かぜのでんわ

  • 金の星社
4.28
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本棚登録 : 244
レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784323024516

作品紹介・あらすじ

やまのうえに1だいのでんわがおいてあります。きょうもだれかがやってきました。せんのつながっていないそのでんわではなしをするために。

感想・レビュー・書評

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  • 全然違う本を探していたのに、気になって、気になって、いもとさんの絵が久々で、買ってしまった。

    きつねのおとうさんのシーンは、ウルウルきた。
    こころを、ことばに。
    ことばから、ことばへ。
    内に留めてはいられないその感情を、伝える手段を私たちは持っている、そんなしあわせがある。

    たくさんの人の、ありがとう、が、どれもが同じなのではないと、受け止めるこころを私たちは持っている、そんなしあわせがある。

    読み聞かせしたいなあ、ほんとに、良かった。

  • 本当に実在する電話をもとにしたいもとようこさんの童話です。
    誰でも話したくなったら、その受話器に話しかけるのです。
    行き場のない悲しみをうったえるきつねやうさぎたちの声が
    胸をうちます。
    死んでほしくなかった、生きていてほしかったと。
    たとえ受話器の返事はなくても、
    みんな自分の声を愛する人に届けたいのです。
    メルヘンタッチですが、現実の震災の被害を思わずにいられない深い悲しみにみちた絵本。
    被害にあわれたたくさんの方たちを忘れないでというメッセージが込められているように感じました。

  • 何の気なしにテレビをつけていたら、「風の電話」について特集されていた。震災後、岩手県大槌町のガーデンデザイナー佐々木さんの自宅のお庭に置かれた、電話線のない電話ボックス。会えなくなった人に想いを伝えるための空間で、心の復興のきっかけになればと実現されたそう。

    風の電話は心で話します
    静かに目を閉じ 耳を澄ましてください
    風の音が又は浪の音が或いは小鳥のさえずりが
    聞こえたなら あなたの想いを伝えて下さい

    「かぜのでんわ」はこの「風の電話」をもとに作られたお話で、千切り絵のような柔らかい絵が印象的。動物たちの想いが真っ直ぐで泣けた。特にきつねのおとうさん…。
    いろんな人に読んで欲しい。オススメ。
    171106読了。

  • 冒頭「もうあえなくなったひとに、じぶんの…」で勘付き、声を震わせず読み切れるか心配に。何とか読み切るも、後書「風の電話」の説明文で娘にはバレないよう潤む…。娘、この絵の感じ好き、と。

  • 伝えたい気持ちや言い足りなかった言葉がある。でも、もう相手がいない。それでも口にしたい。そんなときってあります。

    本作は実話をもとに作られたお話し。この赤電話には電話線はないけれど、多くの人の心の琴線にふれました。

  • 山の上に一台の電話があった。
    電話線は繋がっていないけれど、もう会えない人に伝えたい気持ちを伝えるときに誰かがこっそりとやってくるのだった。
    うさぎやたぬき、きつねたちがそれぞれの想う相手へ電話を掛けていた。
    子供たち、お母さん、奥さん…。
    あるとき、その山のふもとに住むクマの耳に電話の呼び鈴が聞こえた。
    このクマがあの電話を設置したのだった。
    電話は繋がっていないはずなのに、と思いつつ山の上に登ってみるとやっぱり鳴っている。
    受話器を取ると星があふれた。
    繋がっていない電話だけれど、想いが確かに届いたのだった。

    帯の「岩手県大槌町」でもう震災関連だと分かる。
    実際に庭に繋がっていない電話が置いてある「風の電話」を絵本化したもの。
    何故、庭にそんなものを置く発想があったのかと思ったら、作者の佐々木格さんはガーデンデザイナーだとか。
    なるほど。

    繋がっていない電話はホラーによくあるけれど、それとは違って会えない相手に気持ちを伝えるいい話。
    実際に利用する人も本当は伝わらないことは分かっているけれど、周りの自然の音が返事に聞こえるのだろう。
    絵がかわいいのでその分で更に哀しさが伝わる。

  • 4歳

  • 心温まるお話。

  • 東日本大震災のあと実際におかれた風の電話
    子ども達には、お話の内容はよくわからなかったかもしれませんが、
    心は通じたようで、どの子も静かに聞き入っていました。

  • 図書館本。少し切ないお話。吐露するために置かれた、線の繋がっていない電話。こうやって心を楽にすることもできるんだよ

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著者プロフィール

いもとようこ
1944年兵庫県生まれ。金沢美術工芸大学油絵科卒業。在学中に見た「こどものとも」(福音館書店)に感動して、創作絵本の存在を知る。教員生活中、子どもたちにもっとのびのびと絵を教えたいと願い自宅で「風の子絵画教室」を始める。そして絵本の世界に入り、教員生活を経て、1976年に最初の絵本「ひとりぽっちのねこ」(金の星社)を出版。以来、独自のはり絵の手法を用いて、繊細で心温まる世界を展開する。
ちぎった和紙の貼り絵に着色するコラージュを中心とした独自の技法を生かした絵によって、やわらかで温かな表情の人物や動物、植物などを描く。
絵本作家として活躍するほか、日本の昔話や世界の名作などの絵本の挿絵、NHK教育テレビ「いないいないばあっ!」童謡の作画なども手がけ、出版された絵本は300冊以上。日本はもとより各国で翻訳出版され、世界でたくさんの子どもたちに愛されている。 
1985年度「ねこの絵本」(講談社)、1986年度「そばのはなさいたひ」(佼成出版社)でボローニャ国際児童図書展エルバ賞を2年連続受賞。ひきつづき翌年には「うたの絵本I」(講談社)で同じくグラフィック賞を受賞。

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