しげちゃん

著者 :
  • 金の星社
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本棚登録 : 652
感想 : 87
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  • Amazon.co.jp ・本 (33ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784323071565

作品紹介・あらすじ

ねえみんなはじぶんの名前ってすき?えっわたし?わたしはね…親の愛情が心に響く絵本。

感想・レビュー・書評

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  • 上のきょうだいたちの名付け親だった祖父が、私の生まれる前に亡くなったため、私の名前は父親が付けた。
    平凡そのものの名前で、なかなか愛着も生まれなかった。
    ひとひねりある名前に憧れる年頃になったとき父に「もっと良い名前にしてほしかった」と文句をつけたことがある。
    すると父は「名前の意味は自分でつけるものだ」と言う。
    「お前の名前を呼ぶときに、呼んだ人が温かい気持ちになるような、そんなひとになりなさい。それが、自分で自分の名に付ける意味だよ」
    単純な人間だったので、そこから急に自分の名前が好きになったワタクシ(笑)。
    今じゃ、名前を書く機会があるたびに「お父さん、ありがとう」と秘かにつぶやく。

    この作品は、女優・室井滋さんの書かれたもの。
    「滋」という男の子のような名前に込められた親の願いを知るまでの、ちょっぴり素敵な体験が語られる。
    室井さんにとっては、宝物のような思い出なんだろうなということが、しっかり伝わってくる。
    挿絵は、長谷川義史さん。負けん気の強い、ちょっぴり孤独で繊細な女の子・滋ちゃんがとても良く描かれている。
    「あとがき」まで読むと、もっともっと温かい気持ちになる。
    女優になると芸名を付けてもいいのに、ずうっと「滋」のままだってこと。
    【結局、両親にもらった名前が一番好きになっていたんですね】だって!!
    素敵だなぁ、室井さん。
    今度からお顔を見たら【室井滋さん】とフルネームで呼ぶことにしよう。

    約8分。中学年くらいから。
    読んだ後、自分の名前にどんな願いを込めたか、おうちのひとに聞きに行きたくなるかも。
    お父さん、お母さんたち、面倒がらずに教えてやってね。

    • nejidonさん
      だいさん、「だいさん」というお名前の意味が今理解できました(笑)!!
      なるほど、そうだったのですね。
      書いてバランスのとりやすい、呼んで...
      だいさん、「だいさん」というお名前の意味が今理解できました(笑)!!
      なるほど、そうだったのですね。
      書いてバランスのとりやすい、呼んで響きの良い、素敵な名前だと思います。
      お父様も、付けてから誇らしい気持ちになったことでしょう。
      じゃ、室井滋さんと同じひとが、すでに二名いますね(笑)
      2013/12/04
    • yumiieさん
      nejidonさん、こんばんは。
      先ほどは私の本棚にメッセージをありがとうございました。
      とても嬉しかったので私もこちらに~♪^^

      ...
      nejidonさん、こんばんは。
      先ほどは私の本棚にメッセージをありがとうございました。
      とても嬉しかったので私もこちらに~♪^^

      室井滋さんのこの絵本のことは以前から知っていて
      いつかどこかで巡り合えたら読みたいとずっと思っていました。
      nejidonさんのところで出会えるなんて!!
      表紙絵もとても味わいがあっていいですよね♪
      あぁ...ページを捲ってみたい....!
      いつか巡り合えたらきっと買うと思います。その日がくるのが楽しみです♪^^
      2017/10/26
    • nejidonさん
      yumiieさん、こんばんは♪
      コメントありがとうございます。

      この本のことで感想をいただき、とても嬉しいです!
      私も大好きなので...
      yumiieさん、こんばんは♪
      コメントありがとうございます。

      この本のことで感想をいただき、とても嬉しいです!
      私も大好きなので、中学年と高学年、あと中学生にも読み聞かせしたことがあります。
      図書館で借りたものですが、こんな片田舎でも置いてありましたので(笑)
      yumiieさんの方にも置いてあるかもしれませんよ。
      でも購入して手元に置きたい一冊でもありますよね。
      そういう時が巡ってきますように!
      2017/10/27
  • うきうきして小学校にいった入学式に日
    いやなことがあった。
    「しげる」という男の子みたいななまえのせいだ。

    小学校にはいってたくさん友だちをつくりたかったのに
    「しげる」じゃむりかも。
    お母さんに頼んでみる。かわいい名前に変えてよ。
    名前をかえることはできないときっぱり言われて、
    とうとうべそかいてしまった。

