断ち切るべく約束をし実行できるのか。自分にも深く関係する問題。

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著者プロフィール

【著者】 バズ・ドライシンガー(Baz Dreisinger)
ニューヨーク市立大学ジョン・ジェイ・カレッジ・オブ・クリミナル・ジャスティス英語学部教授。アフリカ系アメリカ人の文化を専門に研究。収監者への高等教育を推進するプログラムの創始者であり、レゲエやヒップホップを中心としたポップカルチャー関係の執筆など多方面に活躍。

「2020年 『囚われし者たちの国──世界の刑務所に正義を訪ねて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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