- Amazon.co.jp ・本 (101ページ)
- / ISBN・EAN: 9784315514247
感想・レビュー・書評
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ニュートンクラシックスイラストレイテッドの中の一冊。
ウィキペディアによるとヴェルヌの月世界をテーマにした作品は
前編(地球から月へ、月世界旅行)
と後編(月を周って、月世界探検、月世界へ行く)があるようです。
そのウィキペディアの記述と見比べると本書は大砲クラブの面々が月世界に行く計画を立ててから実行し地球に帰還するまでの全編を描いています。膨大な原作をわずか50ページにも満たない劇画で描くという密度の濃さ・情報量の多さです。決闘騒ぎからロケット内部の出来事までうまく紹介されていて原作を読んだ気にさせられます。
さらに20ページに渡ってSF作家グレコリー・フィーリーによる充実した作品解説と作者紹介も収録されています。解説マニアの私も満足の充実した解説です。
(そもそも日本の文庫本の解説のレベルは低すぎます。わずか数ページ、それも作品内容や作者に関係のない執筆者の軽い身辺雑記みたいなのが多すぎます。)
砲弾船の内部にトイレの記述がない件について
「上品さを重んじる当時の風潮から省いた」
とも書かれています。
私もトイレが近いのでトイレについては気になるたちなので、過去のヴェルヌ作品にトイレが登場しない件については今までも何度か指摘してきました。おそらくそうなんだろうとは思っていたのですが、はっきりと書かれていてようやく納得です。
……とまあ、充実した解説で読み応えあります。
さらに巻末には本書の劇画部分のセリフの対訳も掲載されています。英語の勉強にもなるという親切な編集です。
ということで、なかなか素晴らしい本でした。
20世紀少年少女SFクラブ
イラストで描くヴェルヌの【月世界旅行】
https://sfklubo.net/luno1/詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
世の中にはかの有名な『月世界旅行』が出回っていないのか。アマゾンで見つけられなかったので著作で代用。1902年に作られた世界初のSF映画を見ました。完全に今のSF映画の王道のシナリオ。100年以上経ってるのに面白い。