ものがたりチロヌップのきつね

著者 :
  • 金の星社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (125ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784323071510

作品紹介・あらすじ

北の海にうかぶ小さなしま、チロヌップ。きつねたちと人びととのおだやかなくらしを、やがて、みつりょうしゃや、せんそうがひきさいていきます。人間のしかけたわなにかかった子ぎつねに、母ぎつねはずっとずっとよりそいつづけるのでした。

感想・レビュー・書評

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  • 最初の章の「チロヌップの子 さくら」では、与平の娘・さくらが、与平が拾ったキツネと「兄弟のように」育てられる。5年後、さくらは高熱を出し、看病の甲斐なく亡くなる…という展開に。

    しかし、現在の道民にとっては、キツネとは「エキノコックスの温床なので触ってはいけない」動物だ。この話を読む限り、さくらの死因はエキノコックスとしか思えず、話は与平と妻の嘆きが延々続くのだが、読んでいて鼻白らむ。他の章も作者の独りよがりの感が強い。

  • 本書は、絵本で世界を旅しよう 
    で 6番目に紹介されている本です。

    本書を読んでずっと昔からロシア人は侵略者だった。
    と認識する。

    チロップは、ウルップ島のことだと、
    あとがきにかえて
    で著者はしるしている。

    22ページに かみの毛の赤い 大男たちが、
    と言う記載がある。

    ロシア人のことだ。

    「なにをする! ここはわしらのしまだ。 かえれ!」

    与平はさけんだ

    これは1923年生まれの著者の叫びでもある と思う。

    これは今も同じだ。

    本書は、北のキツネと日本人の厳しい自然でのふれあいの物語であるが、隠れたテーマとしてロシア人の侵略に対する警告の書でもある。

    ウクライナ侵略を目の当たりにすると、そう思うのも当然だと思う。

  • 5歳の子どもの読み聞かせに

    きつねの力強く生きる様子や、きつねと人間との関わりが物語りとして、リアルに描かれていました。

    子どももドキドキしたり、神妙な顔をしたりしながら聴き入っていました。

  • たくさんのお話があってよっかった

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著者プロフィール

(たかはし・ひろゆき)
1978年岐阜県生まれ。演劇批評家。桐朋学園芸術短期大学演劇専攻准教授。世田谷パブリックシアター「舞台芸術のクリティック」講師。座・高円寺劇場創造アカデミー講師。俳優座カウンシルメンバー。『テアトロ』『図書新聞』などで舞台評を連載。評論に「アゴラからアゴーンへ 平田オリザの位置」「マイノリティの歪な位置 つかこうへい」(『文藝別冊』河出書房新社)、「海のノマドロジー『国性爺合戦』をめぐって」(『舞台芸術』vol.22)「プレ・ アンダーグラウンド演劇と60年安保 武井昭夫と福田善之」(『批評研究』)、「原爆演劇と原発演劇」(『述』)など。Asian Cultural Council フェロー(2013年)、司馬遼太郎記念財団フェロー(第6回)。

「2022年 『国を越えて アジアの芸術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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