    そしたらおかあさんがやさしくだっこして、お話ししてくれた。
    おにいちゃんの話。名前には願いがこめられていた。

    自分のなまえについて考えるきっかけになるかも。。。

  • 「しげちゃん」は、室井滋さんの小さい頃のエピソードを絵本にしたものです。彼女は小さいころ「しげる」と言う名前が男の子みたいで嫌だったのだそうです。お母さんに名前を変えたいと言うと、お母さんが優しく語るのですが。。。。そのシーンの絵、抱っこされてるしげちゃんの表情が愛おしい。私の一番好きなページです。名前をどうしてつけたか、どんなに大切な思いが込められているかそれらを話す言葉にまた、ホロリと来る私です。。。 by えみママ

  • 室井滋さんの しげちゃん
    長谷川さんの絵で しげちゃんの幼い時が見えてきます。
    同じような時代で育ったものとして、自分の子ども時代も思いだして、でも 子どもは本当にいっぱい悩んでいるんだ。そして、大きくなるごとにたくさんのことを知って育つんですね。
    (そんな、としでもないか?)

  • 最初クスクス笑い声がもれていましたが、途中からじっと聞いてくれました。親がどういう思いで名前をつけてくれたのか、親の愛情を感じられる本。自分の名前もそうだよなって、思いをめぐらせてくれたらいいな。

  • 私の父の名は「しげる」で、
    私はあやうく「しげみ」になるところだったらしい。

    違う名前だったらと夢見ることは、
    誰しも一度はあるはず。
    自分の名前を嫌う時期も。
    名付けてくれた人の想いを知る(あるいは想像する)時も。

    室井さんの飄々とした声で物語が聴こえる、楽しい時間でした。

  • 蔵書:間島 7分 
    2014.02 2-2
    2016.02 2-2
    2016.03 3-1
    2016.04 1-3
    2016.07 2-2
    2017.03 6年生
    2021.02 6-1

  • 室井滋さんの絵本デビュー作ということで気になっていました。
    とてもよかった!
    主人公の女の子しげちゃんは小学一年生。
    すぐ男の子に間違われる「しげる」という名前が嫌で変えてほしいとお母さんに訴えますが・・・
    読み終わってじんわり温かい気持ちになりました。
    どの親も我が子が幸せになるように一生懸命考えて名前をつけてくれていることを絵本を通じて感じてくれたらいいなという作者の思いが伝わってくるような気がしました。
    読み終わった後、皆自分の名前の由来を聞きたくなってしまうんじゃないかな?

  • 室井滋さんが、自分の名前の由来について書かれた絵本。
    男の子の名前みたいで(私は、この絵本を知るまでは、滋という名前が本名だとは知らなかったのですが)嫌だった自分の名前が、ご両親の沢山の思いが込められている事を知る過程が書かれている本です。

    実際私も、自分の名前が それほど気に入っている人ではありませんでした。兄妹が居るのですが、彼らの名前の方が 名字とのバランスを考えた時に格好良いから・・・という比較がその理由という 安易な理由なのですが。

    ただ、以前 英語圏の方と名前について話をした時に(高校生位の頃でしたが)海外の名前の付け方は(国によって違うのでしょうが)「音の響き」「その国の宗教の聖人をもじる」事が多いという話を聞いた事を思い出しました。
    直接名前の由来とは関係ないかもしれませんが、「音」「1つ1つの漢字の意味」「漢字の部首等の意味」などを考えて名前をつける 文字の文化が発達している日本に生まれて良かったな...と私自身の名前の由来を知っている今では非常に嬉しく思っています。

  • 今の時代にはいろいろと引っかかるエピソードではあるが
    (男の子は水色の紙、女の子はピンクの紙に名前がかかれるとか、キラキラネームが今では変更可能になったりとか)

    室井滋さんが自分の名前を大事に思っていること、
    室井滋さんの家族がとてもすてきなこと とてもよかった。
    それにしても、憧れの名前ってあるよね。わたしは素敵な名前をもらったが、シンプルすぎて違う名前がほしかった。みんな一度は思ったりするのかな。

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著者プロフィール

富山県生まれ。女優。早稲田大学在学中に「風の歌を聴け」(1981年)でスクリーンデビュー。数々の映画賞受賞のほか、2012年に日本喜劇人協会喜劇人大賞特別賞、2015年松尾芸能賞優秀賞を受賞。1991年マガジンハウスより『むかつくぜ!』を発刊以来、著書本多数。2011年に『しげちゃん』(金の星社)で絵本原作デビューし、同年より絵本ライブを全国で開催。ほかに、『ウリオ』『キラキラ は・は・歯』(世界文化社)、『チンチンボンボさん』(絵本館)がある。また、ディズニー映画「ファインディング・ニモ」「ファインディング・ドリー」日本語版のドリーの吹き替えや、FMとやまで昔ばなしの読み聞かせも行っている。

「2021年 『しげちゃんの はつこい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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