心のおくりびと 東日本大震災 復元納棺師 ~思い出が動きだす日~ (ノンフィクション 知られざる世界)
- 金の星社 (2011年12月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
- / ISBN・EAN: 9784323060880
作品紹介・あらすじ
「うん、ママだ…ママだ…」2011年3月11日、東日本大震災。津波がうばった母親の面影を、ひとりの女性が生前の姿にもどしていく。何時間もかけて、ていねいに、絶対に元にもどすと思いながら。その手で復元された生前の姿に、家族はようやく涙を流し、子どもたちはお別れを告げることができるようになる。人の最後の姿は、残された家族の今後を決める。被災地にボランティアで入り、遺族の思いが動きだす瞬間を見てきた復元納棺師の記録。
感想・レビュー・書評
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東日本大震災から1年
やっと震災関連の本も気持ちを落ち着けて読めるかなって気になり手に取った一冊
未曾有の災害の中沢山の方々が理不尽に命を奪われたけれど
そんな中活動していた「復元納棺師」の女性のノンフィクション
児童書なんだけど 大人にも読んでほしい一冊でした
自分が「エンバーミング」や「グリーフケア」といったものに興味があるからかもしれないけど
大切な人との別れには 心の区切りを付ける為にも「お別れの儀式」って大事だと思う
出来れば眠っているような安らかな状態で送ってあげたい
変わり果てた姿のままでは 残された者も残して逝く方もツライもんね
葬送って亡くなった方をあの世に送るだけでなく これから生きていく、生きていかねばならない人たちの背中をポンと押してあげる役割りがあるような気がします
日本にも もっとこういった復元を含めた納棺師やエンバーマーといった職業が定着したらいいなぁ・・・なんて思ってみたりもして詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
考えさせられ、涙が溢れてきた。仕事のためだったので流し読みしようかとおもってけど、深く心に刺さった。職場で必死に涙をこらえて読みました。
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震災後、たくさんのボランティアが現地に入りましたが、彼女のような遺族のケアができる人は他にいなかったのではないでしょうか。遺される人たちにとって、遺族との別れの場面はこれからの生き方を左右する大切な時間なのだと、改めて感じさせられました。どの方のお話も、胸の痛むことばかりでした。
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「これからの生き方を左右する」
自然の大きな力に対して、何も出来なかったコトを、当然と思わずに後悔してしまう。皆そうなのでしょうね、、、
こ...「これからの生き方を左右する」
自然の大きな力に対して、何も出来なかったコトを、当然と思わずに後悔してしまう。皆そうなのでしょうね、、、
この本に限らず震災に関係ある本は、なかなか読めないでいる。深呼吸しても落ち着かないから、もう少し眠らせておきます。。。
2012/11/28 -
>nyancomaruさん
「自然の大きな力に対して、何も出来なかったコトを、当然と思わずに後悔してしまう。皆そうなのでしょうね、、、」
そ...>nyancomaruさん
「自然の大きな力に対して、何も出来なかったコトを、当然と思わずに後悔してしまう。皆そうなのでしょうね、、、」
そうだと思います。そういう私も、まだあの日から止まったままだなぁと感じることも多いです。
私は、逆に震災関連の本をよく読んでいる方かもしれません。2012/11/28
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瓦礫は宝。
この言葉にはっとした。全てなくしたんじゃなくて、壊れて流されたんだよね…。そんなことにも気が回らない自分にがっかりする。
でもそうじゃない人もいることは忘れずに。絶対はない。
親しい人と別れるには、別れの儀式が不可欠なんだ。前を向くためにも、幸せな思い出を思い出すためにも。
こんな悲しいことは二度と起きてほしくない。 -
事故等で損傷した御遺体を復元して納棺されている、復元納棺師の方が東日本大震災でされたボランティアについての児童書。
感じにルビがふってあり、読みやすい作品でした。 -
本屋さんでちらりと中身を読んだところ,泣きそうになりました.後日,家で読みたいと思います.
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「泣きそうになりました」
でしょ、、、気持ちを落ち着けてからジックリとどうぞ、、、
そして、笹原留似子「おもかげ復元師の震災絵日記」も是非ご...「泣きそうになりました」
でしょ、、、気持ちを落ち着けてからジックリとどうぞ、、、
そして、笹原留似子「おもかげ復元師の震災絵日記」も是非ご覧ください。。。2012/08/24
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「死」を受け入れるための第一歩。故人との思い出の「始まり」
震災の被害を知りただ涙するのは、偽善かもしれない。本を読んだだけでその心や現実を分かりたいなんて、虫が良すぎるけど…だけど…何も知らずにいるよりはいい、少しでも自分の中に何かを残していくから。経験値は確実に明日へとつながるから。
知ることが、私のできることのひとつ、だから。 -
震災を思い出しました。涙なくして読めません。
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涙が溢れてきました。
もうすぐ、あの東日本大震災から一年が経とうとしています。
この震災で、たくさんの命が一瞬で奪われました。
そして、たくさんの遺族がうまれました。
この本では、故人を生前の姿に戻す“復元納棺師”の笹原留似子さんが、遺族が第一歩を踏み出せるために活動している姿が描かれています。
復元納棺師という職業は聞き慣れないですが、本当に遺族に必要な存在。
まだまだ復興は終わっていません。
生きていくために、何ができるのか、皆で考えていかなければと痛感します。 -
こんな職業もあるんだと。
医療に携わりながら何も知らなかった。
たくさんの人たちに読んでもらいたい。
感動とかじゃなく、ただこういったことがあったと事実として。
それをどうとらえるかはその人次第なんだから。