ばーちゃる

著者 :
  • 金の星社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784323063386

感想・レビュー・書評

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  • 母さんが会社から持ち帰ってきた、近未来マシンの試作機「シップ」
    光希は亡くなったおばあちゃんの日記やアルバムの入力をお小遣い稼ぎにやっている
    その情報をもとにおばあちゃんのホログラムと話しが出来るようになるという
    久しぶりに会ったおばあちゃんは…

    ○経験や体験とデータは違うのだなあと。プラス、ヒトはどれだけの情報量を持っているんだろうと
    ○バーチャルが自己を確定した場面が切ない
    ○白いカップ

  • 面白かった!
    亡くなったおばあちゃんのデータを基にしたAI、というと亡くして悲しむ家族がAIとの交流で立ち直り、旅立ちを受け入れるハートフルな物語、というのが王道だと思うが、今作はそちらには進まない。
    物語を楽しみながらも、AIと人との距離を考えさせられた。
    ラストシーンが鮮やか。
    AIだから厳密にはおばあちゃんではないのだけど、でも皆を癒す“マジカルグランマ”じゃなかったのも良かったなー!

  • 亡くなったおばあちゃんの記憶を元に作られたAIロボット。データ収集のため主人公と暮らす。いくらAIが発達したって、人間の思いまでは汲み取ることはできない。

  • 2022 次良丸忍 じろまるしのぶ

    充希(みつき)は、母の会社の最新型映像投影機スーパーイメージプロジェクターSIP(シップ)にデータ入力のアルバイトをしている

    SIPは金属製の四角い方弁当箱のようなボックス

    これは仏壇の遺影の未来型の試作機

    亡くなったおばあちゃんのデータを入力している

    時には、本当の記憶が積み込まれているので、きちんと「おばあちゃん」なのだが、曖昧だったり、欠落していることもあるので、父親が「ばーちゃる」と名づける

    本物のおばあちゃんとの思い出もさほど濃いわけではない光希だけど、どこかでこの「ばーちゃる」に心を寄せるような気分にもなるところが、面白い
    人との関係は、過ごした時間の長さなのかもしれない

  • 控えめな表紙ですが、中身はわりと現代的。そして機械的に再現された祖母でありながら、人間的な暖かさを感じる作品。

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著者プロフィール

1963 年、岐阜県生まれ。名城大学法学部卒業。『銀色の日々』( 小峰書店) で第14 回新美南吉児童文学賞を受賞。作品に『大空のきず』(小峰書店)、「れっつ」シリーズ、「虹色ティアラ」シリーズ、「おねがい恋神さま」シリーズ、「グルメ小学生」シリーズ、『ばーちゃる』( 以上、金の星社) などがある。

「2023年 『Ultramarine ぼくらの種』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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